俳優の市原隼人、斎藤工、林遣都が4日、都内スタジオでフジテレビ系列連続ドラマ「カラマーゾフの兄弟」の制作発表会見に出席した。

ドラマ「カラマーゾフの兄弟」で三兄弟を演じる市原隼人、斎藤工、林遣都

 19世紀のロシアを代表する文豪・ドストエフスキーによる同名小説を現代風にアレンジした同作で、ニヒルな一流弁護士・黒澤勲を演じる市原は、自らの役柄を「偽」と表し「陰のある役。
本音を言ってしまえば、自分で首を吊って勲になれれば本望かな?」と独特の言い回しで説明。同系連続ドラマ主演は約8年半ぶりとなるが「新年のスタートを素敵な役と共に迎えられたことが嬉しい」と新境地に手応えを感じているようだった。

 同作は、混沌する現代日本の地方都市で起きた殺人事件を軸に、嫌疑をかけられた三人の兄弟たちの葛藤や事情などを絡めながら三部作構成で事件の真相に迫るドラマ。第一部では事件の日に至るまでの兄弟一人ひとりの足跡をたどり、第二部では事件当日を、第三部では取り調べから判決までの真相解明を描いていく。

 ドラマの世界観にどっぷりと浸っている様子の市原は「それぞれ気持ちが入っているので、現場では喋れんなと。それがこの現場の色であり、相手が何を考えているのかを知ろうとしなくていいとうのが初めての経験」と新鮮な面持ちで「人生で初めて緊張感ある現場を味わいました。ものすごく光栄です」と新たな挑戦に身を引き締めていた。ロシア文学を日本のドラマに置き換えることに当初は不安もあったそうだが「欲、恋愛、狂気は時代や国を問わず通ずるものがある。いい意味でも悪い意味でも世の中が見えてしまうような、視聴者の皆さんに器用になっていただける作品になっている」と、問題作であることをほのめかした。

 黒澤家の長男でヒモのような生活を送っている満役の斎藤は「土曜日のフジテレビのドラマ枠は良い意味で冒険できる枠。ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』を現代でやるという、他ではゴーできないチャレンジにワクワクします」と意気込み。黒澤家の三男・涼役の林は「2013年最初のクールのドラマにして、最高傑作ドラマになるのではないかと撮影現場にいながら感じています」と完成に自信。
原作の内容や高い評価を知らなかったそうだが「調べていくうちに偉大な作品に触れることができる喜びが大きく、現場にいる皆からにじみ出ている作品に対する情熱を感じ、恐怖感を抱きながら現場に臨んでいます」と充実した表情を浮かべていた。

 フジテレビ系連続ドラマ「カラマーゾフの兄弟」は1月12日(土)23:10スタート。
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