現在好評放送中のテレビアニメ『ぶっちぎり?!』は、『SK∞』『BANANA FISH』の内海紘子監督が『呪術廻戦』『進撃の巨人 The Final Season』で知られるMAPPAとがっちりタッグを組んだ話題作。ヤンキーが集う威血頭(いちず)高校に転校してきた灯荒仁が、かつての親友・浅観音真宝との出会いをきっかけに、強者たちが繰り広げる戦いに巻き込まれていく姿が描かれるオリジナルTVアニメだ。

灯荒仁役の大河元気さん、そして浅観音真宝役の星野佑典さんに収録現場の雰囲気や共演者との思い出深いエピソードをうかがった。

>>>個性的すぎるヤンキーたちにメロメロ♪『ぶっちぎり?!』場面カットを見る(写真25点)

――本作はヤンキーをテーマにした作品ですが、お二人はヤンキーと接点があったりしましたか。

大河 周囲にヤンチャな友人はいましたが、本作に出てくるようなハードなヤンキーとは会ったことはないですね。
ただ、ヤンキーマンガは好きでよく読むので、作品の世界観にすんなりと入ることができました。

星野 僕の通っていた中学が、ゴリゴリのヤンキー校だったんですよ。校内には長ラン・短ランのヤンキーが闊歩して、使っていない教室には盗難防止に南京錠がかけられているような状態でした。
喧嘩の強いヤンキーたちがトップになった派閥もいくつかあったので、本作に触れた際は懐かしさを感じました。

大河 すごい……ほぼ『ぶっちぎり?!』の世界じゃん……。

――ご自身が演じるキャラクターの印象もお聞きしたいです。

大河 荒仁は見ていて「ちゃんとしろ! 主人公だろ!」と言いたくなるのですが……(笑)、その一方で彼の持つ純粋さにはすごく惹かれるんですよ。演じていて本当に楽しいキャラクターで、出会えたことに心から感謝しています。

星野 真宝は度を越すほど純粋な男。
その目線の先にはいつも荒仁がいて、疎まれてもめげることなく荒仁に向かっていく、すごく清々しいキャラクターだと思っています。

――真宝の持つ、荒仁への想いとはどんなものだと思いますか?

星野 根源にあるのは憧れだと思っていて、子供時代に抱いた「荒仁のようになりたい」という想いを彼は今でも抱えているんです。
ただ、二人の関係性は子供時代とは違っているので、真宝は荒仁から冷たい態度をとられてしまう。そこにモヤモヤしながらも、今の真宝には原因を聞けるほどの度胸もないんですよね。

――荒仁はそんな真宝をどう見ているのでしょうか?

大河 そこはすごく難しいんですよね……普通だったら真宝のように自分を慕ってくれる人がいたら受け入れたくなるじゃないですか。でも、彼にはそれができない。
その原因がどこにあるのかは悩みながら演じていました。

――大河さんなりの、原因に関する仮説はありますか。

大河 荒仁の中には「失望されたくない」という想いがあるように思っています。真宝って荒仁に助けを求めるような態度をとるじゃないですか。それに対して荒仁は「自分には真宝を救えるだけの力がない」と考えている。だから真宝にそっけない態度を取らざるを得ないんですよね。
にも関わらず、真宝は何度も荒仁に近づいてくる。そんな彼と接することが難しいのが今の荒仁だと思います。

――お互いの演技を聞いての印象をお聞きしたいです。

大河 真宝は星野さんのいう通りすごく純粋、そして現実味がないほどに爽やかなんですよ。喧嘩で倒した相手に「ありがとうございました!」って言えちゃうぐらいですからね。星野さんの演技はそんな浮世離れしたキャラクターに実在感を持たせてしまう。
驚くほど清々しい演技だと思っています。

星野 ありがたい言葉ですね!

大河 本人の前で言うのは気恥ずかしいので、僕からはこの辺で……。

星野 大河さんは存在そのものが荒仁そっくりで、演技と素の間に境目を感じさせないんですよ。そこが本当にすごい。最近は日常会話をしていても大河さんが荒仁に見えてきたりしますからね。

大河 ちょっと待って、それ本当に褒めてる? 悪口じゃないよね?

星野 もちろん褒めています!

(C)「ぶっちぎり?!」製作委員会

――収録現場の雰囲気も、今のお二人のようなムードなんでしょうか。


大河 はい、とにかく和気藹々としていますね。休憩時間にはスタッフとキャストみんなで雑談をしているんですよ。みんなで一個の作品を作っていると感じられる素敵な空気が流れていいます。
あとは暑いです! みんな全力で演技して、休憩中には息切れすることも珍しくない。その結果、収録中にスタッフの方が空調の設定温度を下げることもしばしばある、そんな現場です(笑)。

――その和気藹々とした空気は、どうして生まれていると思われますか。

大河 この作品に関わる全ての人が、全力で作品にぶつかっている。その結果、和気藹々と接せる空気が生まれているんじゃないかと思いますね。

星野 本作には大先輩も多く出演していますが、先輩方も僕らも、同じ熱量で作品にぶつかってくれています。おかげで先輩に対してもフラットに話ができている。僕は駒男役・山口勝平さんとの収録が多いのですが、勝平さんは常にラフに僕と接してくださって、本当にありがたいことだと感じています。

――本作の中で、お二人の推しのキャラクターといえば?

大河 摩利人ですね。やっぱり見ていて応援したくなります。

星野 僕も同じくです。彼は真宝とは違った純粋さを持つキャラクターで、その一挙手一投足が魅力的。一方でグダグダになっている瞬間もあり、そこのギャップには惹かれます。

――そんな摩利人を演じるのは佐々木望さんです。

星野 大先輩で、その演技力には何度も驚かされました。中でも驚いたのは、第2話で摩利人が歌を口ずさむシーン。最初のテイクから「いかにも摩利人だ!」と感じさせる歌声でした。本当にすごかった。収録現場にいた全員が聴きながらニヤニヤしていましたからね。

大河 しかもあの歌、一発で尺ピッタリに仕上がっていたんですよ。あれはまさに神業だと思いました。あんな難しいシーンでいきなり模範解答を出してくるなんて……。

――印象的なキャラクターといえば、荒仁の母親はいかがですか。

大河 僕個人は彼女のことが大好きなんですよ。心から息子のことを愛していて、その上で彼の背中を押し続けてくれている。おかげで荒仁は自由奔放に生きることができていると思っています。ただ、絶対に自分の母親にはしたくない!(笑)

――そこは別問題なんですね(笑)。

大河 そりゃそうですよ、だってお弁当にバンバンジーでハート描かれたら絶対嫌じゃないですか! なので荒仁を演じている時は、心の底からイラッとしています。

――最後に、放送を楽しみにしている皆さんにメッセージをお願いします!

星野 個性的なキャラクターが次々に登場しているのは、皆さん既に感じていることと思います。ただ、これはまだ序の口。ここからさらに各キャラクターの個性が深掘りされるので、楽しみにしていてほしいです。

大河 ここまでを見ていただき、既に本作がタイトル通りぶっちぎった作品だということは皆さんに伝わっていると思います。ただ、これからもっとぶっちぎるので楽しみにしていてください。

星野 あと、ここから荒仁と真宝の過去も明らかになっていくので注目していてくださいね!

(C)「ぶっちぎり?!」製作委員会

TVアニメ『ぶっちぎり?!』

【イントロダクション】
―逃げぬ心と見つけたり―

灯荒仁(ともしび あらじん)は、かつての親友浅観音真宝(あさみね またから)との再会をきっかけに
強者たちの戦いに巻き込まれていく…。
そんな中、巨大な魔人の影が現れ…?!

監督・内海紘子、シリーズ構成・岸本卓、キャラクターデザイン・加々美高浩、
制作・MAPPAが贈る、ヤンキー×千夜一夜物語!
【ぶっちぎり?!】大河元気&星野佑典が摩訶不思議ヤンキーワールドの魅力を深掘り

【放送情報】
毎週土曜日23時00分からテレ東系列ほかにて放送中
※放送日時は変更の可能性があります

【スタッフ】
原作:内海紘子・岸本卓・MAPPA・東宝
監督:内海紘子
シリーズ構成・脚本:岸本卓
キャラクターデザイン・総作画監督:加々美高浩
サブキャラクターデザイン・総作画監督:齊田博之/伊藤公規/伊藤晋之
衣装コンセプトデザイン:澤田石和寛
美術監督 :鈴木くるみ
色彩設計: 垣田由紀子
撮影監督:加藤慎之助
編集: 長坂智樹
音楽: 大島ミチル
オープニング・テーマ:『Sesame』Kroi
エンディング・テーマ:『らぶじゅてーむ』甲田まひる
魅那斗會 チームソング:『ステゴロ』KDH & Novel Core
シグマスクワッド チームソング:『God Mode』BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE
NG BOYS チームソング:『E-NERGY BOYS』DA PUMP
音響監督: 菊田浩巳
音響制作:dugout
アニメーションプロデューサー:小川崇博
制作:MAPPA

【キャスト】
灯 荒仁:大河元気
浅観音 真宝:星野佑典
千夜:こばたけまさふみ
神 まほろ:永瀬アンナ
神 摩利人:佐々木望
道満 拳一郎:斉藤次郎
座布 翔:野津山幸宏
魁 駒男:山口勝平
大英 王太:竹内良太
蛇走 流:古川慎
刃暮 達兎:葉山翔太
心土 阿久太郎:鈴木千尋

>>>公式HP

>>>公式X(旧Twitter)

(C)「ぶっちぎり?!」製作委員会