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四方さんは2012年、音楽学校時代から数えておよそ7年間在籍した宝塚を退団した。現在は、フリーの写真家やアートディレクターとして活動を行っている。退団のきっかけに関して、四方さんは「もともと油絵をやっていて、アートが好きだったんです。宝塚時代、自分が出演しているポスターを見ていて、漠然と『私ならこう撮ってみたい』と思うことがありました。それが、退団して写真をやってみたらどうなのかなと思ったのがきっかけです」と、一念発起した当時を振り返った。
一方、和さんは2009年に退団後、ヨガインストラクター、アーティフィシャルフラワー講師、ポーセラーツ講師と三足の草鞋を履いている。「『宝塚をやり切った』という達成感が自分の中で大きくなり、退団を決意しました。その後、海の近くに住みビーチヨガをやるようになったのが、ヨガの講師の資格を取ったきっかけです」と振り返った。さらには、「祖母がお花の先生でお花好きが高じてアーティフィシャルフラワーを始め、そして講師仲間の紹介を受け、導かれるようにポーセラーツを学びました」と、何事にも積極的に取り組み、今では講師の座につくまでになった。
中でも、アーティフィシャルフラワーの仕事では宝塚歌劇団を退団する際に贈られるブーケを制作するなど、今でも宝塚に縁は深い。「退団のお花って、生花で美しいのですが長くもたないし、水分を含んでめちゃくちゃ重くなるんです。
二人に共通して言えることは、自分の意思が明確で肝が座っていることだ。厳しい世界で努力をし続け、一流の舞台に立った人のみが背負える重責と誇り。彼女たちをまだまだ奮い立たせるものとは、一体何なのだろうか。四方さんは「新しい道に進むのは勇気がいることですけど、成功しても失敗しても、自分が選んだから自分の責任だなと思う覚悟を持ちました。自分で決めることが大切だと思っています」と強い意思をのぞかせる。
和さんも「私、『宝塚時代が一番楽しかった、良かった』と思い出話にばかり花が咲くような人生は嫌なんです。喜びや、やりがいを持てる人生にしたくて、踏み出しました」と胸を張った。
四方花林さんプロデュースの展覧会は11月4日から10日まで阪神梅田本店にて開催。和涼華さんへの依頼、注文はダブリュエムW.Mにて受付。