JR西日本は2023年春に開業する大阪駅うめきたエリアのうめきた地下口と地下ホーム、それに関連して設置する西口の建設工事を行っています。そして12月10日に、うめきた地下ホームを発着する列車の運行体系が発表されました。
現在のJR大阪駅は高架線に東海道本線・大阪環状線のホームが設置されています。うめきた地下ホームを設置するうめきたエリアは大阪駅高架ホームの北西に位置します。
建設中の大阪駅うめきたエリアここはかつて梅田貨物駅があった場所で、新大阪方面から梅田貨物駅を経由して大阪環状線につながる東海道本線梅田貨物線が通っています。梅田貨物線は貨物列車のほか京都・新大阪~関西空港間を結ぶ特急「はるか」、京都・新大阪~和歌山・白浜・新宮間を結ぶ特急「くろしお」が通過しています。
梅田貨物線を通過する特急「はるか」現在、梅田貨物線には大阪駅のホームがないため、大阪駅から関西空港・和歌山方面に行くためには、大阪環状線のホームから関空快速・紀州路快速を利用することになります。
大阪駅大阪環状線ホームを発着している関空快速・紀州路快速しかし、うめきた地下ホームが開業すると特急「はるか」「くろしお」も大阪駅から利用できるようになり、関西空港への所要時間は20分、和歌山への所要時間は33分短縮されて、一層便利になる見込みです。
うめきた地下ホームは現在の梅田貨物線を東に移設した上で地下化して、21~24番ホームを設置します。
21番ホームは世界初のフルスクリーンホームドアを採用しています。これは親扉と子扉が移動可能な構造となっていて、ドアの位置や数が違う電車に対応しています。
フルスクリーンホームドアが閉じた状態3ドア車に合わせてホームドアが開いた状態親扉にはデジタルサイネージを設置して案内を表示。上部には乗車位置を案内する予定です。
地下ホームの上層のフロアはうめきた地下口で、春に供用を開始する西口との改札内連絡通路が設置されます。
うめきたエリアの地上出入口は2期地区にあって現在工事中。2024年春から供用を開始する予定です。
うめきたエリア2期地区に建設中の地上出入口春に供用を開始する西口は東海道本線・大阪環状線の高架下に設置されます。西口は改札内でうめきた地下口とつながっているほか、高架上の東海道本線・大阪環状線ホームとも繋がっています。
高架ホームは西側へ延ばして西口に繋がります。高架ホームとうめきた地下ホームの乗換時間は8~10分ぐらいとなるそうです。
春からのうめきた地下ホームの供用開始を前に梅田貨物線の線路を2月11日夜間から13日早朝にかけて切り換えます。2月13日以降は特急「はるか」「くろしお」と貨物列車が地下ホーム経由で走るようになります。
梅田貨物線を走る貨物列車も地下ホーム経由となりますうめきた地下ホーム発着となるおおさか東線4ドアロングシートの直通快速は3ドアクロスシートに変更します春からは特急「はるか」「くろしお」に加えて、現在新大阪~久宝寺間を運行しているおおさか東線の列車も運行区間を大阪駅に延伸してうめきた地下ホーム発着となります。
また、おおさか東線経由で新大阪~奈良間を運行している直通快速も大阪駅発着となり、同時に4ドアロングシート車から3ドアクロスシート車に変更されます。
2025年には大阪万博が開催され、うめきた地下ホームから大阪環状線・JRゆめ咲線経由で桜島駅までの万博来場者輸送も想定されています。
さらに2031年にはうめきた地下ホームから大和路線JR難波駅・南海電鉄新今宮駅に直通するなにわ筋線の開業も計画しています。
(ぬまっち)