音楽がディスクやテープなどの物理的な媒体ではなく配信で楽しめるようになり、あらゆるデバイスで音楽を再生できる時代が訪れた。それに伴い、できるだけオーディオ機器に必要なスペースを小さくして、部屋をすっきり広く使いたいという人も出てきたことだろう。
そういった場合におすすめなのが、アクティブスピーカー。なかには省スペースながら有名オーディオメーカーが音質にこだわって作っているものもあり、本格的なものから手ごろなものまで、幅広い選択肢から好みで選ぶことができる。

●アクティブスピーカーの選び方のポイント
 まずはアクティブスピーカー選びのポイントについて解説しよう。
●接続性は十分か?
 アクティブスピーカーは、基本的にほかの音楽再生可能な機器とつなげて使う機器。RCAピンケーブル端子やステレオ入力端子があれば接続できる。また、光・同軸デジタル端子があればよりノイズを抑えた音楽再生が可能だ。さらに、BluetoothやWi-Fiに対応していればスマートフォンなどから音楽を再生することができる。USB-DAC機能があれば、パソコンと接続することも可能だ。
●ハイレゾ再生に対応しているか?
 せっかく高音質なアクティブスピーカーを選ぶのであれば、音質の高いハイレゾ音源を再生できるものにしたい。そのためには、アクティブスピーカーに搭載されたアンプとスピーカーの両方がハイレゾ音源に対応している必要がある。また、どのような接続手段であればハイレゾ再生が可能なのかもチェックしておこう。
●サイズやデザインにも注意
 アクティブスピーカーはコンポに比べれば小さいとはいえ、そのサイズは千差万別。
置く予定の場所に収まるかについては事前にチェックしよう。また、最近では見た目にこだわったアクティブスピーカーも多数登場している。インテリアとの相性についても確認が必要だ。
●本格的な音質のおすすめアクティブスピーカー5選
 ここからは本格的な音質が特徴のおすすめアクティブスピーカー5種を紹介する。
●KEF LSX
 LSXは本格スピーカーメーカーのKEFが販売するアクティブスピーカー。Wi-Fi機能を搭載しており、iPhoneからAirPlayを使って音楽再生が可能だ。また、音質がいいBluetoothの伝送規格「aptX」にも対応。光デジタル入力や3.5mmステレオミニ入力もあるため、さまざまな手段で音楽が楽しめる。音質にもこだわっており、KEF独自のUni-Qドライバーを搭載。ハイレゾ音源再生に対応している。おしゃれな見た目に5色のカラーバリエーションがあり、さまざまな部屋に似合いそうだ。
●Egretta TS550
 Egretta TS550は、360度全方向へ音を響かせる点が特徴。
スピーカーを設置した部屋全体で包み込まれるような音響空間を楽しめる。本体は小型だが、構造によって低音を増幅し、小型スピーカーとは思えない低音を奏でることができる。音楽再生方法は、RCAピンケーブル端子と光デジタル端子、それにパソコンなどと接続するためのUSB-DAC機能を備えている。ワイヤレスでの接続手段はないが、音質が高く安定した音楽再生が期待できるだろう。
●kripton KS-11
 小型なのに本格的な音質を備えたアクティブスピーカーkripton KS-11。176.5×89.5×105mmというコンパクトな本体に、ハイレゾ対応のフルデジタルアンプとフルレンジ型スピーカーを備えている。本格的な音なのに5万円を切る価格も魅力的だ。接続方法はステレオミニジャック、光デジタルに加え、USB-DACとBluetoothにも対応。Bluetoothはハイレゾ級の音質を持つ伝送規格であるaptX HDに対応し、対応するスマホであれば手軽にハイレゾ音源を再生することができる。
●ヤマハ NX-N500
 ヤマハのNX-N500はWi-FiとBluetoothの両方に対応したアクティブスピーカー。USB-DACとステレオミニ、光デジタル端子も備えており、幅広い手段で音楽を楽しめる。アンプにはバイアンプ構成のアナログ方式を採用し、スピーカーユニットには新設計のハイレゾ対応のものを使用するなど、音質にもこだわっている。
AmazonのAIアシスタントであるAlexaにも対応し、音声で操作できるのも便利だ。
●ソニー SRS-RA5000
 新世代の音楽規格である360 Reality Audioに対応しているのソニーのSRS-RA5000。同社の空間音響技術を駆使し、アーティストが演奏しているライブ会場にいるような、臨場感のある音場を実現できる。また、従来のステレオ録音された音源も、Immersive AEという機能により、臨場感と広がりのあるサウンドで再生が可能だ。
 接続はステレオミニ単体加え、BluetoothとWi-Fiに対応。Spotifyに対応するほか、Chromecast built-inにも対応し、サブスク型のストリーミング音楽を本体から再生可能だ。ハイレゾにも対応し、非ハイレゾ音源をハイレゾ相当の高音質に変換するDSEE HX機能も利用することができる。
●高音質なアクティブスピーカーで部屋をすっきりさせよう
 高音質なアクティブスピーカーは、部屋を占拠することなく、美しい音楽を楽しめるオーディオ機器だ。デザイン性が高いものも多く、インテリアの一部として取り入れるのもいいだろう。秋の夜長にアクティブスピーカーを使って音楽に浸るのも乙なものだ。(ライター・ハウザー)
【関連記事】
販売台数は縮小しつつ、販売金額が伸びているスピーカー市場
レコードで癒しを! おすすめ一体型レコード対応コンポ5選
立体音響も楽しめる! 個人に最適化するソニーのネックスピーカー新製品
部屋をおしゃれに飾るオススメスピーカー5選! 選ぶ際の注意点も
なぜ売れる完全ワイヤレスイヤホン? 技術の粋を集めた黒うどんを試した
編集部おすすめ