「第47回日本アカデミー賞授賞式」が8日、都内で開催され、ドイツの名匠ヴィム・ヴェンダース監督が『PERFECT DAYS』で最優秀監督賞を受賞した。授賞式に参加できなかったヴェンダース監督の代理でブロンズを受け取った主演・役所広司は「この素晴らしい賞をお渡ししたいと思います」と語っていた。



【写真】役所広司がヴィム・ヴェンダース監督に代わりブロンズ像を受けとった

 『PERFECT DAYS』は、第76回カンヌ国際映画祭で最優秀男優賞に輝いた役所広司が主演を務める人間ドラマ。清掃員として働きながら静かな日々を送っていた男が、再会をきっかけに過去に目を向けていく様子をドキュメンタリータッチで描く。

 ヴェンダース監督はスケジュールの都合で授賞式には参加できなかったが、優秀監督賞受賞にビデオメッセージで「受賞とても感謝しています」と寄せると「日本の優秀な監督4人と共に受賞できたことが嬉しい。また外国人では初めてとお聞きしてとても光栄です。ぜひ師匠として愛してやまない小津安二郎監督に捧げます」とコメントしていた。

 また最優秀監督賞を受賞すると、ヴィム監督の代理として主演を務めた役所が登壇。
役所は「ヴィム・ヴェンダース監督がこの場にいたら本当に喜ぶと思います」と笑顔を見せると「監督は日本という国が好きで、日本人が大好きでいらっしゃって、この作品がアメリカのアカデミー賞に日本代表として選ばれたとき、自分がドイツ人だからこの作品が選ばれないんじゃないかと真剣に悩んでおられたぐらい」と監督の日本愛を語る。

 さらに役所は「いまヴェンダース監督はアメリカにいると思いますけれども、この素晴らしい賞をお渡ししたいと思います。本当にありがとうございます」と感謝を述べていた。

■優秀監督賞(★は最優秀賞受賞者)
★ヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』
是枝裕和『怪物』
成田洋一『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』
森達也『福田村事件』
山崎貴ゴジラ-1.0』