“キュン死”必至の大野智主演ドラマ『世界一難しい恋』(日本テレビ系)も、折り返しの第6話。2ケタをキープしている同作ですが、今回は第5話より微増の平均視聴率11.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でした。



 さて、前回のラストでは、美咲(波瑠)と鮫島社長(大野)がついに付き合うことに! どんなカップルぶりを見せてくれるのでしょうか?

■水族館デートにキュンキュン!

 今回は、美咲がなぜ、鮫島社長に心惹かれたのか、美咲目線で描かれる珍しい展開から始まります。確かに、なんでこんなにコミュ障で、ヤバイ言動の目立つ鮫島社長の告白をOKしたのか、気になりますね。普通だったら、金目当てでもない限り断りますよ……。

 で、その理由は、「おじいちゃんに似ているから」でした。ホテルマンの祖父に男手一つで育てられた美咲。仕事へのストイックさと、小学生のような茶目っ気を持つ祖父が、鮫島社長と似ているんだとか。
ちなみに美咲は、随分前から鮫島社長に想いを寄せられていると気付いていたようです。まあ、これまでの鮫島社長の言動、正気の沙汰じゃないですもんね……。

 視聴者が初めて美咲の心情がうかがい知れたところで、2人は水族館で初デートをすることに。これは見る限り、横浜・八景島シーパラダイスっぽいですね。中学生のデートみたいで、キュンキュンします。

 キノコや魚に詳しい鮫島社長ですが、美咲に「これは、キイロハギだ。
エサでレタスを食べる草食系の魚だ」「これは、キンギョハナダイだ。すべてメスとして産まれてくるが、群れにオスがいないと性転換するんだ」……と飼育員のごとく説明して回り、博識ぶりを披露。お互いを「社長」「君」と呼び合っていた2人ですが、イワシの水槽の前で、お互いを「れいさん」「みささん」と呼び合うことが決まります。あー、あー、甘酸っぱいわぁー。なんか、こういうの見てると、今の自分の置かれてる状況がすべて嫌になってきますね……。

 さらに、デートの最後には、美咲に「ケータイ、1台だけ?」と所持数を気にする鮫島社長。
どうやら、「連絡先教えて」の一言が言えないみたいです。あー、あー、あー。

 美咲のアシストにより、無事連絡先を交換した2人。メールのやり取りが始まり、幸せすぎて悶絶する鮫島社長。視聴者がそんな鮫島社長に萌えていると、どこからともなく「お尻の穴がかゆい!」と叫ぶ女性の声が。小林製薬の肛門用軟膏「オシリア」のCMでした。
ドラマの世界に入り込んでいる最中に衝撃的なCMが登場すると、一気に現実に引き戻されますよね。なんだか肛門がかゆい気までしてきました。

■不思議系カップルが誕生

 2度目のデートは、美咲の趣味である落語鑑賞へ。おじいちゃんの素質がある鮫島社長は、「もっと聴きたいと思ったなあ」と一発で落語がお気に入りに。

 落語が好きで、大衆食堂とか行っちゃって、語学にも長けてて、性格は男っぽいんだけど、見た目は清楚系美人で……って、美咲って完全にサブカル野郎が憧れるタイプですね。今なら市川紗椰、一昔前なら本上まなみラインってところでしょうか。
こういう女性って、なぜか一部の女性たちから猛烈に攻撃されるんですよね……。

 さて、元を辿れば「ホテル協会のパーティーまでに恋人を作る」と宣言したところから始まったこのお話ですが、いよいよ美咲をパーティーに誘う鮫島社長。しかし、「歯医者と美容院の予約を入れてしまった」と、普通に断られます。慌てた鮫島社長は、思わず「これは仕事だ!」「最初から、俺の言う通りにすればいいんだよ」と命令口調に。2人にとって、初めてのケンカです。ああ、こうして初めてが積み重なって、愛が育っていくんですね。
あー、あー。

 後日、美咲に「おやすみなさい」を言いたくなっちゃった鮫島社長は、美咲に初めて電話。しかし、照れくささからか、「おやすみなさいを逆から読んだことあるか? いさなみすなお。小説家の名前みたいだな」と、不思議なことを言いだします。どうした!?

 普通なら電話を切られるところですが、さすが市川紗椰系女子の美咲、「いさなみすなお先生って、コミカルな短編小説が得意そうですね」と乗っかり、架空の小説家の話題を広げていく不思議系カップル。さらに、いさなみすなおと、その妻のいさなみしほのイラストを色鉛筆で描き、写メで送りつける鮫島社長。それを見て、「いさなみ先生には、長生きしてほしい」と言いだす美咲。なんだか、すごい展開になってまいりました。

■“下品な女”中村アンのはまりっぷり

 しかし、ホテル協会のパーティーで悲劇が。鮫島社長の“恋愛の師匠”である和田社長(北村一輝)が、美咲に「(鮫島社長は)このパーティーに女を連れてくるために、君と付き合ったんだよ~」と失礼なことを言っちゃいます。和田社長の隣では、リリコ(中村アン)がニヤニヤ……。中村アンって、こういう“下品で高飛車な女”の役が似合いますね~。このドラマって、脚本が俳優にぴったりなんですよね。原作モノにはない、オリジナル脚本の底力を感じます。

 この和田の余計な一言により、「最低です!」と怒って帰ってしまった美咲。その夜、鮫島社長は電話で「いさなみすなお先生がね、謝罪会見を開いたらしい」「本当に好きな人とパーティーに出たかっただけだと、涙ながらに釈明してたよ」と、遠まわしな謝罪をかまします。もはや多重人格者のような鮫島社長ですが、仲直りできました。

 相変わらずキュートすぎる鮫島社長ですが、やはり片思いの時とは質の異なるかわいさに変化したような。美咲の気を引こうとする鮫島社長がもう見られないと思うと、一抹の寂しさもありますが、次回はどうやら、初キッスを試みるみたいです。人物設定上、「ほとんど恋愛経験がない」とされてきた鮫島社長ですが、次回でいよいよ童貞か否かが判明しそうです。見るしかないですね!
(文=どらまっ子TAMOちゃん)