9人組ガールズグループ・東京パフォーマンスドールが、先月NHKのキャラクター・どーもくんと新ユニット「東京パフォーマンスどーも」を結成、7月22日からサンフランシスコで開催されるイベント『J‐POP Summit 2016』にも出演することが発表され、話題になった。6月11日でCDデビューから3年、着実にファンを増やしてきた東京パフォーマンスドール。
篠原涼子らが在籍した“初代”を超えることはできるだろうか。

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 東京パフォーマンスドール(以下TPD)は、主に1990年代前半に活躍、篠原涼子や、仲間由紀恵(後期の一時期のみ)が在籍したことで知られる「東京パフォーマンスドール」のDNAを引き継いだグループ。

 先代のTPDは1990年に結成。当初は原宿のライブハウスを拠点に『ダンスサミット』と銘打った定期公演をメインに活動していた。本格的なステージパフォーマンス、そして宝塚歌劇団を思わせるような華やかなショースタイルのライブで、従来のアイドルとは異なるスタイルにより人気を集めていた。

 結成3年目の1992年頃からテレビでの露出も増え、1993年には日本武道館公演、翌年には横浜アリーナ公演を成功させている。当時は“アイドル冬の時代”と言われた時代、現在よりもその難易度は高かったといえる。

 そして1994年には篠原涼子によるシングル『愛しさと せつなさと 心強さと』 が200万枚以上の大ヒットを記録。また市井由理がEAST END×YURIとしてリリースした『DA.YO.NE』が大ヒット。穴井夕子もバラエティで人気になるなど個々の活動が活発になるなかグループの知名度もアップする。その一方でグループとしての活動が徐々に減り始め、1996年頃には自然消滅的に活動を休止した。

 それから17年を経て、2013年、新生・東京パフォーマンスドールがスタートした。
東京・CBGKシブゲキ!!を活動拠点に、演劇とライブを融合させたパフォーマンス公演「PLAY×LIVE『1×0』」を中心にライブ活動を行っていた。本格的なダンス&ボーカルとショー的要素の強いステージは初代のDNAを受け継いでいる。その一方、正統派アイドルを含むさまざまなタイプのグループ、アイドルとの対バンライブイベントも積極的に展開したのは独自の動きだ。 結成当初は初代のカバー曲が中心だったが、徐々にオリジナルのレパートリーも増やしてきた。オリジナル曲も初代のDNAを感じさせるダンサブルなナンバーが多い。メジャーデビューは2014年6月。今の時代のアイドルのセールスプロモーション方法に合わせ、リリースの度にサイン会、握手会などのイベントも積極的に行い、これまでリリースした4枚のシングルはいずれもオリコン週間ランキングでトップテン入り。3月に発売した『逆光×礼賛』は最高位2位を記録、リリースするごとに順位を上げてきている。

 現メンバーは9人。ほかにTPD DASH!!と呼ばれるローティーンのサブメンバーたちがいる。ステージでボーカル面やMCで中心になっているのはリーダーの高嶋菜七。その強い存在感でグループを引っ張っている。


 各メンバーのソロ活動は今のところあまり多くないが、上西星来(じょうにしせいら)がこの春、三井住友銀行のCMに単独で出演し注目された。また女優として昨年舞台『ダブリンの鐘つきカビ人間』にヒロインとして出演したり、雑誌『Ray』の専属モデルとして活動するなど積極的にソロ活動を行っている。上西は、篠原涼子の東京パフォーマンスドール時代のソロ曲『異国~Tokyo in The Night~』をメインボーカルとして歌っているのも象徴的だが、先代の篠原同様、上西のソロでのブレイクがグループでの知名度アップにつながることも期待される。

 CDランキングの着実な伸びやNHKとのタイアップで注目度アップ、さらにソロでの注目株が現れるなど充実してきている今。迫る結成4年目は、“初代”が武道館公演を行った年になる。どこまで近づけるか、そして超えていけるのか、今後に注目したい。
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