日産・スカイラインは日本を代表する人気車種です。かつてフルモデルチェンジはもちろん、マイナーチェンジでも解説本が発売され、自動車業界にとって好景気を巻き起こす車種の一つです。

13代目にあたる現行型スカイラインは2014年2月から日本で販売されています。現行型スカイラインは海外ではインフィニティQ50として販売されていることもあり、日本仕様でもインフィニティバッチをあしらって登場。

人気車種ゆえに色々と物議を醸した現行型スカイラインですが、2017年12月にマイナーチェンジを行っていたのはご存じだったでしょうか。今回はマイナーチェンジした最新型スカイラインに乗ることができました。

今回のマイナーチェンジのポイントは内外装をデザイン変更して、スポーティさを強調したことです。外観ではフロントグリルを大型化し、存在感を高めています。

タイプSPでは立体的な形状のバンパーにより、よりアグレッシブなスポーティさを。タイプPやスタンダードモデルでは水平基調の洗練されたバンパーを採用することで、グレードごとの個性の差別化を図りました。

リアコンビネーションランプには先進技術を用いたクリアな「LEDリアコンビネーションランプ」を採用し、より洗練されたリアデザインとなっています。装着されるアルミホイールはタイプSPでは立体的でスポーティな新デザインの切削光輝19インチホイール。タイプPではクロームカラーコートの18インチホイールを標準装備しています。

一方、インテリアではステアリングのグリップ部分を太くし、握り心地を向上。

同時にホーンパッドを小型化、マットクロームによる剛性感のあるスポークによりスポーティさを表現。インストルメントパネルにはステッチを追加し、精巧なパターンのステアリングステッチとともに、よりプレミアムでクラフトマンシップを感じさせる空間を演出しています。

さらにアナログメーターのリング照明をグレーに変更。センタークラスターのツインディスプレイとの色調を統一することで、コレまで以上にスポーティなドライビングプレジャーを体感できるインテリアに仕立てられました。

今回試乗したのは最上級モデルのスカイライン350GTハイブリッド タイプSP 2WD車です。上品な印象が強かった前期モデルと比べるマイナーチェンジ後のモデルは、大型化されたグリルと立体的なデザインとなったフロントバンパーによって押し出し感が強くなり、スポーティさが増しています。

3.5LV6ガソリンエンジンとモーターを組み合わせたハイブリッドシステムは、アクセルを踏んでも、室内空間は静寂につつまれたままだが、スムーズに加速していきます。この優れた加速性能ですが、高速道路はもちろんワインディングでも高いパフォーマンスを発揮してくれます。

先進の運転支援システムについても全方位を監視する最新鋭のシステムを搭載。高い走行性能と安全性能、そして快適性を高次元で融合したインテリジェントセダンに仕立てられている、スカイラインの車両本体価格は471万3120円~584万640円となっています。

普通のクルマのマイナーチェンジならば十分かもしれませんが、期待の大きなスカイラインという視点で見るとちょっと物足りない感じがするのは私だけでしょうか。

(萩原文博)