「2015年ブレイク俳ランキング」(オリコン調べ)に続き、「2015年ブレイク女優ランキング」(同)が発表されたが、こちらもNHK朝ドラ出演者がズラリと名を連ねる格好となった。

 首位に立ったのは、朝ドラ『あまちゃん』(2013年度前期)でブレイクした有村架純で2年連続トップ。

今年の有村は4月期の連ドラ『ようこそ、わが家へ』(フジテレビ系)でヒロインを務めたほか、スペシャルドラマ『永遠のぼくら sea side blue』(6月24日=日本テレビ系)、WOWOWドラマ『海に降る』で主演。主演映画『ストロボ・エッジ』『ビリギャル』もヒットし、「2015女性タレントCM起用社数ランキング」(ニホンモニター調べ)では2年連続2位と、文句ない活躍ぶりだった。来年は1月期のフジ月9ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で、高良健吾とのW主演ながら、地上波連ドラ初主演を果たす。映画も3本決まっており、確固たるポジションを確立したといっていいだろう。

 2位は、朝ドラ『まれ』(2015年度前期)で主役を務めたばかりの土屋太鳳。『まれ』自体は、平均視聴率19.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大台を超えられなかったが、朝ドラ終了後も、ヒットドラマ『下町ロケット』(10月期/TBS系)でヒロインを務めた。
12月12日に公開された主演映画『orange-オレンジ-』も好評で、飛躍の年となった。

 3位には広瀬すずがランクイン。1月期には弱冠16歳にして、『学校のカイダン』(日本テレビ系)で主演。映画『海街diary』では綾瀬はるか長澤まさみ夏帆とともに主演を務めた。CM起用社数も2位タイで、この順位には誰も異論はなかろう。

 映画、ドラマ、CM、バラエティと引っ張りだこの吉田羊が4位に入った。
“遅咲き”の吉田がブレイクするきっかけとなったのは、朝ドラ『純と愛』(2012年度後期)。今年は『恋仲』(7月期/フジテレビ系)、『コウノドリ』(10月期/TBS系)など5本の連ドラ、『ビリギャル』『HERO』など5本の映画に出演する八面六臂の活躍で、もっと上位にランクされてもおかしくなかった。

 5位には、女優としてだけではなく、バラエティ番組のMC,ラジオのパーソナリティなど多岐のジャンルで活躍する松岡茉優がランクイン。『あまちゃん』でブレイクした松岡は、いまや能年玲奈橋本愛をしのぐ人気者となった。来年も女優業にとらわれない幅広い活動が期待できそう。

 現在、放送中で視聴率も絶好調の朝ドラ『あさが来た』のヒロイン・波瑠は6位と急上昇。
これまで、なかなかブレイクできなかった波瑠としては、注目を集める来年こそ勝負の年といえそう。

 以下、7位=石原さとみ、8位=清水富美加、9位=木村文乃、10位=高畑充希の順。清水は『まれ』、高畑は『ごちそうさん』(2013年度後期)への出演を機にブレイクしており、トップ10のうち7人が、朝ドラ組が占める事態となった。なかでも、高畑は来年4月スタートの朝ドラ『とと姉ちゃん』で主演を務めるだけに、さらなるアップが見込めそうだ。

 男女とも朝ドラ勢が大挙してランクインした「ブレイクランキング」。これからの活躍が期待される若手俳優にとって、朝ドラ出演は、今後も重要なポイントになるのだろう。

(文=森田英雄)