橋本環奈×山田涼介で送る超打算的シンデレラストーリー『王様に捧ぐ薬指』(TBS系/毎週火曜22時)。18日に放送された第1話は、橋本と山田の美しいビジュアルに注目が集まった。

 ※本記事はネタバレを含みます。ご注意ください

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「画面壊れるかと思った」第1話に反響集まる

 男女両モテを体現している好感度抜群女優・橋本環奈が、『王様に捧ぐ薬指』の羽田綾華を演じると聞いた時は、かなり驚いた。というのも、原作の綾華はかなりの悪女なのだ。美人すぎるがゆえに周囲からねたまれても、「仕方ないじゃない。私、美人なんだもの」と受け流す。実はいいところもある…というキャラクターではあるものの、身近にいたらしんどいタイプの人間だ。“絶世の美女”というのは共通点だが、キャラは橋本と正反対。正直なところ、「悪女に見えるのかな…」と懸念を抱いていた部分もある。

 しかし、始まってみると本当に“悪女”そのものに見えるのだから驚いた。綾華を演じている時の橋本は、どこか冷めた目をしている。周囲に期待をしていないのはもちろん、「すべてが敵!」と決めつけているような。
並外れた美貌のせいで、たくさんの人から攻撃されてきたんだな…とバックグラウンドを想起させる演技にちょっぴり切なくなった。

 そして、そんな綾華と“メリット婚”をすることになるのが、新田東郷(山田涼介)だ。山田も誰もが認める美貌を持っているため、橋本と並んでいるだけで「絵になる」「ビジュ良すぎて画面壊れるかと思った」「2人とも二次元から出てきたみたいだった」など大きな反響が集まっている。

 そんな彼だが、意外にも少女漫画の実写化作品に出演するのは初めてだという。たしかに、これまでの山田といえば『金田一少年の事件簿』シリーズ(日本テレビ系)をはじめ、ハラハラ要素が強いドラマに出演することが多かったように思う。ただ、ラブとコメディーを絶妙なあんばいで体現できるのも、山田の俳優としての魅力の1つ。昨年放送のドラマ『俺の可愛いはもうすぐ消費期限!?』(テレビ朝日系)の時にも感じたが、彼はとにかくセリフを吐く“間”がいい。だからこそ、私たち視聴者もクスッと笑うことができるのだ。その上、視聴者をときめかせるのも上手なのだからすごい。

ツッコミながら楽しめるストーリー

 続いて、『王様に捧ぐ薬指』のストーリーにも触れていきたいと思う。本作の一番の魅力は、なんといってもライトに楽しめるところ。考えさせられる作品や、じっくり見ないとセリフの意図が分からないものなど、ドラマにはいろいろな系統があるが、TBSの“火10”枠はいつもまったり見られるのがいい。
そして、何かと鬱屈しがちな世の中だからこそ、本作のような現実離れした世界観に癒されたい人も多いのではないだろうか。

 初回から、『バチェラー・ジャパン』(Prime Video)のオマージュが登場するなど遊び心がたっぷり詰まっている本作。ネット上では、「え、バチェラー(バトラー)に出演した経験ありの御曹司設定なの笑笑」「山田涼介バチェラーすな」などツッコミの声が相次いでいた。SNSで実況をしながら、楽しめる作品になっていくのだろう。

 ただ、東郷が親友の彼女・岡田小夜(小林涼子)に思いを寄せていそうな描写があったり、綾華が初恋の人・神山絢斗(坂東龍汰)をいまだに忘れられずにいる感じがしたりと、一筋縄ではいかなそうな2人の関係。果たして、愛のない“メリット婚”はうまくいくのだろうか。そして、この結婚に“何か”あると勘ぐっている綾華の弟・羽田陸(長尾謙杜)も今後の鍵を握っていきそうだ。(文:菜本かな)

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