【家電コンサルのお得な話・301】 行政サービスのデジタル化が進む中、高齢者のスマートフォン(スマホ)利用を支援する取り組みが各地で進められている。総務省によると、スマホの保有率は全世帯では9割に上る一方、65歳以上では7割強にとどまるという。
東京都は、スマホを持たない人にはデジタルサービスを十分に提供できず、行政サービスに差が生じる可能性があるとの考えを示している。こうした状況を踏まえ、東京都では2025年度から高齢者向けの購入支援を実施している。

●東京都独自施策 65歳以上の高齢者のスマホ購入を支援
 さらに26年度には「高齢者のデジタルデバイド解消に向けたスマートフォン活用支援事業」として制度を拡充し、初めてスマホを購入する65歳以上の高齢者を対象に、区市町村を通じて上限3万円を補助する方針を示した。
 この東京都の施策を踏まえ、町田市でも高齢者向けの購入助成を実施する。市ホームページによると、申請期間は7月1日から2027年1月31日までで、予算の上限に達した場合は終了となる。
 対象となるのは、申請時点で町田市に住民票があり、申請期限の27年3月31日時点で満65歳以上の人。今回の制度の特徴は、購入費の助成だけでなく、活用支援も組み合わせている点だ。利用者は、7月1日以降に市が指定する店舗(町田市内にあるソフトバンク・ドコモ・au・楽天モバイルの各ショップ)でマイナンバーカードを読み取るNFC認証機能を搭載するスマホを初めて購入し、指定店舗が実施するスマホ教室を受講しなければならない。また、東京都公式アプリへの新規登録に加え、「東京都LINE公式アカウント」と「町田市LINE公式アカウント」の登録も条件となっている。
 制度の目的として、高齢者のスマホ活用を支援し、イベントや自治体からのお知らせなどの情報収集やコミュニケーションの充実を図ることで、生活の質の向上に貢献するとしている。
 町田市では、スマホは災害時の情報収集や行政情報の受信など、さまざまな場面で活用されている。町田市の取り組みは、高齢者がそうした情報環境を利用しやすくするための支援策の一つだといえる。

 このような施策は、自治体によって制度の有無や対象条件、申請方法が異なる。本人はもちろん、条件を満たす高齢の家族がいる人も、自分の住む自治体で同様の制度が実施されているか、自治体のウェブサイトなどで確認しておきたい。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実践的内容から評価が高い。
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