「ひとたび(SNSの発信に)機密情報や個人情報が含まれれば、あっという間に広がってしまう」―。自身も積極的なSNS活用を続けている千葉県の熊谷俊人知事が14日の定例記者会見で、SNSを通じて企業や自治体の職員から内部情報の漏えいが相次いでいることに言及し、危機感を示す場面があった。

 若年層に人気の高いインスタグラムや、任意の時間に2分以内の写真投稿を促しフォロワー同士で共有する「BeReal」(ビーリアル)といったSNSでは、閲覧を友人に限定して投稿できることなどから、投稿者が意識をしないうちに情報漏えいにつながる事案が発生している。
 4月には、西日本シティ銀行(福岡市)で行員が支店内の様子を撮影してBeRealに投稿し、顧客情報が流出していたことが発覚した。仙台市の小学校でも、教諭による同様の事案が発生。川崎市でも新規採用の職員が、研修資料を不特定多数が閲覧できるSNSのチャット機能に投稿していたことが明らかになった。
 熊谷知事は「最近起きていることを見ると時代だなと感じる」と驚きを隠さず。県では、採用時に注意喚起することで対策しているとし「不適切な情報漏えいを起こさないためには、リテラシーの向上を継続的に説明するしかない。我々の行政資産は基本的に県民からお預かりしているという自覚を持ち、その重要性や適切な取り扱いの認識を高める機会を増やしていきたい」と語った。
 同問題を巡っては、同日に会見した千葉興業銀行の梅田仁司頭取も「行内の情報漏洩はあってはならないこと」と強調した。行員が銀行の内部情報をSNSで発信することは禁止しているとし「規則の再徹底を図る」とも述べた。
 (中田大貴、粕谷健翔)
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