江川紹子が【『表現の不自由展』中止問題】を考察…言論・表現の自由を後退させないためには

 芸術監督を務めるジャーナリストの津田大介氏の記者会見によれば、中止を決めたのは、こうした一部の脅しや政治家の圧力というより、激しい怒りの電話が集中したことが最大の原因だった。

「事務局の電話が常に鳴っている状況。一昼夜続いた。そこがパンクし、つながらないとなると、県立美術館や文化センターにかける。(そこの職員は)そういう電話が回されることも知らない。待たされてさらに激高している状態の人が、事情を知らないオペレーターの方に思いをぶつけてしまう。それがひっきりなしに続く状況を目の当たりにし、続けられないと判断した」(津田氏)

 これまでの嫌韓デモなどを思い起こしても、おそらく抗議の主の多くは、普通に社会生活を営んでいる個々人だろう。そういう人たちが、日韓関係の悪化をニュースなどで知り、慰安婦問題などでの韓国側の対応に憤慨しているところに、この企画展を知り、怒りに駆られて電話をした、という状況ではないか。

 今回に限らず、感情的になった人々が、激しく執拗な抗議電話で相手を攻撃する現象は、日本社会ではもはや定番になっている。それに伴い、企業はクレーム電話対応などを進化させているが、学校や役所などは対応が立ち遅れているようで、長時間・多数の抗議電話で業務がストップしてしまうこともある。

 たとえば、親による虐待で女の子が死亡した事件があった千葉・野田市では、教育委員会の職員が学校でとったアンケートの結果を父親に見せてしまったことなどもあり、全国からの激しい抗議電話が集中した。業務に支障を来したため、ようやくコールセンターをつくり職員が交代で対応したが、1人で何時間もしゃべり続ける者もいたという。


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