多くの大人たちを虜にする腕時計。部品の精巧さや機能性の素晴らしさを理解すると、腕時計の世界がもっと楽しくなるだろう。
そこでこの連載では、腕時計の初心者から長年のコレクターまで、知っておきたい腕時計の豆知識をクイズ形式でお届けする。
「クロノメーター」とはなんのこと?

ロレックスなどの高級腕時計の文字盤には「クロノメーター」という文字が刻んであることがあります。これは何を意味しているのでしょうか?

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【答え】スイス公認クロノメーター検定協会(COSC)の精度検査に合格した証

文字盤にある「クロノメーター」とは、スイス公認クロノメーター検定協会(COSC)という第三者機関による、厳しい精度検査に合格した時計に与えられる称号のことです。厳密には、航海用クロノメーター(マリンクロノメーター)を指す場合と、公的機関に認定された高精度な時計を指す場合があります。現代では、スイスの公的機関(COSC)が認定した時計の称号を指す場合が一般的とされています。

この検査は、時計の機械部分(ムーブメント)単体の状態で行われます。期間は15日間に及び、時計を「文字盤を上にする」「リューズを下にする」など5つの異なる姿勢に傾けたり、8℃・23℃・38℃という3つの異なる温度環境に置いたりと、様々な条件下で正確さが保てるかをテストします。この試験において、1日の平均誤差(日差)が「-4秒~+6秒」以内という基準をクリアしたものだけが、クロノメーターとして認定されます。

スイスで製造される時計全体の中でも、この認定を受けられるのはごく一部であり、COSCの認定は世界的に「高精度な機械式時計」であることの公的な証明となります。

とりわけロレックスでは、COSCをパスしたムーブメントをケースに収めた後、さらに自社独自の「高精度クロノメーター」検査を行います。これにより、COSCの基準よりもさらに厳しい「日差±2秒以内」という精度を保証しているのです。

『トケイ通信』編集主幹&主筆 須川誠 株式会社コメ兵 商品部のエキスパート。
レア物から王道まで、腕時計を見つめ続けて19年。KOMEHYOが運営しているブログマガジン「トケイ通信」の編集長。記事内容の決定から執筆まで一人でカバーし、マニアが楽しく読めるツボをしっかり押さえていると、本当の時計好きから支持されている。専門性としては、「製品の良し悪しの判断」、「ムーブメント」、「真贋」などを得意とする。トケイ通信:https://www.komehyo.co.jp/tokei-tsushin/ 株式会社コメ兵:https://komehyo.jp/ この著者の記事一覧はこちら
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