日本テレビ

 新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、通常のスケジュールでは進められなくなったテレビ界。そんな状態にもかかわらず、例年通りに放送する予定であると発表されたのが日本テレビ系24時間テレビ』だ。

5月28日に日刊スポーツなどが報じたところによると、日本テレビ広報部は「安全面に配慮した上で、内容を工夫して放送を予定しています」とコメントしているという。

フジテレビの『27時間テレビ』が放送中止を発表した後だったので、日テレの方も中止だろうなと思っていたんですが、どうやら日テレ局内では中止するという選択肢が“まったくなかった”というんですから、驚きです」

 そう話すのは、とある制作会社関係者だ。

「日本テレビとしては『24時間テレビ』は看板番組であり、広告収入も大きい。2019年は募金も史上2位となる15億円以上集まっているということもあって、あらゆる面で日テレ的には経済効果が大きいんです。むしろ『24時間テレビ』を放送することこそが、日テレ最大の使命というような状態になっているみたいで、“放送するかどうか”という議論をするまでもなく、一貫して“放送する”という前提で動いているのだそうです。世の中が大変なときこそチャリティーが必要になるというのはわかるんですが、感染リスクを考慮すると、“中止”の選択肢もあるべきだと思うんですけどね……」(同)

 とはいえ、多くの観客が集まる大規模イベントはまだまだ開催できないのが現状。

例年のように日本武道館(昨年は両国国技館)からの生中継というわけにはいかなさそうだ。

「今年の夏は多くのフェスなども中止となっているし、『24時間テレビ』だけが特別扱いとはなりにくいはず。会場から生中継をしたとしても、無観客は避けられないだろうし、会場に視聴者を迎え入れて募金を集めることも難しい。そういう意味では、番組の内容も“収録もの”が多いと思います」(同)

 では、一体どういう『24時間テレビ』になりそうなのか。民放関係者はこう話す。

「現時点でテレビ局はまだ通常運転に戻っておらず、これから新しい素材を集めるのは厳しい。

海外ロケどころか、国内のロケも難しいですからね。おそらく、既存の番組がそれぞれスペシャル版を制作し、それを寄せ集めたような内容になるのではないかと言われています。また、会場での募金活動の代わりに、ネットでの生配信をからめるというアイディアもあるようです。それこそジャニーズのタレントを出して、“ネットで投げ銭”なんていう禁断の手法を繰り出す可能性もあると思います」

 これまでとはまったく異なるものとなるのは間違いなさそうな『24時間テレビ』。果たして、視聴者の支持を得られるのだろうか。