お笑いコンビ・鬼越トマホークの坂井良多が先月、元アイドルの早乙女ゆみのと結婚したことを発表した。鬼越といえばNSC(吉本総合芸能学院)東京校15期出身だが、この期は近年、何組もの売れっ子芸人を輩出した黄金世代なのだ。



【写真】ニューヨークだけじゃない! みんな売れっ子東京NSC15期<フォトギャラリー>

■ ニューヨーク

 近年、最もブレイクした芸人と言って過言ではないのが屋敷裕政と嶋佐和也からなるニューヨーク。早くから「ネクストブレイク芸人」とささやかれていたが、『M-1グランプリ2019』(テレビ朝日系)のトップバッターで同大会決勝に初登場すると、ネタ終わりに審査員・松本人志が発したややネガティブなコメントに屋敷が思わず「最悪や!」と反応し、会場の笑いを誘ったことで注目を集めた。漫才のみならずコントにも定評があり、翌年の『キングオブコント2020』(TBS系)で準優勝と結果を残した。

 今や冠番組の『NEWニューヨーク』(テレビ朝日系/毎週水曜23時45分)をはじめ『ラヴィット!』(TBS系/毎週月曜から金曜8時)の木曜日など何本もレギュラー番組を抱え、テレビで見ない日はない活躍ぶり。昨年末には「文春オンライン」発表の「好きな芸人2021」で、3連覇中の絶対王者サンドウィッチマンを抑えて初の1位に輝いた。

■ 鬼越トマホーク

 坂井と金ちゃんからなるお笑いコンビ・鬼越トマホーク。
仲が良いと同時に、激しいケンカもするという2人のブレイクのきっかけも、ライブの打ち合わせ中にぼっ発したケンカだった。仲裁に入った先輩芸人たちに、あろうことか坂井が次々と浴びせていった強烈で、かつ芯をとらえた毒舌が千原ジュニアの耳に入り、番組で企画化(『ざっくりハイタッチ』(テレビ東京系)「鬼越トマホークの喧嘩を止めよう」シリーズ)され、ブレイクした。

 『M-1』など賞レースで結果を残せないと自認する2人だが、暴言や暴露が持ち味の彼らの魅力はフリートーク。5月には『ゴッドタン』(テレビ東京系/毎週土曜25時50分)内で坂井が元アイドルと付き合っているとまさかの“セルフ暴露”をし話題に。その後、晴れて結婚となった。地上波では実現不可能なきわどい企画を展開する公式YouTubeも、再生数ではニューヨークのチャンネルをしのぐ人気を誇る。


おかずクラブ

 ニューヨークや鬼越よりひと足早くブレイクしていたのが、ゆいPとオカリナからなるおかずクラブ。2014年大みそかから15年元日にかけての『ぐるナイ』(日本テレビ系)スペシャルの恒例コーナー「おもしろ荘 」で優勝し、注目された。初期は、オチでゆいPが「これがお前らのやり方かー!」と絶叫するコントが代名詞だった。

 そのほか、 『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系/毎週日曜19時58分)の「イッテQ!温泉同好会」「女芸人一芸合宿」などのロケコーナーで活躍。近年は、オカリナが黙々と食事をする姿を映す個人のYouTubeチャンネル「ときどきオカリナ」も人気に。

横澤夏子、マテンロウ、デニス

 15期生の同級生はまだまだいる。
ピン芸人の横澤夏子も、実はその1人。同性の仕草やふとした場面を再現するネタが持ち味で、『R-1ぐらんぷり2016』(カンテレ・フジテレビ系)で決勝に進出し、ブレイクを果たした。

 そのほかにも、アメリカ人の父と日本人の母を持つハーフ芸人のアントニーと、大トニー(以前は本名の大野大介で活動していたが松本人志の発案で改名)からなるマテンロウ。さらに、アントニーと同じハーフ芸人の植野行雄と、松下宣夫からなるデニスは近年、心霊がテーマの公式YouTubeチャンネルが好評を博している。