総務省が2020年9月1日から21年9月末まで実施するマイナポイント事業の「マイナポイント」は、電子マネー・交通系ICカード、クレジットカード、「〇〇Pay」といったスマートフォンスマホ)決済サービスなどのキャッシュレス決済サービスの一つを選択する必要があり、後からは変更できない。おすすめのキャッシュレス決済サービスは、居住地域、ライフスタイル、よく利用する店舗によって変わるが、お得度ではなく、使い慣れた決済サービスを選ぶのも手だ。

●専属スタッフのいるマイナポイント手続スポットなら簡単
 マイナポイントの予約・申し込み手続きは、公的個人認証サービス対応スマホ(iPhone 7以降のiPhoneやNFC搭載Androidスマホ)でいつでもどこでも可能だが、画面の小さいスマホでは文字を入力したくないPC派やスマホ非保有者は、全国約9万箇所の「マイナポイント手続スポット」を利用しよう。
 マイナポイントの公式サイトによると、マイナポイント手続スポットは、市区町村の窓口や郵便局のほか、イオンの総合スーパーや一部の食品スーパー、ヤマダデンキグループ、ビックカメラグループ、みずほ銀行・コンソーシアム参加金融機関、auショップ、ソフトバンク・ワイモバイルショップ、ドコモショップ、ローソン(ローソンマルチコピー機)、セブン銀行に設置されている。
 コンビニのマルチコピー機や家電量販店は基本的にセルフとなるが、自治体窓口と一部の特設会場には専属スタッフがおり、ケースを外して操作しても読み取りエラーが発生しやすく、慣れていないと面倒なスマホでのマイナンバーカード読み取りを代行してもらえる。その場でマイナポイントの申し込み手続きが完了するので、後は申し込んだキャッシュレス決済サービスで店舗で買い物すれば、ポイントやチャージ残高で最大5000円相当戻ってくる。
 PC派には、カード型の電子マネーやクレジットカードがおすすめだ。具体的には、マイナポイント事業に参画する一部のクレジットカード、イオンのマルチメディアコピー機で申し込めるWAON、セブン銀行ATMで申し込めるnanaco、Edyチャージャー(現金入金機)でチャージできる楽天Edy、交通系ICカードのPASMOSuica(Suica×JRE POINT)などだ。当初は不参加だった国内クレジットカード大手のJCBも、先日マイナポイント参加を発表し、5月以降、申し込みを受け付ける予定。
 このうち、PASMO、WAON、nanaco、楽天Edyは、別途、店舗やATMで還元分のポイント・チャージ残高の受け取りが必要だが、日頃の行動範囲に店舗があれば、さほど手間ではないだろう。その点、PayPayなどのスマホ決済サービスなら、自動的にポイントやチャージ残高が付与されるので手間がかからず、アプリの通知をオンにしておけばポイント付与に気づきやすい。なお、PASMOは、2月25日にマイナポイント加算サービスについて、当初の予定通り、3月31日までのチャージ分をもって終了すると発表している。
 マイナポイントに電子マネーやクレジットカードを選択すれば、スマホ非所有者でもマイナポイントを受け取ることができる。その際に、自治体窓口のマイナポイント手続スポットに立ち寄らなくとも、他のマイナポイント手続スポットを活用すれば、受け取りは難しくないと覚えておこう。
(BCN・嵯峨野 芙美)
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