ファミリーマートは8月18日、「真夏の中華まん購入」についての調査結果を発表した。調査は2024年8月~9月、同店で中華まんを購入した顧客1,003名を対象にインターネットで行われた。


○真夏の中華まん、購入理由は?

夏の暑い日、なぜ人はアツアツの中華まんを手に取るのか。調査の結果、その最も多い理由は「小腹がすいた時のおやつ」であることがわかった。

会社員は「お昼ごはん(25%)」としての需要も高く、忙しい仕事の合間に時間を有効活用したいという「タイパ」意識がうかがえる。また、「冷房で体が冷えていて(14%)」という回答は、学生(9%)と比較して高く、クーラーが効いたオフィスで体を温める「温活」ニーズが顕著だった。

学生は「暑い中で熱いものを食べるのが逆に気持ちいい(9%)」と回答した割合が他の層より高く、夏ならではの刺激的な楽しみ方を実践しているようだ。例えば、プールの帰り道。少し冷えた体に、アツアツの中華まんが染み渡る…そんな、夏だからこその至福の瞬間を楽しんでいるのかもしれない。もちろん「おやつ(68%)」としての需要が圧倒的で、限られたお小遣いの中で満足感を得たい「コスパ」意識も健在だった。

主婦・主夫層は「お昼ごはん(28%)」としての利用が全属性の中で最も高く、日中の食事を手早く済ませたというニーズが強いようだ。日々の食事準備の負担を軽減したいという「時短」の意向が考えられる。

○中華まんが食べたくなる時間は?

夏に中華まんが食べたくなる時間帯は、全体で見ると「昼(10:00~16:00ごろ)」が32%でトップ。ランチやおやつに楽しむ事が多いようだ。
僅差で「夕方(16:00~18:00ごろ)」が29%と続き、仕事や学校帰りの小腹満たしとしての需要が高いことがわかる。さらに、属性別に見ていくと、それぞれの生活スタイルが見えてきた。

主婦・主夫層では、実に半数以上(55%)が「昼」に食べたくなると回答。これは全属性の中でも突出して高い数値だった。日中の時間帯に、手軽なランチとして中華まんが選ばれていることがわかる。

会社員のピークは「夕方(30%)」。仕事が終わり、帰宅途中の小腹を満たす存在として、中華まんが活躍しているようだ。次いで「夜(21%)」も高く、残業後の夜食や、帰宅してからの軽い食事としても需要があることがわかる。

学生は他の層と異なり、「昼」「夕方」「夜」に回答が分散し、特定のピークが見られなかった。注目すべきは「深夜」の割合が14%と、会社員(5%)や主婦・主夫(0%)を大きく上回っている点。勉強や趣味に打ち込む、夜更かしのお供としての可能性を示唆している。

○データが示す「3つの価値」

「夏に中華まんを食べる最高に良いところは何か?」という回答結果から、夏の中華まんの3つの価値が見えてきた。

○1.時短ご馳走

「時短・手間なし」は夏に求められる魅力の第1位(22%)。 「暑くて料理したくない…」そんな日の救世主として、手軽にすぐ食べられるご馳走である点が評価されている。
○心と体の"回復力"

僅差で2位につけたのは「夏バテ対策(21%)」。 食欲がない時でも手軽に栄養補給できる点が魅力のようだ。さらに「冷房対策(14%)」も上位に入り、弱った体をケアする「セルフケア」の役割も担っていることがわかる。

○場所を選ばない"オールラウンダー"

「お出かけの味方(17%)」としての魅力も高く評価されている。アウトドアやレジャーはもちろん、オフィスや移動中の車内など、場所を選ばない機動力は、「ワンハンドフード」の真骨頂といえる。

○中華まんの相棒ドリンク

アツアツの中華まんに合う最強の相棒ドリンクを聞いたところ、全体では「麦茶(22%)」と「ウーロン茶・ジャスミン茶(21%)」という、さっぱりとしたお茶系が僅差でトップ争いを繰り広げた。中華まんの味を邪魔せず、後味をすっきりさせてくれる点が支持されているようだ。続いて「コーラなどの炭酸飲料(16%)」も人気で、シュワっとした爽快感との組み合わせを楽しむ人が多いことがわかった。

しかし、この相棒選びも属性別に見ていくと、それぞれの好みやライフスタイルが色濃く反映された結果となった。

会社員は「ビール(13%)」を選ぶ割合が他の層より高く、仕事終わりのご褒美として、中華まんとの「おつかれ様セット」を楽しんでいる姿が目に浮かぶ。
学生は「コーラなどの炭酸飲料(23%)」がトップに。他の層と比べても突出して高く、若者らしいジャンキーな組み合わせが好まれているようだ。主婦・主夫層では「麦茶(26%)」と「ウーロン茶・ジャスミン茶(23%)」で約半数を占め、お茶系の圧倒的な人気が示された。食事や休憩のお供として、日頃から飲み慣れているお茶ならではの、ホッとできるひとときを大切にしているのかもしれない。

○中華まんの「ここが好き!」

そもそも、中華まんの魅力の源泉はどこにあるのか。夏の中華まんユーザーが最も愛するポイントは、「ゴロゴロ入った具材の食感(42%)」と「ふかふか、もちもち!皮の食感(42%)」が僅差で1位、2位を飾る結果に。食べ応えのある「具」と、それをふんわり包み込む「皮」とのバランスが多くの人を虜にしているようだ。続いて「片手でパクリと食べられる、ちょうどいい手軽さ(34%)」が3位に入り、やはりワンハンドであることの価値の高さが示された。

○王道の肉まん対決、勝者は?

数ある中華まんの中で、「夏でも毎日食べたい!」と支持されたのはどの商品だったのか。結果は、「極旨 黒豚まん(30%)」と「じゅわっとジューシー本格肉まん(28%)」の2大肉まんが3位以下を大きく引き離す、圧倒的な人気を見せつけた。

この人気も属性別に見ていくと、さらに面白い傾向が見えてきた。会社員は、仕事の合間に満足感を得たいというニーズからか、「極旨 黒豚まん」(30%)が堂々の1位に。
学生は、「じゅわっとジューシー本格肉まん」と「極旨 黒豚まん」が同率(32%)でトップに。定番か、少し贅沢な極旨黒豚まんか。その日のお財布事情や気分に合わせて選んでいるのかもしれない。主婦・主夫では「極旨 黒豚まん」(31%)がトップに立つ中、「のび~るチーズの濃厚ピザまん」(25%)も高い支持を獲得。自分のための少し贅沢な「ご馳走」と、おやつとしても楽しめる「ピザ味」という、異なる価値で商品を選んでいる可能性がうかがえる。

○地域の特性

地域で見ても一番人気は王道の「肉まん」だった。しかし、その地域ならではの好みもあるようで、特定の種類の中華まんの"構成比"が特に高い都道府県があった。九州・沖縄ではピザ・カレーまんや甘いあんまん、西日本では肉まんの構成比が高いなど、気候や食文化によって好みが分かれる結果に。

○「夏の中華まん」アレンジ

夏の中華まんの楽しみ方を聞いたところ、王道の「ちょい足し」派では、「肉まんには、やっぱり定番の辛子!!」(女性・40代)、「ポン酢と辛子で、さっぱりと!」(女性・50代)、「黒豚まんに黒酢とねりからしを付けて」(女性・50代)といった、さっぱりとした味付けを好む声が見られた。

進化系「チーズ&バター」派からは、「チンする前に割って、中に折りたたんだとろけるチーズを挟んでから温める!とろ~っととろけるチーズが最高!」(女性・30代)という工夫や、「あんまんにバターを乗せて食べる」(女性・60代以上)、「肉まんに切れ込みを入れてマヨネーズとチーズをのせてホットサンドで焼き、酢醤油とラー油で食べる」(男性・50代)といったアレンジが寄せられた。

焼きアレンジでは、「ホットサンドメーカーでカリカリにするのが好きです」(女性・40代)、「バーベキュー中華まん。アルミホイルに包んで網の上でじっくり焼く」(女性・50代)という食べ方が寄せられている。


冷やし派からは、「温かい肉まんを、あえて冷蔵庫に入れて冷たくして、『冷やし肉まん』として食べる!」(女性・40代)、「あんまんを割り、バニラアイスを皿に載せておいて少し溶かしたものに浸けて食べます」(男性・40代)といった、夏ならではの冷たい楽しみ方が提案されている。
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