優れたブレーキパーツを、手頃なプライスで提供しているディクセル。東京オートサロン2022にもブースを構え、多様な製品をアピールしていました。
2022年のディクセル・ブース最大のニュースといえば、スポーツ用ブレーキパッドに「Sタイプ」が加わったこと。
いままでディクセルのスポーツ用パッドといえば、入門用の「ESタイプ」と本格派の「Zタイプ」という2本立てで、「ストリートがメインだけど年に1~2回はサーキットも走る」という中間層に向けた製品がなかったんですね。
低温での効きとリニアなコントロール性を両立Sタイプのポジショニングを説明してくださったディクセル技術開発部の蒲池將史さん新製品Sタイプは、そんなユーザーをターゲットとした待望のブレーキパッド。ストリートでの使い易さを重視しつつ、年に数回のスポーツ走行にも耐える制動力と耐熱性を備えています。
リニアなコントロール性とカッチリしたペダルタッチが特徴で、低温下での安定した効きは維持しつつ、ディスクローターの摩耗量を最小限に抑える配慮もされているといいますから、うれしいですね。
価格は、軽自動車用がフロント・リアともに1セット1万2430円から。
もうひとつ、ディクセルのブースで興味を惹いたのが、軽自動車用のブレーキパッドです。
最近、都内でもシェアが2割を超えるなど、軽自動車の人気は高まるいっぽうですが、多くのユーザーはブレーキに無関心なんだとか。
車両自体もコストを抑えるため複数の車種で同じブレーキパーツを使っていることが多く、車種によってはややキャパシティ不足と思えるクルマもあるようです。
そこで、そんな軽自動車市場に向けてディクセルが投入したのが、価格を純正の半値前後に抑えつつ、純正以上の性能を確保したパッドとローター。
純正と比べて、高性能でこの安さ!まずブレーキパッドは、長寿命を考慮しつつ自然な効きとブレーキダストの低減を実現しました。
不快な「鳴き」についてもシムに加工を施してあるうえ、ブレーキパッドグリースも付属するから安心です。
一般車向けブレーキディスク一覧。用途に応じて選べますディスクローターはフロントのみの展開ですが、車種によってソリッドとベンチレーテッドをラインナップ。全品防錆コーティング済みで、その性能はディクセルPDタイプと同等といいますから、ワンランク上の安心が手に入るというわけですね。
そしてすごいのが価格。
たとえばホンダN-BOX(JF1/TURBO)の場合、純正パッドとローターは2万8160円ですが、ディクセルKSならばなんと1万1000円で手に入ります。
同様にワゴンR(MH34S)なら1万9300円が1万560円、タント(L385S)なら2万3870円が1万1000円になってしまうのですから、選ばない手はありません。
ディクセルでは軽自動車のディーラーはもちろんのこと、街中の修理屋さんなどにも販路を延ばして、車検時などの交換用パーツとして売り込んでいきたいとのこと。
お財布を傷めずに性能も高まるならば、こんないいことはありません。もしあなたが軽自動車オーナーなら、次回の車検に装着を検討されてはどうでしょうか。
(文・写真:角田 伸幸)