決して真似できないトークの瞬発力
テレビの仕事を始めてみて、芸能界の人はすごいなと、つくづく感じました。たとえば爆笑問題とくりぃむしちゅーのお二人に、先日、初めてご一緒した所ジョージさん。みなさんのMC(司会進行)はテンポがよくて、やわらかく巧みに話を回していく。到底、僕には真似できません。僕も努力はしているんですが、全然追いつけません。
写真/花井智子 最も差を感じるのは、トークの瞬発力ですね。誰かの言葉を受けて、即座に会話をつなぐ。僕のトークのスピードはコンマ5遅いんです。コンマ5ってほんの一瞬ですが、テレビでは致命的。3年間テレビに出ていても、やっぱり遅いと感じています。
なぜ僕がコンマ5遅れるのか。そもそも言葉が出てくる頭の層が違うのではないかと思っています。
実は、会話が遅れる原因はもう一つあるんです。それは、難しい言葉、どちらかというと皮肉っぽい言葉が、最初に出てきてしまうということです。それをぐっと飲み込んで、テレビ向きの平穏な言葉に変換する分、ワンテンポ遅れてしまうようです。
いずれにせよ、トークのテンポは、訓練よりは素質の賜物です。できないことは、努力したところでそう簡単にはできるようになりません。
明日の第六回の質問は「Q6.なんのために今の仕事をしていますか?」です。
※この記事は2月15日(水)までの限定公開です