藤原紀香(写真/Getty Imagesより)

 北条司氏の人気コミック『CAT’S♥EYE』(集英社)が明治座創業150周年ファイナル公演『メイジ・ザ・キャッツアイ』(来年2月6日~3月3日)として舞台化されることが決定、俳優の藤原紀香、剛力彩芽高島礼子らがトリプル主演を務めることが29日、発表された。

 舞台版では原作の現代ではなく、明治座が創業された明治時代に設定を変え、美しき怪盗三姉妹の長女・泪(高島)、次女・瞳(藤原)、三女・愛(剛力)が鮮やかにお宝を手に入れるオリジナルストーリー。

明治座の座長経験のある3人の競演となる。

 3人の中で藤原は、「1997年の映画『CAT’S EYE』で長女・泪役をつとめさせていただきましたが、今度は、舞台で次女・瞳のお役が舞い込んで参りました! 26年の時を経て、泪から瞳へと演じる役が若くなったことへの驚き!と大好きな北条先生の作品にまた再び携われることへの喜び、そして、演出家・河原雅彦さんとの仕事にワクワクしています」とコメントしている。

 とはいえ、原作の設定を大幅に変え、トリプル主演を務める3人の年齢は、藤原が52歳、剛力が31歳、高島が59歳。長女を演じる高島と次女を演じる藤原の年齢差は原作に近いが、三女を演じる剛力との年齢差はあまりにも離れ過ぎている。

「明治座の座長を務めたことからこの3人の起用となったようだが、原作のファンからすれば“改悪”とも思えるキャスティングかもしれない。また、もともとの明治座の客層は高齢なので、その層が『CAT’S♥EYE』に興味があるかどうか……」(演劇担当記者)

 藤原が言及した97年の映画のタイトルは『CAT’S EYE キャッツ・アイ』で、長女を藤原、次女を稲森いずみ、三女を内田有紀が演じ、原作の主役は次女だが、当時売り出し中だった内田が演じた三女に主役が変更された。

 主題歌はアニメを踏襲して、杏里が歌う「CAT’S EYE-2000-」を起用。原作で三姉妹が着用していたのはレオタードだが、映画版ではボンデージ風のレザーファッションになり、マスクも被るという『バットマン』風の大胆なアレンジが加えられた。さらに三姉妹の家族関係も原作とはまったく異なり、原作には登場しない秘密結社・紅龍団が登場するなど、オリジナルとは大幅に異なる作品に仕上がった。

「製作には3人が所属するバーニングプロダクション、バーニングのタレントがCDを発売していたキングレコード、フジテレビが名を連ね、配給は東宝。しかし、原作のファンにまったく受け入れられなかったからか、興行的にも振るわなかった。藤原にとっては“黒歴史”の作品のはずだったが、映画よりもハードルが高いと思われる舞台版のオファーを受けた格好。

ここに来て、歌舞伎俳優片岡愛之助をしっかりバックアップしたことで梨園での評判もすこぶる良いという。愛之助の後援者たちがこぞって足を運んでくれれば良いのだが……」(芸能記者)

 愛之助が特別出演してくれれば、盛り上がるかもしれない――。