タレントの小倉優子が今年、テレビ番組『月曜の蛙、大海を知る。』(MBS系)の企画で大学受験に挑戦。

本命だった早稲田大学は不合格となったが、白百合女子大は合格、学習院女子大が3月14日現在補欠となっている。芸能界の中には、小倉のようにタレントとして一定の成功を収めたのちに大学・大学院に挑戦する人も少なくない。中には入学後、学びで得たものを生かしてサービスを立ち上げたりゲームを考案したりするケースも。今回はそんな働きながら大学生、大学院生になった芸能人を紹介したい。

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スザンヌ

 バラエティ番組『クイズ!ヘキサゴンII』(フジテレビ系)で珍回答を連発し、“おバカタレント”として人気を博したスザンヌ。そんな彼女は、小倉より1年先に大学生活をスタートしている。

 芸能活動のため高校を中退していたスザンヌは、2021年春に母校の通信課程に再入学。きっかけは、小学生の息子に「どうして勉強しなきゃいけないの?」と聞かれてうまく答えられなかったことだった。さらに高校を卒業した2022年春からは、自分の仕事に生かせるのではないか、という考えから日本経済大学の福岡キャンパス芸創プロデュース学科ファッションビジネスコースに進学した。インスタグラムでは、入学式にパンツスーツスタイルで出席した姿を公開し、「これから4年間わたしなりに一生懸命頑張ります」とつづっている。

田村淳ロンドンブーツ1号2号

 お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳。数々の人気番組のMCを務め、多忙な田村だが、実は慶應義塾大学大学院を修了している。
「人間の死の多様性」というテーマに関心があった田村は当初、希望するゼミがある青山学院大学を受験するも失敗。慶應の通信教育課程で学んでいたが、研究したいテーマがすでにあるなら大学院でもいいのでは、という助言を受けて通信課程を退学した上、同大学院メディアデザイン研究科に入学。在学中には、学んだ経験を生かしながら動画で遺書を残すサービス「ITAKOTO」を立ち上げた。

 そんな田村は2021年3月、自身のインスタグラムで修士課程の修了を報告。修了証書を手にして写る写真をアップしながら、「教授から『色々と周りから言われるだろうけれど、堂々と修士課程を修了したと言いなさい。私たちがそれを認める!』という言葉がとても嬉しかったし、これまでの事が救われた気がした」と喜びをつづっている。

■ 相川七瀬

 「夢見る少女じゃいられない」「恋心」などのヒット曲で知られる歌手の相川七瀬は、3人の子どもが成長して手を離れたことから一念発起。高卒認定試験に合格し、もともと神社に関心があったことから、45歳だった2020年に國學院大学神道文化学部に入学した。インスタグラムでは学生生活の様子も公開しており「課題をやっつけるため、本日、図書館と博物館にずっといました」などと学業にも精力的に取り組んでいる様子を明かしている。

 そんな相川は以前、『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系/毎週火曜20時)に出演した際、研究発表で集中砲火を浴びてしまい、「(ネット)炎上よりも40人のクラスで滅多打ちにされたほうが傷ついた」「歌詞をボツにされるより論文をけなされるほうが辛い」と明かすなど、酸いも甘いも充実した学生生活を送っているようだ。

80年代アイドルは東大大学院と共同研究中!

いとうまい子

 1980年代にアイドルとして芸能界デビューをし、現在もタレント活動を続けるいとうまい子。45歳のとき、かつて番組で関わったことのある予防医学が学べる早稲田大学の通信課程に進学した。
希望していたゼミの教官が退官してしまい困っていたところ、ロボット工学のゼミを勧められて飛び込んだことが転機となる。もともと関心があった予防医学の観点から、寝たきりを予防するスクワットの装置を開発したことをきっかけに、当初は本人も思いもしていなかった大学院へ進学し、研究を続けることに。大学院では、企業とコラボして介護予防ロボット「ロコピョン」をプロデュースした。現在は早稲田の大学院博士課程に在籍しながら、東京大学大学院と共同研究中だ。

萩本欽一

 昭和から「欽ちゃん」の愛称で親しまれ、『欽ちゃんのドンとやってみよう!』(フジテレビ系)、『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系)など数々の人気番組で一世を風靡(び)した萩本欽一。彼が73歳だった2015年に駒澤大学仏教学部に合格したニュースは世間を驚かせた。きっかけは、認知症対策のためにスタートした受験勉強だった。入学してからは授業に休まずに出席し、60歳近く年下の同級生たちと友人になったという。しかし、78歳だった2019年5月にまだ取り残した単位があったものの自主退学をした。理由は、80歳までの残り2年でもう一度お笑いに集中して向き合おう、という思いからだった。

エド・はるみ

 レディーススーツに身を包み、親指を突き立てて「グ~」と声をあげるギャグでブレイクしたお笑いタレントのエド・はるみは、2016年に慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM研究科)に入学。2018年に修士課程を修得し、修士号の学位を取得している。
大学院では関心のあったコミュニケーションについて研究し、その過程で考案したカードゲーム「シンパサイズ」でグッドデザイン賞を受賞するなど、大学院での学びが結果として結実している。

引用:
「スザンヌ」インスタグラム(@suzanneeee1028)
「田村淳(ロンドンブーツ1号2号)」インスタグラム(@atsushilb)
「相川七瀬」インスタグラム(@nanasecat)
「いとうまい子」インスタグラム(@maimai818)
「エド・はるみ」ブログ

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