家庭部門におけるガス石油省エネ給湯機の普及を推進する給湯機メーカー、エネルギー事業者、ならびに関連する流通、住宅、消費者の各団体は、2050年カーボンニュートラルの実現および2035年度・2040年度の温室効果ガス削減目標への貢献を目的として、2026年5月19日に「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)」を設立し、同日に第1回全体会議を開催しました。こうした取り組みにより、2035年度にガス石油省エネ給湯機を設置スペース等の制約がない全物件に普及させる「スタンダード化(市場の75%を想定)」の実現を目指します。


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5月19日の設立発表会の様子

■「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」設立の背景
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、政府は2035年度60%削減、2040年度73%削減(いずれも2013年度比)という温室効果ガス削減目標を掲げています。家庭部門においては、給湯分野がエネルギー消費の約3割を占めており、同分野における排出削減にはガス石油省エネ給湯機の普及が不可欠です。ガス石油省エネ給湯機を使用することで、年間約13%~52%※のCO2削減が期待される一方で、機器名称や経済メリット、環境貢献に関する消費者認知の不足、ドレン水処理の自治体ごとの判断差や排水工事方法が十分周知されていないこと、賃貸住宅におけるオーナーや管理会社の導入動機の不足など、普及を妨げる要因が存在しています。
また、資源エネルギー庁のトップランナー制度(2025年4月決定)では、2028年度までにエコジョーズの販売割合を現状の45%から62%へ引き上げることが求められており、国の政策としても給湯機の省エネ化が強く推進される局面を迎えています。
こうした課題解決のために、参画団体が広く横断的に情報共有し、連携・協働する場として「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」を設立。設立の発表会では、住宅の省エネ・CO2削減の分野で国の政策作りや業界の指導に第一線で活躍されている芝浦工業大学建築学部長・秋元孝之座長が「今後は、給湯機メーカー、エネルギー事業者、流通事業者、住宅事業者、消費者団体など多様なステークホルダーがこれまで以上に連携し、新築のみならず既築住宅や集合住宅も含めて、高効率なガス石油省エネ給湯機の普及促進を進めていくことが重要です」と述べ、ガス石油省エネ給湯機の普及に向けた意気込みを表明しました。また、発表会と同日に第1回全体会議を開催し、設立目的や今後の活動方針を確認しました。
※機種により差があります


■「ガス石油省エネ給湯機普及促進会議」概要
団体名称:
ガス石油省エネ給湯機普及促進会議(通称:スマいる給湯プロジェクト)

公式HP:
https://www.jgka.or.jp/smile910project/index.html

設立目的:
温室効果ガス2035年度60%削減(2013年度比)を目標とした地球温暖化対策計画の削減目標の達成に向け、家庭で消費されるエネルギーの約3割を占める給湯分野におけるガス石油省エネ給湯機の徹底的な普及を図るため、ガス石油機器業界、エネルギー業界、流通業界、住宅業界、消費者団体が横断的な活動を推進し、家庭用給湯機の高効率化政策を踏まえつつ官民連携して諸課題を解決し、家庭部門のCO2削減に貢献する。

目指すところ:
2035年度ガス石油省エネ給湯機のスタンダード化※を実現
※スタンダード化:設置条件、経済合理性の制約等から設置が困難なケースを除く全ての物件に対し、省エネ給湯機の設置を標準化する。(対象は市場の75%を想定)

活動体制:
「全体会議」の下に「運営管理委員会」「普及PR活動WG」「ドレン施工WG」を設置
・全体会議:進捗(ガス石油省エネ給湯機出荷割合)の確認、次なる施策等の明確化
・運営管理委員会:参画団体や行政と連携・協働し、課題整理と対応方針を策定
・普及PR活動WG:必要なPRツールの作成、参画団体を通じた周知活動等
・ドレン施工WG:ドレン排水工事方法の浸透、自治体におけるドレン雨水処理判断への対応等

<参画団体・行政>
運営管理団体:
(一社)日本ガス石油機器工業会、(一社)日本ガス協会、日本LPガス団体協議会、(一社)全国LPガス協会、(一社)日本コミュニティーガス協会、燃料電池実用化推進協議会

参画団体(五十音順):
(一社)JBN・全国工務店協会、(一財)住宅生産振興財団、(一社)住宅生産団体連合会、(一社)住宅リフォーム推進協議会、(一社)全国住宅産業協会、(公社)全国賃貸住宅経営者協会連合会、(一社)日本住宅リフォーム産業協会、(公社)日本消費生活アドバイザー・コンサルタント・相談員協会、(公財)日本賃貸住宅管理協会、(一社)日本ツーバイフォー建築協会、(一社)日本木造住宅産業協会、(一社)不動産協会、(一社)プレハブ建築協会、(一社)ベターライフリフォーム協会、(一社)マンションリフォーム推進協議会、(一社)輸入住宅産業協会、(一社)リビングアメニティ協会

参画団体(オブザーバー):
(一財)ベターリビング

参画行政(オブザーバー):
経済産業省資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部省エネルギー課、経済産業省製造産業局生活製品課住宅産業室、国土交通省住宅局住宅生産課、環境省地球環境局デコ活応援隊(脱炭素ライフスタイル推進室)、環境省地球環境局住宅・建築物脱炭素化事業推進室


■ガス石油省エネ給湯機について
ガス石油省エネ給湯機とは、従来の給湯機と比べてCO2排出量を大幅に削減できる以下の機種を指します。

【エネファーム(家庭用燃料電池)】
都市ガス・LPガスから水素を取り出し発電しながらお湯をつくり給湯する高効率な給湯・発電システム。従来の給湯機と比べ年間約1~1.5t※のCO2削減が期待できます。


・エネファームは、自宅で電気とお湯を同時につくる「創エネシステム」です。ガスを燃やすのではなく、ガスから取り出した水素と空気中の酸素を化学反応させて電気をつくるので、静かでクリーン。また発電時に発生する熱でお湯を沸かして給湯に利用し、エネルギーを有効活用するので、省エネ・省CO2に大きく貢献。年間のCO2削減効果は約1.0~1.5t※と、CO2排出量を大幅に削減できます。自宅で発電するため購入電力を削減でき、家庭の光熱費も低減できます。

・万が一の停電の時も、エネファームなら発電を継続し、500~700Wの電気が使えます。照明やテレビの使用、携帯電話の充電等ができ、お湯も使えるので安心です。

※発電含めた削減効果のため、給湯だけの削減効果は算出できません

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エネファーム(家庭用燃料電池)の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより

【ハイブリッド給湯機】
ハイブリッド給湯機は空気熱を利用する電気のヒートポンプと、ガスの省エネ給湯機・エコジョーズを組み合わせた給湯システム。年間約52%のCO2削減が期待できます。

・ガスのエコジョーズと電気のヒートポンプとを組み合わせた高効率給湯機。給湯の沸き上げ温度(貯める温度)を低く抑えてヒートポンプ効率を大幅に高めたこと、またエコジョーズを搭載していることで湯切れの心配が無いためタンクを小さくし、放熱ロスを少なくしたことで、給湯機として非常に高い効率を実現しています。また、家族人数が変わっても高い省エネ性を維持。


・従来型ガス給湯機との比較(6地域、4人家族、代表機種の場合)
CO2排出量・・・52%程度削減
給湯光熱費・・・56%程度低減

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ハイブリッド給湯機の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより

【エコジョーズ(潜熱回収型ガス給湯機)/エコフィール(潜熱回収型石油給湯機)】
エコジョーズは排気熱を再利用し熱効率を大幅に向上させたガス給湯機。エコフィールはエコジョーズと同様の原理で、石油を使用する石油給湯機。年間約13~14%のCO2削減が期待できます。

・お湯を沸かすときに発生する給湯機の排熱を上手に利用することで、省エネを実現しています。一次熱交換器を通った後の約200℃の排気の熱(排熱)を利用し、二次熱交換器で水を温めることで、熱効率(定格)を従来の78~83%から95%程度まで大幅に向上しました。二次熱交換器を通る際に、1~2L/日程度のドレンが発生します。

・従来型ガス給湯機/石油給湯機との比較
CO2排出量・・・13~14%程度削減
給湯光熱費・・・13~14%程度低減
(地域、家族人数によりません)

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左:従来型給湯機、右:エコジョーズ・エコフィールに採用される潜熱回収型給湯機の仕組み(イメージ) 出典:住宅省エネ2026キャンペーン 公式HPより
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