LIFULLが運営する「LIFULL HOME'S(ライフルホームズ)」は、「賃貸物件の問合せが増えている鉄道路線ランキング」を10月10日に発表した。調査は2022年1月~6月、2023年1月~6月の期間、首都圏、近畿圏、中部圏の3エリアで1,000以上の賃貸物件問合せがある路線を対象に行われた。


首都圏エリア(東京都神奈川県埼玉県千葉県)の鉄道路線のうち、沿線賃貸物件への問合せが前年から最も増加したのは「京急空港線」だった。駅別の前年比は、羽田空港寄りから「天空橋(前年比191.7%)」「穴守稲荷(前年比121.1%)」「大鳥居(前年比130.1%)」「糀谷(前年比119.3%)」「京急蒲田(前年比117.3%)」という結果に。

2位には東京の都心部をつなぐ「東京メトロ銀座線」が選ばれた。全19駅中16駅で問合せ数が前年を上回るなど、都心回帰の動きがみられた。特に「浅草(前年比138.3%)」「田原町(前年比133.8%)」「神田(前年比138.6%)」といった、比較的家賃が抑えられる城東エリアの駅の問合せ数が増加しているという。

次いで3位には「都営浅草線」、4位には「東京臨海高速鉄道りんかい線」がランクインしている。


近畿圏(大阪府京都府兵庫県)の鉄道路線のうち、沿線賃貸物件への問合せが前年から最も増加したのは「JR奈良線」だった。JR奈良線は2023年3月に約14.0kmが複線化され、全線の所要時間が最大6分短縮。朝のラッシュ時の増発も行わた。

2位には「叡山電鉄叡山本線」と「神戸高速東西線」の2路線がランクイン。「叡山電鉄叡山本線」は京都市北部へ延びる路線で、起点の「出町柳(前年比131.5%)」のほか、京都大学の学生が多く住む「元田中(前年比131.5%)」や京都工芸繊維大学の学生が多く住む「一乗寺(前年比139.4%)」で、問合せ数が大きく増加したという。

次いで、4位に「阪急嵐山線」、5位に「JR山陰本線」が続いた。


中部圏(愛知県岐阜県三重県)の鉄道路線のうち、沿線賃貸物件への問合せが前年から最も増加したのは「養老鉄道」という結果に。

養老鉄道は沿線への問合せのうち約52%を大垣市内の駅が占めており、大垣市での問合せ増加の影響が強く出た結果とのこと(大垣市内の駅に限ると前年比158.5%)。

2位の「名鉄瀬戸線」は、名古屋市中心部の「栄町」から郊外の瀬戸市へ延びる路線。沿線物件の問合せのうち、「尼ケ坂(前年比172.0%)」「森下(前年比145.8%)」が大きく増加している。また、名古屋市にある130年以上の歴史がある女子大学「金城学院大学」付近の「喜多山(前年比149.6%)」や「大森・金城学院前(前年比120.8%)」でも問合せ数が増加した。

その他、3位に「名鉄尾西線」、4位「名鉄常滑線」などがランクインしている。