日本テレビ

 旧体制下においての各メディアへの圧力や各メディアからの忖度が報じられたSMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)だが、今月9日、ニュースサイト『文春オンライン』と「週刊文春」(文藝春秋/1月18日号)が、かつて日本テレビのスタッフが旧ジャニーズより、所属アーティストの舞台やコンサートなどのチケットを手配してもらっていたことを報じた。

 旧ジャニーズといえば、所属する各人気グループのコンサートチケットを入手するにはまずファンクラブに加入し、入会金1000円・年会費4000円の計5000円を支払った上で、抽選に当たる必要がある。

「ファンクラブは1名義1口しか加入できないので、家族や親戚、友人の名前を借り、自分でその分の金を支払うのがファンの“常識”。特に人気グループのチケットになると、『生きているうちに1度でいいから当たれば』と思わせるレベルの競争率。今回の記事はファンからしたら怒り心頭だと思われたが、スポーツ界、角界などあらゆる興行にもチケットの融通は慣習としてあることで、ネット上の反応を見ると怒りの声は少なかった」(音楽業界関係者)

 記事によると、朝の情報番組の『ZIP!』の某デスクに頼めば、1人2枚まで手配してくれるとし、そのデスクは旧ジャニーズ事務所元副社長・白波瀬傑氏にファクスで依頼。ちなみにチケット代はしっかり支払ったのだとか。

 白波瀬氏宛てのファクス画像も入手したというが、22年初めから1年半で150枚ものチケットを依頼しており、プラチナチケットと呼ばれるKing&PrinceSnow Manといった人気グループからジャニーズJr.(現・ジュニア)の公演まであらゆるタレントのものがあったという。さらに、そのデスクが依頼したチケットの内容を記録したノートの画像も入手。

チケットの融通が長年にわたって行われていることがわかったそうで、日テレは取材に対し、《関係者を通じて、チケットを購入したことはございます》と事実関係を認めたというのだ。

「あくまでも白波瀬氏が在籍していた当時の話だが、各スポーツ紙のJ担と呼ばれるジャニーズ担当記者、それに過去担当を務めていた記者たちは、白波瀬氏に電話1本で4枚までチケットを頼めたという。なので今回、文春に内部告発されてしまったデスクは少し気の毒かも。社内でも同情の声があがっているとか」(日テレ関係者)

 とはいえ、ファクスやノートの画像まで握られているとあっては言い逃れできないが、なぜ、今回内部告発が起こってしまったのだろうか。

「告発されたデスクは番組の芸能コーナーに関して、絶大な権限を持っている人物。ジャニーズ以外のチケットも取り放題だったよう。

今回は著しく冷遇されてしまった部下か、あるいは元部下による告発だともっぱら。デスクには何のペナルティーもないだろう」(同)

 今後、新体制下でこれまで通りメディアに対するチケットの融通は続くのだろうか?