食肉偽装問題をテーマにした『震える牛』など、社会の闇をえぐり出す小説で注目を集める相場英雄の小説『不発弾』が椎名桔平主演でドラマ化することがわかった。7年間で1500億円の「不適切会計」を発表した大手総合電機メーカーを舞台に、その裏で暗躍するひとりの男と、彼を取り巻く人間模様を描く。


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 本作は、激動の金融界を生き抜いた男の過去と現在が交錯する社会派ヒューマンサスペンス。1500億円もの「不適切会計」が露呈した大手総合電機メーカー・三田電機産業の記者会見の場で、狼狽する社長を裏で操る金融コンサルタントの古賀遼。捜査二課の管理官・小堀弓子は、この「不適切会計」は「粉飾」であり、上場廃止にならないことに違和感を覚える。そんな中、三田電機の経営監査部長が自殺。小堀はこの自殺に事件性があると疑い始める。

 主人公の金融コンサルタント・古賀役を椎名が演じるほか、三田電機産業相談役・東田章三役を宅麻伸、古賀の内縁の妻・村田佐知子役を原田知世、古賀を証券マンに育てあげた元上司の中野哲臣役を奥田瑛二が務める。
さらに、大企業の裏で暗躍する男を追う、警視庁捜査二課のキャリア・小堀役を黒木メイサが演じる。

 椎名は、原作を読んだ印象を「経済の世界における深い人間ドラマに感銘しました。特に主人公の古賀の、恵まれない生い立ちから、大企業を裏で支える人物になるまでの半世紀にも及ぶ紆余曲折した生き方は、私にとってとても魅力的に感じました」と明かし、「20代後半から50代後半までを行ったり来たりしながらの撮影ですが、その時間軸をしっかり掴んで演じていきたいと思っています」と意気込みを語った。

 『連続ドラマW 不発弾~ブラックマネーを操る男~』は、WOWOWOプライムにて6月10日より毎週日曜22時放送(全6話・第1話無料放送)。