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昨年はいろんな役柄に挑戦し、全部が楽しかったという吉本は「みなさんにとっては『表参道高校合唱部!』や『罪の余白』でのクールな役柄のイメージが強いようで、“悪女”イメージがあるといわれますが、私の感覚では、“悪女”ってひとくくりに言えないなと感じました」と持論を述べると「それぞれに全く違う背景を抱えていたり、秘めたものがある。やっぱり人っておもしろいなと、人に対する思いがより深くなった1年でしたし、それぞれの役柄を自分の中に入れ込めるように、少しはなったのかなと思っています」と振り返った。
吉本は自分の中から役を引き出すというよりは、キャラクターを自らの中に入れ込んで演じるタイプなのだろうか。「そうですね。入れ込んで。ただ、やっぱり演じるのは自分なので、自分しかできないものにしていきたいし、その役をどんどん深めて厚くしていけたらと思っています」。
実生活での変化は「ネイルが好きになった」こと。「それまで爪を長くするのが苦手で、ちょっとでも伸びてくるとすぐに切っちゃっていたんです。でも、テレビでタレントさんや女優さんが髪をかき上げる仕草をしている時なんかに、ちらっと見えるネイルがすごくきれいで女性らしくて、憧れるようになったんです」と微笑む。今では洋服に合わせて自分で塗ったりしているようで、「お仕事の関係で、1日で落とさないといけないときもありますが、気分転換にもなるし、いい趣味を見つけました」。 10代最後の年となる2016年の目標にはビックリ発言が返ってきた。
評判になった『罪の余白』の悪役とは全く違う顔を見せる吉本。先に挙げたようにネイルにもはまっているというが、実は昔から男の子になりたかったそうで、もし男の子としてこの世界に入っていたなら「『クローズZERO』のような映画に出たかった」との願望も明かしてくれた。「みなさん、かっこいいし。中でも『クローズZERO II』で綾野剛さんが演じられたような、ちょっと何を考えているのかわからないような影のある役をやってみたいですね」と瞳を輝かせた。
とにかく芝居が好きで仕方ないという吉本。最後に初主演を務めた映画『ゆめはるか』(14)の舞台挨拶時のことを思い返した。「目標としてフリップに“一生女優”って書いたんです。