西島秀俊が主演する3月放送のテレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻(とき)』に、水上恒司の出演が決定した。西島ふんする主人公・服部金太郎の青年期を演じる。
【写真】オトナの男の色気をあふれさせる水上恒司
作家・楡周平による小説『黄金の刻 小説 服部金太郎』(集英社刊)をドラマ化する本作は、日本初の腕時計、世界初のクオーツウオッチを発売したことで知られる「セイコーグループ」の創業者である服部金太郎の波乱の人生を重厚に描き出す。
丁稚奉公から時計修理職人を経て、時計の製造工場「精工舎」を設立し、国産初の腕時計を製造販売。常に時代の先々を読み、「義理」「人情」「恩義」を大切にしながら、一歩ずつ己の夢をかなえていった金太郎だが、一方で火災や震災など数々の困難が彼の人生を襲う。洋品雑貨問屋の丁稚は、いかにして東洋の時計王になったのか? 「禍を転じて福と為す」を実践した希代の起業家・服部金太郎の一代記をスペシャルドラマとして届ける。
主人公・服部金太郎を西島秀俊が演じるのは既報の通りだが、今回、その金太郎の青年期を水上恒司が演じることが決定した。
水上は、2018年のドラマ『中学聖日記』(TBS系)で俳優デビュー。2021年にはNHK大河ドラマ『青天を衝け』に出演し、同年、映画『弥生、三月-君を愛した30年-』ほかで第44回日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞。2022年には、阿部サダヲとW主演をはたした初主演映画『死刑にいたる病』をヒットへと導き、現在、NHK連続テレビ小説『ブギウギ』で個性を発揮するなど、まさに実力と人気を兼ね備えた大注目株だ。
水上は今回の金太郎役へのオファーについて、「本当に身に余る思い」と恐縮。「《時間》というものに魅了されていった金太郎のスケールの大きさに圧倒され、『ぜひ演じさせてください』とすぐにお答えしました」と、クランクインを楽しみにしていた心境を語った。
日本が誇る職人たちの成功譚の脚本を担当したのは、映画『凶悪』で日本アカデミー賞・優秀脚本賞受賞後、映画『東京リベンジャーズ』シリーズや、ドラマ『警視庁アウトサイダー』などヒット作を連発する俊英・髙橋泉。脚本を読んだ水上は、「現代を生きる我々からすると《時間》というのはすごく当たり前のことだと思うんです。
さらに「今回僕は、14歳から21歳までを演じさせていただきますので、その間の金太郎の成長度合いを見せていきたいなと考えています。そこに、僕の個性も生かすことができれば」と、意欲的に青年・金太郎役に挑んでいることを明かした。
西島とは2021年の映画『奥様は、取り扱い注意』以来の共演となる水上。「西島さんからは『がんばろうな!』と温かい言葉をいただきました」と撮影時のエピソードを紹介。「1シーンだけご一緒させていただく機会があったのですが、再会はすごく嬉しかったです。本当に人柄の素敵な方で、またどこかでぜひ共演したいと強く感じさせていただきました」と、西島に大いにリスペクトを送る。
テレビ朝日ドラマプレミアム『黄金の刻』は、テレビ朝日系にて3月放送。
※水上恒司のコメント全文は以下の通り。
<コメント全文>
■水上恒司(服部金太郎[青年期]・役)
今回、服部金太郎の青年期という役柄のオファーを頂けたこと、本当に身に余る思いです。
現代を生きる我々からすると《時間》というのはすごく当たり前のことだと思うんです。いま何時なのかということは、どこにいても、何をしていても、すぐにわかる時代ですから。ましてや、その時間が正確なものなのかどうかは疑う余地もないくらい、テクノロジーも発展しています。脚本には、それがない時に、金太郎が時間というものに魅了されていく過程がすごく繊細に描かれていました。その中で、様々な仲間と出会ったことで、西島秀俊さんが演じる大人の金太郎につながっていくというところは、僕も丁寧に演じたいと思っています。
青年期の金太郎は、不器用ではあるのですが、真っすぐに、時間というものに魅了されていく男の子です。今回僕は、14歳から21歳までを演じさせていただきますので、その間の金太郎の成長度合いを見せていきたいなと考えています。14~15歳は抜けているところもあり、しかし、後に金太郎の妻となる山本まんと出会う21歳では、男としての魅力もにじませ、グラデーションをつけられれば。そこに、僕の個性も生かすことができればうれしいです。
こういった経験は僕も初めてなのですが、撮影現場は、手持ちのカメラでずっと追ってくださっていて、だからこそ機動力があり、スピーディで時間軽減にもつながるので、限られた時間の中で「撮りたいカットをとことんこだわって撮るぞ!」という充実した空気感が充満しています。そんな恵まれた環境の中で、今回、西島さんとも久しぶりに共演させていただき、「がんばろうな!」と温かい言葉をいただきました。
現代は簡単に時間が知れる時代。そのことに疑問さえ持たない時代だと思います。だからこそ、「時間ってなんだろう?」という視点で、そこに情熱をもって魅了されていく金太郎の姿に何かを感じていただけると思います。僕は金太郎の青年期を演じさせていただきますが、キラキラした眼差しで時計と、時間と向き合っていますので、ぜひ楽しみにご覧下さい!