阪神主砲の大山は打率1割台と苦しんでいる(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 阪神は4月16日に甲子園で巨人と対戦し、降雨コールドゲームのため1-1の引き分けに終わった。

 相手のミスにも助けられ、1点を追う7回一死二、三塁のチャンスを作ると代打・糸原健斗の犠飛で代走で起用されていた植田海が同点のホームを陥れた。

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 まさに必死のパッチだ。チームは8試合連続2得点以下と貧打にあえぐ。課題の得点力不足を何とかしようと近本光司、中野拓夢の1、2番コンビを解体するなど大幅な打線改造で臨んだ14日のラインアップも大きく話題を呼んだが、従来の形となった、この試合でもホームが遠かった。

 5番に入った佐藤輝明は初回二死一、三塁の好機に山崎伊織の低めのフォークを振らされ、空振り三振。4回無死一、二塁で回ってきた第2打席も同じくフォークを振らされ、空振り三振に倒れた。

 これでチームは8試合連続2得点以下、チーム打率はリーグワーストの.205にあえぐ。

今季は”飛ばないボール”などの要因もあり、各球団ホームランも出にくい傾向にあるとはされるが、阪神においては貧打解消が上位浮上の必須の条件となることは間違いない。

 その意味で奮起が求められているのは主軸を務める大山悠輔、佐藤輝明にもありそうだ。昨年全試合で4番を務めた大山は今季ここまで打率.175とバットも湿りがち。14日の試合では第二次岡田政権下で初となる4番を外されたことも大きな注目を集めた。オープン戦ラスト4試合を下半身の張りで欠場するなど、状態が心配されている。打撃に大事な下半身の粘りが欠けているなどの指摘もあり、持ち前の勝負強い打撃から遠のいている。

 一方の佐藤は打率.200。先のヤクルト戦では2試合連続本塁打を放つなど、”お目覚め”が期待されるも、コンスタントに結果にはつなげられず。低迷にあえぐ打線の起爆剤としての結果が求められている。

 ほかにも昨年ルーキーイヤーで10本塁打をマーク、日本シリーズでも活躍を示した2年目の森下翔太は打率.182。3番に入った16日の巨人戦では5試合ぶりのマルチ安打をマークするなど気を吐くも、継続した活躍が期待されそうだ。現在リーグトップに並ぶ3本塁打をマーク。

持ち味の豪快な打撃でチームの空気を一新させる活躍を果たせるか。

 開幕から16試合を経過し、現在4位。まだシーズン序盤とはいえ、昨年の日本一チームとあって打線の湿り具合が気になるところではある。

 16日に行われた今季初の本拠地甲子園での伝統の一戦には一目勇姿を見ようと、観客4万2580人が訪れた。猛虎ファンの熱い声援に応えるパフォーマンスを引き続き期待したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]