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本作では、高校時代に写真部の同期であった3人の青年――横浜成海(仲村)、白鳥乃以(立花)、櫻田聖二郎(野津山)が大阪に実在するレトロ建築をゆったりと巡りながら新しい関係を築いていく青春模様が描かれていく。現在、第1話の冒頭5分Ver.が先行配信中だ。
また本作は制作費をクラウドファンディングにて募集しており(目標額達成済み、2023年6月5日まで受け付け中)、支援者の収録見学も併せて行われた。シリアスな演技で魅せたかと思いきや、突然ブース内ではしゃいで笑いを誘う3人のサービスぶりは「さすが!」の一言だった。
――まずは、収録を終えての感想からお聞かせください。
仲村 クラファンの皆さんの収録立ち合いは、合間に楽しくお喋りさせてもらいながら本番はピシッと決めて、プロの姿を見せられたかなと思います(笑)。
立花 サンプルボイスは個人収録で、3人で合わせたのは今日が初めてだったんです。「どうなるかな?」と思ったんですが、やってみると3人の日常感が上手く出せたと思いますね。
野津山 個人的に宗悟さんや立花さんとガッツリ組ませて頂くのが初めてだったので貴重な経験になりましたし、今回のドラマでキャラクターをより立体的に作り出せたんじゃないかなと思います。
――本作のドラマの印象はいかがですか。
仲村 旅行の発起人である成海のある種の空気の読めなさが3人の絆を繋ぐという、非常に微笑ましいドラマですよね。
立花 3人が楽しむレトロ建築巡りも台本を読むと予想以上に本格的で(笑)、これを聴くだけでも本当に旅行している気分になりますよね。
あと横浜っていうキャラがいるせいで、演じていながら「今、大阪にいるのか、それとも横浜にいるのか……?」と一瞬混乱することがあって(一同爆笑)。
仲村 そこはわかってくださいよ!(笑)
立花 まあ、未完成建築のサグラダ・ファミリアから「櫻田」がきていて、ドイツのノイシュバンシュタイン城(白鳥城)から白鳥、ということなんでしょうね。「横浜」って、どこから来ているんですか?
――スタッフによると、開業以来一度も工事が完成したことのない横浜駅が由来だそうです。さて野津山さんは大阪出身ということで、こちらの名所はご存じだったのでは?
野津山 そうなんですよ! 今までは作品や演じるキャラに合わせて、想像したりネットなんかで調べることが多かったんですが、今回はまったくそれが要らなくて。しかも、今回巡る場所はどちらかと言えばマイナーな名所なんですよね。
立花 そうね、普通ならそれこそユニバーサルスタジオジャパンとか大阪城とか。
野津山 そうです、そうです。なのに「小学校の時に撮影会で行った中央公会堂か、渋っ!」みたいな(笑)。でも、本当に良いところばかりなので、ドラマを聴いてくださった方が訪れてもらえると地元民としては嬉しい限りですね。
――では続いて、台本などを通してご自身が演じられたキャラクターをどう解釈されたのか、お聞かせいただけますか。
仲村 成海はモデルとインフルエンサーという二つの顔を持っていて、ときどき言いよどむことがあるんですが、おそらく自分の悩みは自分で解決するタイプなんでしょうね。
立花 白鳥は3人の中では完全なバランサーというか、まとめ役かな。
仲村 そうですよね。
立花 空気感を大切にするタイプで「ここは楽しい場だから、そう振る舞おうよ」みたいに取り繕う大人の立場を演じるんですが、彼もまた気が利くゆえの悩みを抱えていて、それを二人に吐露する場面は印象に残りましたね。
野津山 櫻田は感情をあまり出すわけではないので一見クールな奴かと思いきや、好きなことになるとお喋りが止まらなくなるところがあったり、「横浜は苦手だ」なんてハッキリ言ったりしたりと、思った以上に素直なところがあるんですね。
(C)未完成Project製作委員会
――なるほど、3人とも見た目以上の奥深い魅力があり、それが会話の中で徐々に浮かび上がってくるわけですね。演じている中で、本作ならではの新鮮な魅力に気づかれたところなどはありましたか?
立花 収録で特に感じたのは「ゆったりとした空気感」かな、3人の会話にリズムの統一感があるな、と。例えば、とても楽しいんだけど、騒ぎすぎない感じとか……。
仲村 それ、すごくわかります!
立花 今時の若者ならでは、なんでしょうかね、昭和生まれはすぐ「ウェーイ!」とはしゃいじゃうから(一同笑)。心の内は楽しいはずなのに、実にマイルドな感じで表現されていて、「ああ、こういう感情の出し方をする作品は珍しいな」と思いました。
――この作品に続きがあるとしたら、今後の3人にどんな期待をしたいですか。
仲村 これから、いろんな街に詳しくなっていくんでしょうね(笑)。
立花 僕が考えたのは美術館なんかである音声ガイド、あれの街バージョンを3人でやると面白いかなって。ドラマCD調に説明すると、喜ばれるんじゃないですか。
野津山 今回の台本は細かくいろんな情報が書かれていて、本当に聖地巡礼ガイドとして使えますから。確かにそれはアリかもですね!
仲村 今、ふと思ったんですけれど、(野津山さんは)大阪でしょ? ということは、(立花さんの出身は)岐阜と(仲村さんの出身は)沖縄。この流れ、あるんじゃないですか?
立花 岐阜……何もなかったらごめんな?(一同笑)
野津山 そんなわけないでしょう!
立花 そういう意味では、沖縄とか北海道なんかの方が盛り上がるんじゃないの? 違う文化との出会いもあるわけだし。
仲村 もしこの3人で旅行に行くとしたら、俺はぜひ沖縄を案内したいですね。沖縄そば三昧させますから!
野津山 最高ですね。
立花 僕はサトウキビ畑でかくれんぼして、野津山くんを置いてけぼりにしたままコッソリ帰りたい(一同笑)。
野津山 それYouTubeの企画じゃないですか、やめてくださいよ!
立花 海外も良いよね。どこがいいかな……。
仲村 ご飯が口に合うところがいいなあ、タイとかどうです?
立花 いいね、あとシンガポールとかね!
――夢は広がるばかりですが、まずは第一歩となる『未完成シアノタイプ』を皆さんに楽しんでもらいましょう。
仲村 はい、クラウドファンディングで支援して頂いた皆様、ありがとうございました! 先ほど立花さんがおっしゃっていたように空気感がピッタリ合う3人の心地よいドラマを楽しんでいただければと思います。今後も『未完成シアノタイプ』どうぞ宜しくお願い致します!
立花 クラウドファンディングのチャレンジの結果、我々がこうして演じられたことをとても嬉しく感じています。アフレコ観覧のリターンの方々には、我々の日々努力する姿をお見せしたわけですが(笑)、またこういう機会があればいいなと思いますし、作品自体もいろんな物語がありますので、ぜひそちらも楽しんでいただきたいですね。
野津山 応援、本当にありがとうございました! 皆さんのおかげで形にすることができました。タイトルどおり、まだまだ多くの可能性を秘めていますので、今後も引き続き応援して頂いて、ぜひアニメ化、実写化、そしてハリウッドを目指したいと思います! あと地方自治体の皆様、どうぞ連絡はお早めに!
仲村宗悟
7月28日生まれ、アクロスエンタテインメント所属。代表作は『THE FIRST SLAM DUNK』(宮城リョータ役)、『アイドルマスター SideM』(天道輝役)、『ブルーロック』(我牙丸吟役)、『永久少年Eternal Boys』(小鳥遊賢人役)ほか。
立花慎之介
4月26日生まれ、BLACK SHIP所属。代表作は『アイドリッシュセブン』(千役)、『ブルーロック』(時光青志役)、『神様はじめました』(巴衛役)、『魔道祖師』(藍忘機役)ほか。
野津山幸宏
12月24日生まれ、ステイラック所属。代表作は『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-Rhyme Anima』(有栖川帝統役)、『東京リベンジャーズ』(林良平〈ぺーやん〉役)、『吸血鬼すぐ死ぬ』(武々夫役)、映画『カメの甲羅はあばら骨』(キリン沢リン太郎役)ほか。
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