とくダネ!』ホームページより

 Netflixで放送されていたリアリティ番組『テラスハウス』(フジテレビ制作)に出演していた女子プロレスラー・木村花さんの急死が、連日物議を醸している。番組に出演したことをきっかけに、彼女のSNSには誹謗中傷の書き込みが殺到し、それがきっかけで自死したのではないかと見る向きも少なくない。

そんな中、28日に放送された情報番組『とくダネ!』も、このニュースを扱った。

 司会の小倉智昭は昔から『テラスハウス』ファンだといい、このニュースをきっかけに木村さんが出演した回を見直したと語った。さらに、番組づくりにも言及し、過去に一度ヤラセの指摘を受けているため、担当者は相当敏感になっているはずだと推測した上で「極端なヤラセとかは僕はないだろうと信じている」と発言したのだ。

 しかし、これに対し「あれをヤラセじゃなくリアルだと思ってるの?」「フジテレビの制作番組だからってかばっているのでは?」「夢見るおじさんかよ……」とネット上では冷ややかな声も少なくない。芸能記者は「このタイミングでの『ヤラセじゃない』はちょっと苦しいと思う」と苦笑する。

「ちょうどこの『とくダネ!』放送の前日に、『女性セブン』のウェブ版に『テラハの暴走、現役スタッフが告白 泥臭い人間模様を狙う』という記事が掲載されたんです。

記事の内容は、番組制作側の現役スタッフや元スタッフが『台本はないけど出演者に指示することはあった』『(出演者に)もっと怒鳴り合うよう指示した』などと告白するもので、こうした過剰な演出によって木村花さんは誹謗中傷を受けるはめになったのではないかという論調でした。この記事はかなり拡散されており、『制作サイドにも問題があったのではないか』と疑問視する声が増えている中で、小倉さんは『ヤラセじゃないと思う』なんて発言したものだから、失笑を買ったのでしょう」

 もしかしたら小倉は件の記事を読んでいなかったのかもしれないが、なんとも空気の読めない発言をしてしまったようだ。

 まだまだ尾を引きそうな『テラスハウス』問題。「SNS上の誹謗中傷への対応」「制作サイドに問題はなかったのか」という2つの論点に真摯に向き合い、二度とこのような悲しい事件が起きないよう精査することが、制作を担うフジテレビの務めなのではないだろうか。