一般財団法人山本美香記念財団は、2026年5月2日に行われた第13回「山本美香記念国際ジャーナリスト賞」選考会の結果、下記の受賞者に贈呈することといたしました。

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受賞者の佐藤 充則氏(右)、平野 愛氏(左)

<本年度の受賞者および対象作品>
ジャーナリストの佐藤充則氏、平野 愛氏による映像作品『紅線 Red Line』

選考委員:稲泉 連(作家)、笠井 千晶(ドキュメンタリー監督・ジャーナリスト)、河合 香織(ノンフィクション作家)、髙山 文彦(作家)、吉田 敏浩(ジャーナリスト)


<選考委員講評>
大規模な民主化運動を経て国家安全維持法が2020年6月に施行された香港で、言論の自由が抑圧されていく様子を記録したドキュメンタリーである。
今回、候補作は4作中3作が映像作品となっており、映像表現の持つ固有の力とは何か、という問いが選考全体を貫く一つのテーマとなった。そんななか、全員の高い評価を得ての受賞となったのが本作だった。

『アップルデイリー』などのメディアが次々と閉鎖に追い込まれた3年間、監督の二人は国安法後の香港でもがく記者たちに寄り添い続けた。街頭から抵抗の風景が消えた街――そこに流れる静けさのなかで進められる言論弾圧の実際を、映像としてどのように掴み表現するか。それは記者たちの沈黙や内面をいかに撮るかという難しい試みでもあったに違いない。

失われていくものは、いま記録されなければ消えてしまう。「それは、ここにあった」という事実を、本作は抑制の効いた眼差しで可視化していく。何を伝え、何を伝えられないか、という自らの裡に引かれた「Red Line」に向き合い、葛藤を噛みしめるようにして言葉を選ぶ記者たちの姿が胸に迫った。


<授賞式>
日時:2026年5月26日(火) 18時より
場所:日本記者クラブ
(東京都千代田区内幸町2-2-1 日本プレスセンタービル9・10階)

※入場は報道および関係者のみ。取材希望のメディアは当日、会場にて受付を行います。


<山本美香記念国際ジャーナリスト賞>
2012年8月20日、シリア取材中に凶弾に倒れたジャパンプレス所属のジャーナリスト・山本美香の遺志を継ぐべく創設。世界中で起こっている様々な紛争や抑圧、災害や貧困などの下で暮らす様々な人々の生きる姿を伝える優れた国際報道を担うジャーナリストの支援、育成を目的とする。


世界の不正義や不条理に対して何がどのように不正義で不条理であるのか、伝聞ではなく自分自身の目と耳でとらえ、世界中に発信しようとするタフな行動力。また、それらの国々や地域において、生死のはざまをそれでも懸命に生きていこうとする人びとの姿を深い共感をもって世界中に伝えようとするヒューマニスティックな視座。本賞はその二つを併せ持つ国際報道をおこなったジャーナリストを選考の対象とし懸賞を行う。

【山本 美香について】
ジャーナリスト。1967年生まれ。朝日ニュースターの報道記者、ディレクターを経て1996年から独立系通信社「ジャパンプレス」に所属。アフガニスタンやイラク、コソボ、ウガンダ、チェチェン、インドネシアなど世界の紛争地を取材。イラク戦争報道でボーン・上田記念国際記者賞特別賞を受賞。2012年8月20日、シリア内戦の取材中にアレッポにて銃撃を受け、殉職。

山本美香記念財団ウェブサイト: https://www.mymf.or.jp/

画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/598191/LL_img_598191_2.jpg
現場の佐藤 充則氏
画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/598191/LL_img_598191_3.jpg
現場の平野 愛氏

【本件に関するお客様向けのお問い合わせ先】
一般財団法人山本美香記念財団
〒167-0051 東京都杉並区荻窪3-36-14-1F
担当 : 橋本
Tel : 090-1619-6053
E-mail: office-a@mymf.or.jp
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