度会はここまで満塁弾を放つなど印象的なプレーも見せている(C)TsutomuBEPPU/CoCoKARAnext
DeNAのドラフト1位ルーキー、度会隆輝の勢いが止まった。
5月1日の中日戦(バンテリン)では開幕から27試合目にして初のスタメン落ちとなった。
【セパ月間総評】”阪神はまさかの構想外だった?”巨人は70%ぐらいしかまだできてない?『迷うなら外せ
そこまで全26試合にすべて右翼でスタメン出場。開幕から2試合連続アーチをかけるなど鮮烈デビューを飾ってから約1か月が経過した中で、現在打率は・217、3本塁打、11打点をマークとプロの壁にぶち当たっている。
鳴り物入りで入団、注目を集め続けてきた強心臓ルーキーに対して、球界内から様々な考察の声も上がっている。
現役時代は大洋(現DeNA)で活躍、引退後は日本代表コーチも務め、現在は野球解説者として活躍する高木豊氏は5月2日に自身のYouTubeチャンネルに「【セパ月間総評】”阪神はまさかの構想外だった?”巨人は70%ぐらいしかまだできてない?『迷うなら外せ!!』開幕して1か月プロ野球セパをぶった斬る!【プロ野球】」と題した動画を更新。開幕からここまでの各球団の戦いぶりを独自の視点で解説している。
まずセ・リーグ首位の阪神に関してはエラーで試合を落としているケースもあるとしながら「もっと余力はある、もっと力はある」としてさらに安定した力を発揮していくと見る。
そして2位の巨人に関しては「やはり打てない」として、阿部監督が目指す守り勝つ野球のためには、犠打成功率などをさらに高めることが必要とした。
そして5位のDeNAに関しては、度会の起用法に関して言及。「1番に使いたいのか、6番に使いたいのか、8番に使いたいのか 迷っているなら外したほうがいいと思う」と高木氏はコメント。
実際にチームでは1日の試合で初のスタメン落ちとなったが、最近の首脳陣の起用法に”迷い”が生じられているとした。
さらに度会自身の課題としては「守備が悪い」ときっぱり。「プロの守備ではない」として、打球の目測を誤るなど、右翼守備の面でもチームに負担をかけていることを気になる材料としてあげた。
開幕から2試合連続アーチ、先には満塁弾など、あっと驚くプレーを見せてくれるのも魅力の一つではあるが、首脳陣の起用法にも迷いが感じられることで「それだったら1回リセットしたほうがいい」として、スタメン起用を見直すなど、チーム全体のバランスを見ることを勧めた。同時に「スーパールーキーはいないから」と慎重な育成を求める場面もあった。
実際に度会がスタメン落ちとなった1日の中日戦ではチームは今季最多の17安打12得点と猛攻。初回に相手先発の涌井秀章に対して9得点を奪うなど、度会に代わって右翼のスタメンに入った蝦名達夫も適時打2本を含む4安打と大暴れとなった。
「度会抜き」の打線でも十分な破壊力を発揮することが分かったことで、首脳陣も起用法を考えるきっかけともなるかもしれない。
いずれにせよ、度会は近い将来のチーム主軸にと成長を願われているだけに背番号4の育成法をめぐっては今後も「最適解」を探し続けることになりそうだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]