皆さんこんにちは、荏崎ろあです。今回は全日本ラリー選手権第5戦「MONTRE2022」DAY2の様子をお届けします。
ついに最終日です!
いよいよ初めてのラリーメカニックも最終日になってしまいました。今日もサービスパークの集合時間は朝6時。私は群馬まで愛車で来たので、帰りはそのまま帰れるようにサービス会場まで自分の運転で愛車を運びます。インプレッサの窓を全開にして、高速道路の運転。すっかり目も覚めて、やる気は満タンです。
到着したらさっそくサービスの準備に取り掛かります。7:30にはLEG2のスタートリスト先頭車がスタートするため、7:00からサービス準備に入ります。作業内容として、前日と同様に洗車、足まわりの簡単なチェックです。洗車は前日に軽く済ましていたため、すぐに終わるかなと思っていましたが、明るくなってから車両を見るとかなり汚れていました。SS区間が長い上に雨で路面は濡れていたため、GRヤリス2台の汚れ具合を見るとその過酷さが私にも伝わってきます。
朝は足周りのチェックから!
GRヤリスで使用されているのは18インチのホイール&タイヤです。私がインプレッサで履いているものと同じWORKさんでサイズも一緒だったため、いつも交換してるから大丈夫だろうと思っていました。しかし、先立って群馬のファクトリーにお邪魔したメカニック講習会のときに、サービスタイムを計られた状態で何回も脱着するとかなり重労働な作業だと感じました。
足まわりのチェックと洗車がある程度終わると、私は昨日から担当しているタイヤサービスに向かいます。スタート前に、車両に積んでいるタイヤの本数と種類をオフィシャルさんにチェックしてもらいます。この作業も2日目なので、メカニック師匠の早水さんから独り立ちして、タイヤサービスに向かいました。
タイヤチェックに向かう坂道ダッシュも慣れたもので、無事にトランクを開けてタイヤのチェックをしてもらい選手たちを見送ることができました。17号車と54号車の2台ともタイヤサービスを担当していたので、オフィシャルさんや他のチームの方にも顔を覚えていただき、たくさん話しかけてもらえました。
普段レースクイーンをしていても、他のチームさんはもちろん、オフィシャルさんと談笑することなどないため、全日本ラリーのこのアットホームな雰囲気が個人的に気に入りました。
朝ご飯を食べたら次のサービスが待っている
無事に2台ともサービスからスタートしていき、メカニックはやっと朝ごはんにありつけます。この連載記事にも結構な数のごはん画像が出てくると思うのですが、私はクルマに乗ることと同じくらい食べることが好きなのです。
談笑を挟みながら、次のサービスの打ち合わせをします。私の担当する作業に変更はなく、車両の誘導、スロープとウマかけ、タイヤ脱着とトルクのチェック、洗車。追加して、オイル交換とブレーキエア抜き、車高調整のそれぞれ補助を指示されました。
メカニックミーティングでは、次のサービスでやる作業内容の確認はもちろん、その前のサービスで行なった作業内容も報告するので、ここが予定通りできなかった、など改善点についても話し合います。
11時台には2台ともサービスインしました。このラリー最後のサービスになるため、今日までの3日間が終わってしまう寂しさと、無事に両車フィニッシュできるか不安で、私も少し緊張してしまいました。
思ったよりも苦戦したブレーキのエア抜き作業
DAY1ではリヤデフオイルとトランスファーのオイル交換がありましたが、今回は新しい作業の補助です。リヤデフオイル交換はメカニック講習会のときにも1度だけ経験したので、その記憶を頼りに早水さんの補助をさせてもらったのでなんとかなりました。でもブレーキ類はほとんどこれまで作業したことがなかったので不安でした。サービステントにラリーカーを誘導してタイヤを外し、ブレーキのエア抜きとサスペンション車高調整のお手伝いです。
ブレーキペダルを踏んだ圧力を、ブレーキキャリパーに伝達するブレーキフルードという液体があるのですが、ブレーキを強く多用するとそこに気泡が発生して圧力を吸収してしまうため、ブレーキの効きに影響が出てしまいます。日常生活ではブレーキフルードの交換やエア抜きは高頻度ではやりませんが、ラリーはブレーキにも負担が多いため、サービスごとにするのがほとんどです。
早水さんがフルードを抜いている間、私は運転席に座って指示されたタイミングの回数、ブレーキペダルを踏みました。
これまで仕事でフルードの交換の経験はありましたが、油圧サイドブレーキが付いている車両は経験がなく、またレバーも非常に重くて手こずってしまいました。とはいえ、また新しい作業を知ることができて個人的にとても面白かったです。松井監督や早水チーフメカにもっと教えてもらって勉強します。
車高調整式サスペンションについては、自分のクルマも純正から交換したことがあったため、作業内容は大体知っていましたが、久しぶりだったので良い復習になりました。ラリー車の見せ場のひとつとして、大迫力のジャンプシーンがありますが、飛距離もかなりの長さにもなることがあるため、着地の瞬間に大きな力が加わります。その衝撃を受け止めるためにも、ラリー車には高性能なサスペンションが使われています。
そのサスペンションを路面状況に合わせてラリーやセクションごとに変更します。これらの作業が終わると、タイヤを付けてトルクのチェックを行ない、私は最後のタイヤサービスに向かうことができました。慣れない作業で疲れもありましたが、チームの皆さんがたくさん差し入れを下さったので、お昼をしっかり食べて無事回復できました。
ラリーウィーク3日間を終えて
最終的にウェルパインモータースポーツは17号車の村田康介選手/梅本まどか選手組がJN1クラス9位、54号車の戸塚章紀選手/古川祐選手組がJN6クラス5位で完走することができました。
ポディウムフィニッシュの前に最後のエレガンスチェックという洗車サービスがありますが、この洗車が私たちメカニックの最後の仕事です。長い距離をずっと頑張ってくれた2台に、お疲れさまの気持ちを込めながら洗車をしました。
初めてのラリーのメカニックお仕事ですし、自分では確実に整備をしている思っていても、猛スピードで悪路を走るラリー車両に対して「私が整備したところ大丈夫かな?」「トラブルの原因にならないかな?」と、たくさん心配してました。そのため無事にゴールできたときは「良かった!」と本当に思えました。
この3日間のラリーで、これまでプライベートでやってきた通常の整備とラリーの整備では基本は同じだと感じましたが、ラリーのサービスはさらに限られた時間で競技車両の整備をしなくてはなりません。サービス時間をオーバーするとペナルティーを受けますし、サービスで修理することができないとその車両はリタイアになってしまいます。ラリーメカニックは、いかに素早く正確な作業ができるかが大切なので、これまでの自身の経験が試される仕事だと思いました。
ラリーが終わったあとに、松井監督がTwitterで私の作業に対して「うれしい誤算」と書いてくれたり、ドライバーさんから「頑張ってたね」と声をかけてもらえて本当にうれしかったです。
本当に何も知識のなかったラリーでしたが、今回メカニックを経験させていただき、普段レースクイーンとしての自分とは異なるものを得られた気がします。今回の記事をたくさんの方に読んでもらって「女の子なのに地べたで作業するの嫌じゃないの?」など聞かれましたが、私はレースが好きなので全然気になりませんでしたし、レースクイーンの現場でも「メカやってる子だよね?」と声を掛けてもらえる機会が増えて、反響の大きさにビックリしています。
この3日間は本当に良い経験だったので、もっとクルマが好きになり、もっと勉強したいと思いました。
11月のWRCラリージャパンにも、メカニックとして連れていってもらえるみたいです。次回の記事も期待してくださいね!
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