俳優の田中圭の主演ドラマおっさんずラブ』(テレビ朝日系)シリーズ。2016年末に単発ドラマとしてスタートし、これまでに連続ドラマとして2作、劇場版が1作公開されている。

中でも、大ヒットして社会現象化した連ドラの『おっさんずラブ』シーズン1は、今月で放送スタートから5周年を迎える。今回は、そんな『おっさんずラブ』シーズン1に出演していたメインキャストたちの現在をまとめてみた。

【写真】『おっさんずラブ』スタートから5年! キャストたちの現在

■ 田中圭

 本作で一番の大ブレークをしたと言えるのは、主人公を演じた田中圭だろう。田中が演じたのは「天空不動産」の営業所の社員で、上司と後輩に一度に迫られて揺れ動く主人公・春田創一(はるたん)。田中はこのドラマで一躍トップ俳優の仲間入りを果たし、数々の表彰を受けたほか、雑誌「日経トレンディ」(日経BP社)の「2018年 今年の顔」にも選出された。その後も大ヒットドラマ『あなたの番です』(日本テレビ系)など数々の人気作・話題作に出演し、演技以外にも『ぐるぐるナインティナイン』(同系)の人気コーナー「グルメチキンレース・ゴチになります!」のレギュラーメンバー(ゴチメンバー)を務めたことも。
そんな田中は今月から、『おっさんずラブ』制作陣が5年ぶりに集結するドラマ『unknown』(テレビ朝日系)で高畑充希と初共演にしてダブル主演を飾る。

吉田鋼太郎

 田中に続き、本作で俳優として一段と知名度を上げたと言えるのは、「天空不動産」の営業所の部長、黒澤武蔵を演じた吉田鋼太郎だ。部下に慕われ仕事ができる“理想の上司”だったはずの黒澤が、それまで胸に秘めていた春田への恋心を解き放ったことから、物語は動き始める。ヒゲを蓄えたダンディーな見た目の吉田が、ときにまるで恋する乙女のような仕草を見せる強烈なギャップが、本作の大きな魅力の一つ。吉田はかつては演出家・蜷川幸雄の劇作の常連で、映像の世界でも堅い役や悪役が多かったが、本作によってその演技の幅の広さを世間に知らしめることに。同作以後も数々の作品に出演しており、田中が主演するドラマ『unknown』にも出演することが発表されている。


林遣都

 10代から多くの映画・ドラマで主演を飾っていた林遣都が、本作で演じたのは「天空不動産」本社から営業所に異動してきたエリート社員で、春田に次第に思いを寄せるようになる牧凌太だった。春田への真っ直ぐすぎる思いゆえに傷ついてしまう牧を演じた林の熱演は、多くの視聴者の涙を誘った。そんな林は『おっさんずラブ』後も出演作が途切れず、2020年にはコロナ禍の状況を逆手に取ったドラマ『世界は3で出来ている』(フジテレビ系)で1人3役の主役を演じて話題に。そんな林は、連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合ほか)で共演した元AKB48で女優の大島優子と2021年に結婚。今年1月には2人の間に第1子が誕生している。

“マイマイ”の愛称でブレーク 名バイプレイヤーの地位を確立!

内田理央

 春田の幼なじみ、荒井ちずを演じたのは内田理央。
春田とは何でも言い合える関係だったが、話数が進むにつれて春田に心ひかれていき、最後には失恋してしまうというせつない役柄で印象を残した。『おっさんずラブ』出演後も多数のドラマ・映画に出演しており、中でも当たり役は、性や生き方をこじらせたアラサーヒロインを演じた主演ドラマ『来世ではちゃんとします』(テレビ東京系)シリーズで、今年1月期にはシーズン3が放送された。今月10日スタートの木村拓哉主演の月9ドラマ『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)には、第1話にゲスト出演することが発表されている。

金子大地

 「天空不動産」の社員で春田たちの後輩、「マロ」こと栗林歌麻呂を演じたのは金子大地だった。同作出演の翌年には、NHKで初主演となったドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』(NHK総合)でゲイの高校生という役どころを演じたほか、2021年には若い男女の赤裸々な恋愛模様を描いた映画『猿楽町で会いましょう』で主演。
昨年は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合ほか)に、源頼朝の息子・頼家役で出演。父亡き後に若くしてリーダーの立場に立たされながらも、次第に孤立していき、非業の死を遂げるという悲劇的な役柄を好演した。今月18日からは主演ドラマ『育休刑事』(NHK総合ほか)がスタートする。

■ 伊藤修子

 「天空不動産」の営業部員で、「マイマイ」こと瀬川舞香を演じたのは伊藤修子。一度見たら忘れられなくなるクセが強い演技と存在感、そしてときおりその場の核心を突く一言を発するマイマイを演じた伊藤は、本作でブレーク。2019年の連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合ほか)に出演したほか、2021年年明けには大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)のスペシャルに出演。
名バイプレイヤーとして確固たる地位を築いている。