Travis Japan (UNIVERSAL MUSIC JAPAN 公式サイトより)

 ジャニーズ事務所の7人組グループTravis Japanのデジタル配信EP『Moving Pieces – EP』が、6月19日付のオリコン週間デジタルアルバムランキングで初登場1位を獲得した。初週ダウンロード数は1万9167DLで、今年度の初週DL数最高記録となる。

 CDではなく、配信という形でリリースをしているTravis Japan。海外でも作品をリリースしており、ジャニーズのグループとしては異例の活動スタイルを取っている。

「配信のチャートで1位を取ったり、最高DL数となったりするのは、さすがジャニーズといったところ。とはいえ、世代が近いSixTONES、Snow Man、なにわ男子といったグループと比べると、知名度や活動の規模の点で物足りなさは否めません」(音楽関係者)

 Travis Japanの公式YouTubeにアップされているシングル曲『Moving Pieces』のミュージックビデオの再生回数は1150万回(6月22日現在)。十分な数字にも思えるが、SixTONES、Snow Man、なにわ男子のミュージックビデオは、コンスタントにその数倍の再生回数を稼いでいる。

 また、それぞれのグループの公式YouTubeチャンネルにアップされているミュージックビデオやライブ映像以外の動画の再生回数を見てみると、Travis Japanは多くて60万回程度で、10万回~30万回程度のものが多い。

一方、なにわスノストは、それぞれ数百万回を超える動画も少なくないのだ。

「YouTubeの再生回数を比べてみても、Travis Japanがなにわスノストに比べてイマイチ爆発していない現状があらわになっているんですよね」(同)

 Travis Japanは、当時ジャニーズ事務所の副社長だった滝沢秀明氏のプロデュースでメジャーデビュー。全世界での配信デビューという、これまでのジャニーズにはない形ではあったが、当時、滝沢氏は「積み上げていくデビュー」とも語っており、デビュー即大ブレイクを想定していなかったこともうかがえる。

「長いスパンでの成功を見据えていたデビューであったことは間違いない。しかし、プロデュースを手がけていた滝沢氏がジャニーズ事務所を退所してしまった今、Travis Japanの立ち位置が難しくなりつつあるのも事実でしょう。現在のジャニーズは藤島ジュリー景子社長体制ではありますが、そのジュリー社長は海外進出に消極的ですからね。

実際にKing & Princeが分裂してしまったのも、ジュリー社長が海外進出を許さなかったことが大きな要因となっている。また、ジュリー社長は特になにわ男子がお気に入りなわけですが、方向性がまったく異なるTravis Japanがどんどん隅に追いやられてしまう可能性もあると思いますよ」(同)

 キンプリを脱退した平野紫耀神宮寺勇太については、滝沢氏が立ち上げた新会社「TOBE」と合流する予定であると、「週刊女性」(主婦と生活社)が報じている。

「海外を視野に入れている滝沢氏は、キンプリを辞めた2人にとって頼みの綱といったところなんだと思います。平野と神宮寺、そして9月でジャニーズを退所する岸優太も含めて、滝沢氏のもとで海外進出に向かって始動することになりそう。

 もしも彼らの活動が軌道に乗れば、Travis Japanとしては歯がゆい状況になるはず。居場所がないジュリー体制のジャニーズ事務所にとどまるよりも、本来のプロデューサーである滝沢氏と合流し、本格的な海外進出を仕切り直すという選択肢があってもいいと思います」(同)

 そもそも、Travis Japanのメンバーたちとキンプリのメンバーたちは世代も近く、ジャニーズJr.時代をともに過ごしてきた仲間である。

仲が良い戦友に影響される展開は想像に難くない。

「Travis Japanはジャニーズの中でもダンススキルが高いですし、英語の楽曲も歌いこなせる。本気で海外での活動を成功させるためのグループなので、ジャニーズ内で飼い殺されるぐらいなら、TOBEに合流して本格的な海外進出にチャレンジしたほうがいいと思いますよ」(同)

 いずれにしろ、カギを握るのは滝沢氏と元キンプリのメンバーの動向だ。彼らの成功次第では、Travis Japanが動くときがくるかもしれない。

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