たとえお笑い芸人であっても、空気を読まないネタは“笑い事”ではすまないようだ。ユーチューバーの「カジサック」としても活動するキングコング梶原雄太が炎上続きで非難の声が高まっている。

先日には、評論家の宇野常寛氏との間にトラブルが勃発した。

 宇野氏は2月3日にツイッターで「昨日のイベント、芸人のカジサックが僕と僕のチームに失礼な絡みをして来たのでウンザリして途中で帰った」と報告している。続けて、「お前には軽蔑しか感じないと告げて出てきた」「こういうヤツがいるからイジメってなくならないんだなと痛感した」と語気を強めている。また、梶原がユーチューバーとしても活動していることを踏まえて「やってることがテレビ的なイジメ芸の縮小再生産で、本当につまんないやつだなと思いました」とバッサリ斬り捨てているのだ。

 梶原からは現場で「みんながおもしろくなるためにした」と形式的な謝罪を受けたそうだが、のちに所属事務所などを通じて「芸人として当たり前のことをしただけだから特に謝罪しない」とのコメントがあったという。その対応についても、宇野氏は「大組織に守られると途端に態度がデカくなるんだと思った」と嫌悪感をあらわにしている。

 これだけでは何があったのか詳細は不明だが、最近の梶原の言動には「ひどすぎて笑えない」「人を不快にさせる」という声が相次いでいる。

 1月に放送されたバラエティ番組『快傑えみちゃんねる』(関西テレビ)では、お笑い芸人のサンシャイン池崎が両親にプレゼントした新築物件に対して「公衆トイレじゃないですか?」などと発言して視聴者から批判が続出。梶原はのちに「嫌な思いをさせてしまった池崎君のご両親、視聴者さんに謝罪します。申し訳ございません」とツイートしている。

 また、ユーチューバーのカジサックとしても、2月4日に投稿したドッキリ動画が賛否両論を呼んだ。お笑い芸人のヤスタケが収集しているレアスニーカーの数々をお菓子のスニッカーズにすり替えるという内容だったが、個別にケースで保管されているスニーカーをまとめて袋に押し込むなど、乱雑な扱いに批判が噴出。
すり替えに気づいたヤスタケは尻もちをつくほどのリアクションを見せており、視聴者からは「さすがにやりすぎ」「人の宝物をおもちゃにするのはちょっと……」「典型的な悪ノリ」といった声が相次いだ。

 肯定的な声もあったものの、批判が多かったことから、梶原はコメント欄で「すごく嫌な思いをされた方がたくさんいらっしゃるようなので謝らせて下さい」と謝罪。さらに、生配信であらためて「申し訳ございませんでした」と頭を下げ、「甘い気持ちで動画をつくってドッキリをしてしまった。本当に未熟なんです」と釈明に追い込まれた。

 相次ぐ炎上騒動に「イジリとイジメの区別がついていない」「さすがにいいかげんにしろよと言いたい」「芸人として崖っぷちで、余裕がないのが見え見え。手段を選ばない感じで痛々しい」「安易にユーチューバーに参入するとこうなる」などと批判が続出している状態だ。

 また、相方の西野亮廣との“格差”を指摘する意見も少なくない。西野も言動が物議を醸す炎上キャラとして知られるが、最近は絵本作家として名を馳せている上にビジネス書を出版するなど多才ぶりを発揮している。絵本『えんとつ町のプペル』(幻冬舎)では制作費をクラウドファンディングで募るという手法も注目を集め、現在は会員制コミュニケーションサロンを運営するなど、お笑い以外の仕事に軸足を移しつつある。

 そのため、「西野がアーティストとして成功して、梶原は焦ってるのかな」「梶原のやることは中途半端で薄っぺらい。批判されてもやりたいことを貫く西野を見習うべき」「西野さんも見切りつけてコンビ解散すればいいのに」といった反応があがる始末だ。続発する“笑えない”事態に、芸人として梶原は何を思っているのだろうか。

(文=編集部)

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