最新作『室井慎次 敗れざる者』『室井慎次 生き続ける者』が2部作として10月と11月に公開される“踊る”シリーズ。さらに9月20日からは1997年放送のテレビドラマ『踊る大捜査線』がTVerで配信されるなど、改めて注目を集めている。

織田裕二や深津絵里の代表作にして水野美紀、ユースケ・サンタマリアらが俳優として脚光を浴びた本作には、ゲスト出演者として数多くのタレントやブレイク前夜の俳優が出演していた。ここではテレビドラマ版に出演していた意外なキャストについて紹介していこう。

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■篠原涼子

 第2話の序盤、振られた腹いせに男の髪の毛をハサミで切ってしまう典子を演じたのはアイドルグループ「東京パフォーマンスドール」での活動を経て1994年リリースの「恋しさと せつなさと 心強さと」でダブルミリオンを達成した篠原涼子。

 彼女が演じた典子は、被害者の男から告訴されてしまい、青島(織田)から事情聴取を受けることに。事情聴取のシーンは篠原と織田、そして恩田すみれ役の深津が1つの画面に収まるという今ではなかなか見られない豪華キャスト共演となっている。篠原演じる典子は1998年放送の『踊る大捜査線 秋の犯罪撲滅スペシャル』にも登場した。

 本作への出演後、2001年には蜷川幸雄演出の舞台『ハムレット』で舞台に初出演した篠原は以降、女優として話題作に数多く出演。『アンフェア』(カンテレ・フジテレビ系)や『ハケンの品格』(日本テレビ系)といった主演ドラマがシリーズ化されている。

■水川あさみ

 第3話でひったくり被害に遭いケガをさせられる女子中学生役を演じていたのは、女優としての活動を始めたばかりの水川あさみ。第3話では、このひったくり事件をきっかけに高級官僚も絡んだ“権力の闇”が描かれることに…。

 水川は本作が放送された同年12月公開の映画『劇場版 金田一少年の事件簿 上海魚人伝説』で映画初出演を果たすと、2003年には『渋谷怪談』で映画初主演。以降、女優として映画、テレビドラマなどでキャリアを重ね、2013年には『シェアハウスの恋人』(日本テレビ系)でゴールデンタイムの連続ドラマに初主演。
今年は7月期に放送されたドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)で主演を務めていた。

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■篠原ともえ

 第6話の冒頭で、春の交通安全キャンペーンの一環として湾岸署1日署長に任命されるのは、本人役で登場した篠原ともえ。1996年リリースのシングル「クルクルミラクル」をBGMに、湾岸署の面々と記念撮影に応じる中、真下正義(ユースケ・サンタマリア)とは、仲良く2ショットに応じる一幕も。

 90年代後半、奇抜な衣装と個性的なキャラクターで“シノラー”ブームを巻き起こしていた篠原は、ドラマ放送の翌年にはユースケ・サンタマリアとユニット「カロゴンズ」を結成。2000年代以降はデザイナー、ミュージシャンとしての活動が本格化。2013年には松任谷由実のコンサートの衣装デザイナーに抜てきされている。

■石塚英彦

 お笑いタレントが犯人役で登場し、イメージを覆すような演技を見せているのもテレビシリーズの見どころの1つと言える。第5話ですみれに付きまとうストーカー役で伊集院光が怪演を見せているほか、警視庁のプロファイリングチームが殺人事件の犯人を追う第8話では、お笑いコンビ・ホンジャマカの石塚英彦が出演している。

 石塚が演じた久保田稔は、プロファイリングチームに対抗する和久(いかりや長介)によって殺人事件の容疑者として特定されるが、事情聴取の中で窃盗を自白し逮捕されるというキャラクターだ。本作への出演後、石塚は俳優としても映画『20世紀少年』シリーズなどに出演した。

■つぶやきシロー

 お笑いタレントのつぶやきシローは、第9話の冒頭に登場。大学受験に失敗し、たまごっちも死んだことからビルから飛び降りようとするものの、青島や和久の説得で救出される青年を演じた。


 本作への出演後、つぶやきシローはバラエティ番組での活躍と並行して、独特の語り口やキャラクターから俳優、ナレーターとしても活躍。2020年スタートのドラマ『来世ではちゃんとします』シリーズ(テレビ東京系)ではナレーションを担当している。

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