直で体験した鈴木亮平の役作りのすごさ：ドラァグクイーン・エスムラルダ連載445

エスムラルダの「勝手にワイドショー！」

　俳優の鈴木亮平くんが、2024年、Netflixで全世界独占配信される映画『シティーハンター』で、主役の冴羽獠を演じる……というニュース、みなさんはご存じかしら？
　ちなみにこの映画は、1985年から1991年にかけて『週刊少年ジャンプ』で連載されていた、同名の人気漫画を原作としたもの。日本で実写化されるのは初めてみたいだけど、テレビアニメでは過去に4度シリーズ化され、3度スペシャルが放送され、アニメ映画としても3本が発表され、2019年には4作目の映画が公開。

　そしてもう一つびっくりなのが、亮平くんが演じる役柄の、相変わらずの幅の広さ。西郷隆盛（大河ドラマ『西郷どん』）から、カンボジアの若き王（舞台『ライ王のテラス』）、巨体の男子高校生（映画『俺物語』）、変態仮面まで、過去にいろいろな役を演じてきた亮平くんだけど、ここ1年だけでも、野心家の政治記者（ドラマ『エルピス』）、温厚な熱血救命救急医（ドラマ『TOKYO MER～走る緊急救命室～』）、冷酷な暴力団組長（映画『孤狼の血 LEVEL2』）と、役柄の統一性のなさハンパない。しかもそのたびにきっちり体型を変え、演技の完成度も高い。もちろん俳優として素晴らしいし、引っ張りだこになるのもわかるけど、「ここまで次々に違う役になりきっていて、この人、ちゃんと日常生活送れているのかしら……」と、他人ごとながら心配になるわ（余計なお世話）。

　なお、最近、そんな亮平くんがアタシにとって、一気に身近な存在に。実は、亮平くんが主役を務め、来年2月に公開される『エゴイスト』という映画の原作小説を書いたのが、2年前に亡くなったアタシの友人（高山真）であり、その映画に八方不美人のドリアン・ロロブリジーダが出演しているのよ！
　ちなみに亮平くん、役作りにあたって、忙しい中、真を知る人たちへのヒアリングを重ねたみたいなんだけど、試写を観てアタシ、度肝を抜かれたわ。顔も体型もオーラも全然違うのに、そして当然真に会ったことも一度もないはずなのに、亮平くんがときどき、真本人に見えたの！　真と親しかった人たちから、その人となりやエピソードを聞いただけで、真がどんな人間なのか完璧に想像し、再現しちまった鈴木亮平……。やっぱり恐ろしい子！

　というわけで、亮平くんなら冴羽獠もきっと見事に演じきるはず。映画『エゴイスト』も必見だよ！

＜水曜連載＞（※今回金曜更新）

画像：Netflixニュースルーム記事より

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【エスムラルダ：プロフィール】

えすむらるだ…1972年生まれ。94年よりドラァグクイーンとしての活動を開始し、各種イベント、メディア等に出演。

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