ロンブー淳

 新型コロナウイルスの影響で過去にない非常事態に陥っている芸能界。特に、お笑い芸人への逆風は凄まじいものだ。

「各地で行われていたイベントなどのいわゆる『営業』がすべてなくなりました。また、ネタを発表するライブもなかなか行えず、食べていけない芸人が続出している。テレビ番組でも、首都圏でのロケが困難になり、未だに最少人数のスタッフで行うように各局が調整をしているため、芸人の出演者も減らしている。これまでのように仕事ができるのは、自身で番組のMCを持つ有名な芸人だけになっています」(芸能関係者談)

 しかし、テレビでよく見かける売れっ子芸人にも、新型コロナの影響は出始めているという。

「民放各局は今年度の広告売上が、前年比で3割減ると言われている。各局が来期の予算を組み始めているのですが、どこの局も今後売上が更に悪くなることを予想して4割近く予算を削減する方向です。

ボーナスが減るのはもちろん、社員を子会社に配置転換するなどして人件費を抑えるつもりのようですが、一番経費のかかる番組の制作費はかなり減らされます」(民放関係者談)

 ただ、すでに制作費はここ10年でギリギリまで削っているため、メスをいれるのは出演者の選定やギャラの値下げだという。

「大物芸人から順にギャラの値下げ提示を行うようですが、交渉はうまく言っていない。ならばと、番組自体を無くしてしまうかリニューアルする方向で話をすすめるつもりのようです。ターゲットは、明石家さんまビートたけしの2人でこの両名は来年の4月から番組がなくなる可能性が高い。特にビートたけしは視聴率が良い『新・情報7DAYS ニュースキャスター』(TBS系)ですらも降板の可能性がある。略奪離婚が尾を引いていて、広告代理店からもMCの差し替えが提案されているようです。

また、明石家さんまに関しても、最近では自身の番組で時代錯誤な発言も多く、広告代理店の受けが良くない」(民放関係者談)

 さらに、中堅芸人でもリストラは加速しそうだという。

「相方の不祥事もあったロンブーの田村淳は、文化人的発言が多くなりかつてのような使いやすさもなく、ギャラもネックとなりリストラ候補です。そういった流れを察知して『グッとラック!』(TBS系)のレギュラーはかなり安いギャラで引き受けたそうです。ただ、これで視聴率が上がらなければ、不要論が加速します。また、ナインティナイン岡村隆史の失言がキッカケで人気を落としている。ブッキングリストからは名前が消え始め、年末年始の特番MCの常連でしたが、今年はバナナマンサンドウィッチマンに変わると言われています」(民放関係者談)

そんな中で、若手には注目が集まっているという。

「いままで以上にテレビ業界では、広告代理店からの意見が優先されるようになりそうです。広告代理店からはYou Tubeで話題の芸人を使えとのお達しが多く、仕事が増えそうなのは、霜降り明星です。You Tubeでも結果を残し、そのポテンシャルの高さが業界内でも評判。現在は、テレビ視聴者の高齢化が進んでいることを広告代理店は危惧していて、このコロナ騒動のさなかで、一気に若返り化を図ろうと画策しています」(民放関係者談)

 もしかしたら今後、石橋貴明のように大物芸人がYou Tubeに流れ込んでくることが多くなるかもしれない。