首位をキープするアーセナルのなかで、冨安は確実に存在感を高めている(C)Getty Images

 シーズン最終盤の戦いで存在感を放ち続けている。

 プレミアリーグは5月4日、第36節のゲームが各地で行われ、優勝争いを演じるアーセナルはホームでボーンマスと対戦、3-0で勝利し連勝を「4」に伸ばした。

冨安健洋は3試合連続で左サイドバックとしてスタメンに名を連ねており、前節に続いてのフル出場で勝利に貢献した。

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 試合より相手ゴールに迫り続けたアーセナルは、前半45分にブカヨ・サカのPKで先制すると、後半に入ってもチャンスを作り得点を重ねる。70分にはペナルティエリア内でデクラン・ライスからのパスをレアンドロ・トロサールがダイレクトでゴールに流し込み追加点。試合終了間際となるアディショナルタイムにも、ライスが自らゴールを奪い駄目を押した。また、ディフェンス面もボーンマスを無失点に抑え2試合ぶりのクリーンシートを成し遂げている。

 冨安はこのゲーム、積極的に攻撃に参加するなど、高い位置でのプレーが目立った。

敵陣まで上がってのスルーパスやクロスでチャンスを演出し、20分にはコーナーキックのボールにダイビングヘッドでゴールを狙うなど、終始、得点への強い意識をみせ続けていた。もちろん、左サイドバックとして守備面でも、常に身体を張りながら、相手の攻撃の芽を摘む安定感のあるプレーを披露。攻守両面でチームを支えた。

 アーセナルがチームの勢いをみせた、この日のボーンマス戦、冨安のパフォーマンスも現地メディアから高い評価が送られている。

 サッカーサイト『90MIN』による、全選手の個人採点では10点満点中で「7」が与えられており、「この日本代表ディフェンダーは左サイドを縦横無尽に駆け回り、疲れ知らずのプレーを見せた」として、試合を通しての精力的な動きを称えている。

 英メディア『Evening Standard』でもチーム2位タイとなる「7」と評価。

さらに「3試合連続で先発出場しており、シーズン終了までその地位を維持するはずだ。とても信頼できる堅実なパフォーマンスだった」と残りの2試合でもスタメン出場有力と見通している。

 シーズン最終盤、タイトル争いの最も重要な局面で、冨安のプレーがチームに安定感をもたらしていることは明らか。頼もしい男がスタメンに定着し、上昇気流に乗るアーセナルが残り2節、いよいよ頂点への戦いに臨む。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]