TBS『クロサギ』公式ツイッターより

 King & Prince平野紫耀が、10月スタートのTBS系連続ドラマ『クロサギ』(毎週金曜、午後10時~)で主演を務めることが発表され、Twitterでは「#クロサギ」がトレンド1位に、「#平野紫耀」が2位となった。

 詐欺によって家族を失った主人公が、詐欺師を騙す詐欺師(クロサギ)となって本当の敵を探し出し、打倒していく同作。

原作は黒丸氏と夏原武氏による漫画『クロサギ』シリーズで、2006年には同局にて当時ジャニーズタレントだった山下智久の主演で連続ドラマ化、08年に映画化された。

 なお、原作が完結したのは“山P版”の放送後であったが、今回は前ドラマシリーズで描くことができなかった主人公と“最大の宿敵”の直接対決が描かれることから、「完全版」という位置づけのようだ。

 プライム帯の連ドラでは、同作が単独初主演となる平野。今回発表された公式コメントでは、山下や前作について触れていないものの、「とても光栄です」「この作品では今までの僕のイメージを一気に払拭して、新たな一面をお見せ出来たらと思っています」と寄せている。

 平野が『クロサギ』で主演を務めることは、昨年10月配信のニュースサイト「文春オンライン」でも報じられていたが、今回の正式発表を受けて、ネット上では「ずっとずっと待っていました、平野紫耀くんのドラマ。初代と同じ金曜ドラマ枠で胸熱」「紫耀くんのドラマとか、久しぶりすぎて鳥肌立ちそう」「主題歌もキンプリだとうれしいなあ」と喜びの声が相次いでいる。

 さらに、「山P版の再放送あるんじゃない?」「紫耀くんのクロサギが始まる前に、山P版見直したい。再放送希望!」と再放送を期待するファンや、「“完全版”なら、なおさら山Pにやってほしかったなあ」「キンプリファンには悪いけど、完結編はやっぱり山Pで見たかった。退所してなければ……」と山下のジャニーズ退所を悔やむ声もあるようだ。

 そんな“山P版”は当時、初回平均視聴率18.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、全話平均で15.7%のヒットを記録。前作が成功している上に人気漫画の実写化とあって、“平野版”の数字も手堅そうだが……。

「ジャニーズ事務所は、平野の作品選びに、相当、慎重になっていますよね。

キンプリのデビュー後、すぐに杉咲花主演『花のち晴れ~花男 Next Season~』(18年)に“2番手”で出演した平野ですが、これも松本潤が“2番手”で出演した大ヒットドラマ『花より男子』(05年、共にTBS系)の続編で、やはり人気漫画が原作でした」(テレビ局関係者)

 その後、平野は韓国のヒット映画『ミッドナイト・ランナー』(17年)の日本リメイク版『未満警察 ミッドナイトランナー』(20年、日本テレビ系)に出演。Sexy Zone中島健人とのダブル主演であった。

「『未満警察』は全話平均9.4%。日テレがクールの“目玉ドラマ”として大プッシュしていたわりには微妙な数字でしたが、中島とダブル主演だったことで“戦犯扱い”を免れた印象もあります(笑)。平野はキンプリの中でも『演技がうまい』と評判で、俳優としても引く手あまたなはずですが、これまでの出演作を振り返ると、よほど失敗させたくないのか、ジャニーズが石橋を叩いている様子が透けて見える。平野主演映画『かぐや様は告らせたい』シリーズを筆頭に、漫画原作モノが目立つのもその表れでしょう」(同)

 なお、今月「日刊サイゾー」では、過去に『かぐや様は告らせたい』の“連ドラ化構想”がTBSで持ち上がったものの、ジャニーズ側が「もう“制服モノ”はやらせたくない」との理由で渋ったとのテレビ局関係者の証言を報じたが、これもおそらく「平野を慎重に売り出したい」というジャニーズ側の思惑があってのことだろう。

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 とはいえ、漫画原作の実写ドラマ化は“飽和状態”ともいわれており、失敗例も少なくない。現に、人気漫画『新・信長公記~ノブナガくんと私~』を原作としたキンプリ・永瀬廉主演ドラマ『新・信長公記~クラスメートは戦国武将~』(日本テレビ系)は、今月14日放送の最新話が平均視聴率3.8%まで落ち込むなど、爆死状態だ。

 さらに、最近のジャニーズに対し、制作能力の低下を指摘する声もあるようだ。

「ジャニーズといえば、過去には堤幸彦氏や宮藤官九郎、野島伸司氏など、ヒットメーカーと言われる脚本家と組み、話題作を続々と世に送ってきた時代もありました。しかし、近年は不発ばかり。現在、ドラマ業界で“2大巨頭”と言われる脚本家『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)の野木亜紀子氏や、『大豆田とわ子と三人の元夫』(フジテレビ系)の坂元裕二氏が、最近はジャニーズドラマから離れているあたりも、なんだか示唆的です」(エンタメ誌ライター)

 過去に野木氏は松本潤主演の『ラッキーセブン』(フジテレビ系/2012年)など、坂元氏は当時SMAP香取慎吾主演の『西遊記』(同/2006年)などに関わってはいるが、確かにここしばらくはジャニーズ主演作と縁遠い。

平野ら人気ジャニーズタレントとタッグを組めば、ヒットは間違いなさそうだが……。

「今のジャニーズは求心力を失っているのか、昔と違って人気脚本家からの支持をあまり得られていない気がします。だとすれば、ジャニーズがすすんで新しい作家や演出家、斬新な企画を発掘する必要がありますが、最近の出演作を見る限り、そんな気概は感じられません。原作モノやリメイクでお茶を濁している状況は、一ジャニーズファンとしてはもどかしいですね」(同)

 平野版『クロサギ』は前作のヒットもあって、『新・信長公記』の二の舞いにはならなさそうだが、“山P版”と比べられるのは避けられないだろう。とりあえず今は、前作で堀北真希が演じていたヒロイン・吉川氷柱役に誰が配役されるかを含め、続報を待ちたい。

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