ダウンタウン松本人志

今週の注目記事・1「総力取材 尼崎~心斎橋~六本木 実録松本人志」(『週刊文春』2/22日号)
同・2「極秘計画をすっぱ抜く 岸田総理6月訪朝」(『週刊現代』2/24・3/2日号)
同・3「証拠写真が暴く『岸田首相』の『嘘』」(『週刊新潮』2/22日号)
同・4「佐藤栞里(33)NY出身7歳年下俳優と“笑ってコラえて”半同棲」(『週刊文春』2/22日号)
同・5位「伊東純也『性加害問題』被害女性の声を圧殺する『危険な空気』」(『週刊新潮』2/22日号)
同・6「麻生太郎に退場勧告」(『週刊文春』2/22日号)
同・7「羽生結弦元妻に世界的ドラマーが送ったエール」(『週刊文春』2/22日号)
同・8「『小澤征爾』血統の行方は…『征悦』『桑子アナ』の未来家系図」(『週刊新潮』2/22日号)
【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!

 今週は目立ったスクープはなく、順位なしとする。早速いこう。

 世界的指揮者であった小澤征爾が亡くなり、多くの追悼番組が組まれている。

 意外に知られていないが、小澤というのはどんな家庭で育ってきたのだろう。

 征爾からみて次兄の俊夫(93)はドイツ文学者、甥の小沢健二(55)はミュージシャン、長女の征良(52)はエッセイスト、長男の征悦(49)は俳優である。

 ノンション作家の石井妙子は小澤家のルーツについてこう語る。

「今でこそ華麗なる一族と称される小澤家ですが、古くからの名家ではありません。小澤征爾さんの父の開作さんは、1898年、現在の山梨県西八代郡市川三郷町の貧しい農家に生まれました。

23~24歳の頃、新天地を求めて中国の大連にわたり、大陸浪人のはしりのような生活を送ったのです」

 その後開作は、満州国で東アジア民族が対等に暮らす「五族協和」の理想に燃えて、政治活動に勤しむが軍部から疎まれて退去勧告を出されてしまったという。

「1943年に帰国してからは厳しい暮らし向きだったそうです。しかし、幼少期から楽才の片鱗を見せていた征爾さんのために、親戚の家から3日間かけて、リヤカーでピアノを運んだり、苦しい生活の中で私立の成城学園中学に通わせたりしてあげたのです」(同)

 こうした父の計らいで音楽の才能を開花させた征爾は、23歳で貨物船に単身乗り込み、フランスにわたって以降、持ち前の物怖じしない明るい性格と、たゆまぬ努力によって、世界へと羽ばたいていったというのである。

「開作さんと征爾さんに共通しているのは、貧しさや逆境を物ともしない反骨精神でしょう。無謀にも海外に飛び出し理想を追い求めるあたりが、やはり親子だなと思います」(同)

 そうした無謀、反骨は、子どもたちに伝わっているのだろうか。

 ところで、バイオリニストの末延麻裕子(36)というより、羽生結弦の元妻といったほうがわかりが早いだろう。

 彼女は離婚後、プロバイオリニストとして復帰する計画が進んでいるという。

「末延さんはかつて、X JAPANのYOSHIKIや相川七瀬ら有名アーティストと多数コラボするなど腕は確か。年末も内輪のイベントでバイオリンを披露していた。元気になって新たな曲目も練習しているそうで、本格復帰も近いと言われます」(音楽関係者)

 それだけではない。彼女にエールを送る世界的ドラマーがいるというのだ。2012年、ロンドンで開催された「ジャパンフェスティバルinロンドン」で末延と共演したLUNA SEAの真矢だそうである。

 海外でも精力的に活動してきた真矢だが、取材を申し込んだところ、こんなメッセージが文春に寄せられたという。

「末延さんの優しい人柄と美しいバイオリンの音色に癒された思い出があります。今後のご活躍に期待し、応援をさせていただきます!」

 彼女は今、「離婚してよかった」と思っているのではないか、それも早くて。

 さて、都心を代表する渋谷区の高級住宅地。中でも、一等地と呼ばれる一角にひと際目立つ3階建ての洋館がある。広大な敷地の価格はおよそ40億円だという。

これは日本を代表する華麗なる一族の持ち家。

 その家の持ち主は麻生太郎副総裁。彼の高祖父が大久保利通、祖父が吉田茂、妹が皇族の寛仁親王妃信子。御年83歳を迎え、最近も舌禍が物議をかもした元首相である。

 この御仁は、己のことがよくわかっていないようで、今でも政界は自分が動かしていると勘違いしているようだ。

 ところで、安倍派の議員ら85人を対象に実施された聞き取り調査だが、“裏金取調役”を務めたのは、森山裕総務会長ら党幹部6人。

そのうちの1人は小渕優子選対委員長だった。

 だが、自民党関係者がこう明かす。

「聴取はホテルの客室で約三十分間にわたって行われました。室内には、取調官の党幹部二人とメモを取る弁護士が座っていた。党幹部の一人は還流額やその使途、不記載とした理由などを淡々と尋ねていましたが、小渕氏は最後まで一言も喋らなかったのです」

 さらにこう続ける。

「小渕さんは終始、チェックリストのような手元の紙に目を通していただけ。

なぜ、彼女が取調官だったのか、甚だ疑問です」

 アリバイ作りのために入れたのだろうが、本人はそれがわかっていなかったのであろう。

 旧統一教会との蜜月、そして裏金調査をめぐっても中途半端な対応を続ける岸田政権。何より足並みがなかなか揃わないのは、自ら先陣を切ったはずの派閥の解散だ。岸田派などとは異なり、茂木派や麻生派は派閥を存続させる意向を示しているのだから、首相の威光など無視しているようである。

 中でも麻生は、首相が派閥解散に踏み込んだ直後から「私は派閥をやめませんから」と宣言している。2月2日には派閥のメンバーに事務総長名で国会会期中の毎週木曜日、正午に例会が開催される旨の案内が届いており、これまでと変わらず活動していく構えである。

 そんな麻生は周囲に、「岸田は、この先の総裁選について何も考えていないままに派閥を解散したんじゃないか。一体どうしたいのかね。俺は知らねぇよ」といい放っているそうだ。

 麻生の周辺がこう続ける。

「麻生氏は九月の総裁選で、やはり『数の力』こそが雌雄を決すると見ています。だからこそ、麻生派と茂木派の支えで政権を手にした首相が派閥を軽視することに苛立っている。“これでいいのか、岸田降ろしに走るぞ”と恫喝しているようなもの。最近は『おばさん』との揶揄が問題視された上川陽子外相について、『(法相時代に)オームを死刑にしたのはすげぇよ』と独特の言い回しで、次期総裁候補に押そうとしています」

 しかし、自派からも退会者が出ている。退会届を出した岩屋毅元防衛相は文春にこう語っている。

「自民党のこれまでの組織文化、体質を変えるためには、すべての派閥を一旦解消して、更地から作り直す必要があるということを訴えてきました。自民党の正式機関でもない団体が日本の政治を動かしてきたことが何より問題です。親分の声で決まってそれに逆らえない政治家の塊で本当にいいのでしょうか。麻生派も解散すべきだと思います」

 派閥解散の流れに逆行し、自身の権勢拡大を目論む麻生だが、すでに卒寿を超えているが、周囲にはこう意欲を語っているという。

「俺はまだ辞めねぇよ」

 麻生が目標にしているのは、祖父・吉田茂が引退した85歳だという。あと2年、その年齢になるまでは国会議員をやめない“覚悟”のようである。

 しかし、そんな麻生に「退場勧告」をしている人物がいるというのだ。それは妻の千賀子。

 彼女は麻生より10歳下の73歳。父は鈴木善幸元首相、弟は鈴木俊一財務相という華麗なる一族を形成する一人。料理や園芸が趣味で、麻生グループの複数の企業で取締役を務めていると麻生家の知人がいっている。

 その妻は、いっこうに議員を辞めようとしない夫にこう伝えてきたそうだ。

「早く長男に譲ったら」

 そうした直言が夫婦の間に溝を生じさせたのか、最近妻は、渋谷区の40億円屋敷から距離のある場所で目撃される機会が多いという。

 天下無敵のような男にも弱味があったということか。もはや「老害」を超え、「妖怪」のようになってきた麻生は、晩年をこれ以上汚さないためにもこのへんでお引き取りいただこうではないか。

 さて、松本人志の性加害疑惑と同時期に、新潮が報じたサッカー日本代表の伊東純也の性加害疑惑は、伊東の代理人の弁護士が色々な媒体でしゃべり、相手の女性たちを批判するという「場外乱闘」のようになってきているようだ。

 意を決して訴訟を起こした2人の女性たちを不安に陥れていると、新潮が報じている。

 被害を受けたと訴えているA子はこう話す。

「現在、憶測でいろいろな情報が飛び交ってしまっていて、私たちはひどいバッシングに晒されています。今後、スポーツ選手などの有名人から性被害を受けたとしても、女性たちが声を上げづらくなってしまうのではないかと不安に思っています」

 伊東のトレーナーから性被害を受けたと訴えるB子も、
「私は今まで、本当に誰にもこのことを言えませんでした。昨年12月に、A子ちゃんと一緒に、弁護士さんに話を聞かれた時に初めて被害にあったことを言えたんです。自分の被害を話せた時に、やっと少しだけすっきりしたというか……」

 さらに、声を震わせながらも続けて、

「私たちとしては、勇気を振り絞って(事件について)打ち明けたわけです。それなのに、一部の人たちが、酷い言葉を言えてしまうのはなぜなのでしょうか」

 一方で、伊東側の代理人を務める加藤博太郎弁護士の動きにも注目が集まっているという。

「同意があったとか、なかったとか、そういう話ではないです。まったくこれ、でっち上げで行われたものだというふうに考えています」(TBS系『ひるおび』2月2日放送)

「女性二人の話がまったくのでっちあげだと考えています。それは客観的証拠からもそう言えると思います」(フジテレビ系『イット!』2月8日放送)

 弁護士としてあるまじき行動である。これでは、弁護士が率先してセカンドレイプしているといわれても致し方ないのでは? しかも、2人の女性が告訴する前に、伊東側と示談で話し合っていたのではないのか。

「伊東側の2代目弁護士も基本的な姿勢は同じです。伊東については、性行為自体は認めながら、同意の有無については争う。一方で、トレーナーの男性に関しては、性行為そのものを争うという姿勢で、示談を進めようとしていたのです」

 こう話すのはさる法曹関係者だ。

「つまり〈性行為自体なかった〉なる発言を加藤弁護士が行ったならば、それは明らかに過去の交渉経緯と矛盾を来していることになる」(新潮)

 性犯罪やセクハラ問題に詳しく、犯罪被害者支援にも取り組む上谷さくら弁護士はこう話している。

「そもそも、同意を得て性行為をするのならば、多量の飲酒は必要なかったはず。仮に女性が自ら酒を飲んだとしても、酩酊中の同意は、真の同意ではありません。以上の事情は、女性側が“同意はなかった”と主張する際に有利に働きます」

 ジャーナリストの伊藤詩織はこう語る。

「ファンにとって応援したい、大好きな憧れのスターであっても、被害を受けた女性にとってはまったく違います。ただの加害者です。相手の職業がサッカー選手であろうと、野球選手であろうと、記者であろうと、それはもう本当に変わらないことで」

 さらに続ける。

「合意のない性的行為というのは、つまりレイプです」

 伊藤は、日本の司法の在り方にも疑問を投げかける。

「特に性犯罪事犯に関して、日本の刑事司法システムの中で正義が十分に実現されてきたのかと言えば、そうではありません。こうした事情を踏まえて、今回のケースを見てほしいと思います。これまで、こうした事案がなかなか表沙汰にならなかったのは、世間に著名人を守る空気があったことも影響しているのではないでしょうか。そんな中、声を上げた女性たちには心から敬意を表したいです」

 2つの性加害疑惑は、ジャニー喜多川の事件と同じように、これからの日本の#MeToo運動の行方を左右するものになるはずである。

 ところで、佐藤栞里(33)は超好感度タレントの名に恥じない多忙な日々を送っているという。

 しかし、彼女が帰るのは恋人が待つ自宅マンションだという。

 その彼は7歳年下。一時期、事務所やマネージャーからも佐藤が恋愛から縁遠いことを心配する声が上がっていた。当の佐藤も、モテないと嘆いていたそうだ。

 だが、そんな佐藤について来てくれる人ができたそうなのだ。芸能関係者がこう話している。

「俳優の坂東龍汰さん(26)と付き合っています。昨年春過ぎからプライベートで会うようになり、夏ごろから交際に発展したとか」

 NY生まれで北海道育ち。

「最近では『観ないクールはないのでは?』と思うほど数多くのドラマや映画に出演しています。トランスジェンダーなど演じるのが難しい役も、完璧に務め上げ、演技派のカメレオン俳優として定評がある」(スポーツ紙記者)

 そんな2人が急接近したのは、昨年1月に放送された『笑ってコラえて』(日本テレビ系列)だという。

 ゲスト出演した坂東はMCを務める佐藤とスタジオで意気投合した。

「番組での共演後に、連絡先を交換したそうです。その後、何度か食事に行って、坂東さんが佐藤さんに猛アタックし、交際関係に発展した」(芸能関係者)

 坂東という男、あけっぴろげな性格のようだ。

「今回の佐藤との交際も、一部の親しい友人に限って打ち明けています。佐藤との交際が嬉しくて、隠し切れない様子で、『彼女と同棲している』と。坂東は、都内に自分の部屋を借りていますが、仕事が立て込んでいたり、一人になって部屋に籠りたい時以外は、ほぼ佐藤の住むマンションに帰る“半同棲生活”を送っているのです」(同)

 2人は週刊誌に嗅ぎ付けられないように、用心のうえに用心をしているようだが、文春取材犯は佐藤のマンションに、坂東が何度も出入りする様子を目撃しているという。

 しかし両方の事務所は「同棲の事実はありません」と答えている。まだ発表する時期ではないのだろうか。

 さて、新潮によると、2016年12月、東京都内で催されたある政治集会で撮影された1枚の写真があるという。

 当時、外務大臣だった岸田文雄が、米連邦議会議事堂の写真が表紙に使われた。「ILC2016」という英字の雑誌を手に抱えて、にこやかな笑みを浮かべている。

 ILCとは国際指導者会議の略称で、旧統一教会の関連イベントだそうだ。2022年10月、山際大志郎経済再生担当大臣(当時)が、教団との関係を追及されて事実上更迭された、その一因となったのはこのILCへの参加だった。

 なぜ教団との関係はないはずの岸田首相が、教団とズブズブとされたILCの雑誌を手に笑っているのか?

 岸田首相にこの雑誌を渡したのは、教団関連団体幹部のXだという。関係者によれば、Xと岸田首相が初めて会ったのは2015年7月のある政治集会だったという。外務大臣の岸田はXと名刺交換をした上で、外交や国際情勢に関して意見交換を行い、握手を交わして記念撮影もしたというのだ。

 それから1年5カ月後、都内の政治集会で岸田と再開を果たしたXは、ILCの雑誌を手渡して、この国際イベントの意義について熱弁を振ったという。2人のやりとりを近くで見ていた人物はこういう。

「XさんがILCの概要を説明している間、岸田さんも雑誌をめくって目を通していました。一通り話が終わると、Xさんは、“日本でもこのような国際イベントが開催できるように、外務大臣としてお力添えをお願いします”と頭を下げた。岸田さんも“そうですね”と頷いて、一緒に冊子を手に写真撮影をしていました」

 問題は、岸田が、このXが教団関係者と知っていたかどうかだが、それは通らないと新潮はいう。

 なぜなら、写真撮影の前、岸田が手に取り目を通した雑誌には、筆頭に(旧統一教会関連団体の)UPFが挙げられ、さらには旧統一教会の教祖・文鮮明と、その妻であるマザームーンこと韓鶴子総裁のツーショット写真が大きく掲載され、2人の「お言葉」も紹介されていたからだ。

「『旧統一教会系』であることが一目瞭然の冊子に目を通し“力添え”の要請に応諾。さらにILCの広報活動にも利用されるであろう写真撮影にまで応じる。ここまでの対応をしておきながら、『教団関係者とは知らなかった』で済ませることはできまい」(新潮)

 旧統一教会の解散についても朝令暮改を繰り返した。

 解散命令請求には抑制的であるべきだと消極的な答弁だったのに、その翌日、立憲民主党の小西洋之議員が国会で、昨日と答弁は変わらないかと追及すると、岸田首相は24時間前の答弁を撤回。急に、「結論から申し上げますと、(要件に)民法も含まれるという判断であります」といい出し、周囲を驚かせたのである。

 その理由は、小西議員が前日に首相秘書官の下の担当官に、こう伝えていたからだった。

「政府はメチャクチャな法解釈を行っている。法解釈を改めないと“岸田首相は旧統一教会の守護神なのか”と追及しますよ。そう言われたくなければ、要件に民法の不法行為は含まれないという法解釈を撤回してください」

 すると、その日の夜に、撤回しますと言う連絡が担当官から来たというのである。

 この人には、守るべきことなど何もないのだろう。自分の都合が悪くなれば、ハイハイと何も考えずに修正したりいい換えたりするのだ。

「これまで岸田首相は自らの延命の邪魔になるものを次々と『消去』してきた。裏金問題が発覚すると、旧安倍派(清話会)の閣僚を次々と『追放』し、問題が旧岸田派(宏池会)にまで波及してきたと見るや、派閥そのものを『解散』させ、自身に火の粉が及ばないようにした。そしていま、教団との“接点”という自らの過去を闇に葬り去ろうと……」(新潮)

 これでは、支持率が下落するわけだ。まだ10数%あるというのが不思議なぐらいである。

 毎日新聞Digital(2/18(日) 16:31配信)はこう伝えている。

「毎日新聞は17、18の両日、全国世論調査を実施した。岸田内閣の支持率は、1月27、28日実施の前回調査(21%)より7ポイント減の14%で2カ月ぶりに下落し、岸田政権発足以来最低となった。岸田内閣の支持率が20%を切るのは、昨年12月以来2度目。不支持率は前回調査(72%)より10ポイント増の82%だった」

 このままなら、支持率0%というのも夢ではないかもしれない。岸田文雄首相にとっては悪夢だろうが。

 それは私には唐突だった。朝日新聞Digital(2月15日 22時36分)はこう伝えた。

――北朝鮮の朝鮮中央通信は15日、金正恩(キムジョンウン)総書記の妹で朝鮮労働党副部長の金与正(キムヨジョン)氏の談話を配信し、正恩氏との首脳会談に強い意欲を示した岸田文雄首相の発言について、「解決済みの拉致問題を障害物としなければ」と条件をつけた上で、「肯定的なものとして、評価されないはずがない」との見解を明らかにした。

 岸田氏は9日の衆院予算委員会で、拉致問題の解決に向けて「大胆に現状を変えていかなければならない」と発言した。与正氏は談話で、拉致問題は「解決済み」とする従来の主張を維持。日本が北朝鮮への敵対意識をやめることなどを前提に、「日本が政治的決断を下せば、両国がいくらでも新しい未来を共に開いていくことができる」「首相が平壌を訪問する日が来る可能性もある」と主張した――

 拉致問題を重要議題にしなければ、金正恩総書記が岸田文雄首相と会ってもいいというのだ。

 なんでこんなことをいい出したのだろう。

 だが今週の現代は、水面下で岸田首相が金正恩に秋波を送っていたと報じている。小泉首相以来22年ぶりになる訪朝を成し遂げ、支持率を回復し、解散・総選挙で現状維持をし、総裁選で勝利したいと考えているというのである。

 だが、そうはいっても北朝鮮が動かなければどうにもならないのだが、現代によれば、北朝鮮側にも、日本に歩み寄りたい「事情」があるというのだ。

 それは、北朝鮮の懐事情と、金正恩がトランプの再選を待ちわび、現実となった時、トランプに対して北朝鮮を支援し、口添えをしてくれる第三国が必要だと考えたからだというのである。

 岸田首相と北朝鮮の利害が一致したということのようだが、岸田首相が考えているほど温い相手ではない。

 それに、拉致問題を全面的に解決できなければ、多額の経済支援などできるわけはない。

 訪朝したはいいが、金正恩から何の譲歩も引き出せない、拉致問題は解決済みといわれてすごすご帰国しては、岸田首相の延命策は崩れ落ちる。

 北朝鮮からの異例の「招待状」は、岸田首相にとって、吉とも凶ともなる危うい賭けである。

 今週の最後もやはり松本人志問題。

 松本人志が文春を訴えた裁判は、3月28日に東京地裁で口頭弁論が行われるそうだ。
5億5千万円の慰謝料を求める話題の裁判は、多くの耳目を集め、傍聴券を手に入れようと多くの人間が押し掛けメディアも集結するから、オウム真理教の麻原彰晃の時を超える騒ぎになるのだろう。

 松本人志側は、「客観的証拠は存在しない」と訴状で主張しているそうだ。これだけではよく分からないが、文春が報じているような女性に対して「性加害」はしていないというだけではなく、後輩芸人たちが松本のために女性たちを集め、上納するようなシステムの存在まで「なかった」と主張するのだろうか。

 何をもって「客観的証拠」というのだろう。女性たちとの性行為そのものがなかった、すべて文春が報じたことは夢幻であったというのだろうか。

 名誉棄損は、事実であったとしても、報道がその人間の社会的地位や名声を貶め、多大な被害を与えたと裁判所が認めれば成立する。したがって、女性たちとの性行為の事実を認めてもいいと思うのだが、松本人志側は、あくまでも報道の全てを否定するつもりなのか。

 2月16日に訴状が届いた文春側は、「これまでの報道内容には十分に自信を持っております。訴状の中身を精査し、次号の週刊文春でこちらの主張をしっかりとお伝えします」というコメントを発表した。

 しかし、心配なのは、法廷で証言してもいいといっている女性たちである。

 松本人志のファンたちからの文春報道に対するバッシングが激しく、中には誹謗中傷に近いコメントがXなどでまき散らされ、心が折れないか。

 彼女たちを特定しようという動きまであるというから、彼女たちに対する文春側の手厚い保護が必要であるこというまでもない。

 ジャニー喜多川のときと同じように、被害を受けたと名乗り出てきた勇気ある証言者に対して、聞くに堪えない中傷やバッシングをするジャニーズファンたちのやり方と同じようなことが、“松本事件”でも起こっているようである。

 当然ながらそうしたバッシングは文春にも向けられ、文春は日本の恥、どうせ金儲けのためといった声がSNSでまき散らされてもいるようだ。

 それぐらいのことでめげる文春編集部ではあるまいが、そうした事態を招いたのは、第一報を掲載した号が完売になった時の竹田聖編集長のコメントにもあったと思う。

「今回の完売、本当に嬉しく思います。ご愛読、誠にありがとうございます。紙の雑誌よりもスマホで情報を得るのが益々当たり前となっている昨今ですが、それでも、『スクープの力』は実に大きいのだと改めて実感しています」

 他人の隠しておきたい恥部を暴いておいて、完売して嬉しいというのかと、熱狂的な松本ファンだけでなく、普段から週刊誌を毛嫌いしている連中の神経も逆撫でしてしまったのではないか。

 編集長の嬉しい気持ちもわかるが、それを外へ向かっていうべきではなかったはずである。

 前からいっているように、今回の裁判は文春側には厳しいものになるとは思うが、「週刊誌の興廃この一戦にあり」の気持ちで臨んでほしいものである。

 さて、今週の松本人志は、彼の生い立ちから漫才、お笑い界で名を成すまでを辿っている。

 松本は兵庫県尼崎市で3人きょうだいの末っ子として生まれたそうである。無口でいじめられ子だった彼が熱中したのは、お笑いだった。

 小学校時代、舞台装置の仕事をしていた父が招待券を入手し、家族で「うめだ花月」に通い始めたというのだ。

「小学五年生の頃、当時流行っていたお笑いトリオ『レッツゴー三匹』を真似して、松本は同級生と三人で『コマ第三支部』を結成して、お楽しみ会で漫才を披露しとった。毎回ネタを作っていたのは松本ですわ」(小中学校時代の同級生)

 その頃、松本は1人の同級生と出会う。パーマ頭にパンタロンという風変わりな出で立ちの少年こそ、後にコンビを組む浜田雅功であった。

 だが、中学を卒業すると2人は別々の道に進んだ。浜田は三重県の全寮制高校に進学、松本は兵庫県立尼崎工業高校に進学した。その3年間は暗黒時代だったという。当時の同級生はこう語る。

「校内は荒れ果て、イジメが横行。数人の生徒をターゲットにして、焚き火と称して、椅子にグルグル巻きにして火をつけたりしていた。松本は三、四人のやんちゃなグループに属していたけど、大人しくて目立たへんかったわ」(当時の同級生)

 高校卒業後、松本は印刷会社から内定を受ける。初任給18万円という好待遇だったという。ところが、松本は断りの連絡を入れたそうだ。

 内定辞退のきっかけは浜田のひと声だった。高校卒業後、浜田は競艇選手になるための試験を受けたが、あえなく合格切符を逃した。そんな彼の心に留まったのは、「新人タレント募集」というNSC吉本総合芸術学院)の一期生を募るポスターだった。

「浜田は専門学校に行くつもりでNSCを選び、松本はまともに就職する人生に疑問を持って浜田の誘いに乗ったと語っていました。

 当時、NSCの入会金は三万円。月謝は一万五千円。彼らは三カ月分を前払いしていたが、四カ月目からは払わなくなった」(2人を知る吉本関係者)

 そこで初代校長・冨井善則は、アルバイトを2人に紹介したという。大阪ミナミの八幡筋にある雑居ビルの2階のスナック「P」。夕刻、出勤したママは、1階にまで響き渡る浜田のカラオケの歌声に苦笑したそうだ。

「鍵を渡してたんやけど、お客さんがいないのに、カラオケを歌うてんのよ。浜ちゃんは松ちゃんに比べたら音程はマシで、演歌の『氷雨』なんかを歌ってた」(Pのママ)

 時給は800円程度だったという。皿洗いの合間、彼らはカウンターの下にしゃがみ込み、まかないのカレーを食べ、最終電車に乗り遅れると、ママは彼らに1万円を握らせ、タクシーに乗せたという。

 だが、2人は角を曲がるとこっそり降車し、お釣りを握ったまま、コーヒー牛乳を片手に朝まで徘徊したそうだ。

「次の日もバイトに来るんだけど、服も一緒で風呂に入っていないから、どうしようもなく臭いのよ。私の家がNSCと近かったから、よく遊びに来たわ。うちでは録画した『オレたちひょうきん族』を笑いながら見るわけ。研究してたんかな。お金がないから、朝は出前をとってあげて、それを食べてぱっと学校に行きよった。私は、売れると思ったから一緒にいた。あの頃は楽しかったし、今でも誇りに思ってる」

 松本人志たちの最初の萌芽は1982年7月、今宮戎神社で催された新人漫才コンクール。「松本・浜田」のコンビ名で出演した2人は、参加した25組の中で勝ち抜き「福笑い大賞」を受賞する。

 彼らの不遇の時代について明かすのは、吉本興業元常務取締役の木村政雄である。

「横山やすしさんが司会を務める番組でダウンタウンがネタをやったんです。それを見た横山さんが『お前らのは芸やない。チンピラの立ち話や』って。その言葉で彼らはすごくショックを受けているようでした」

 さすが横山やすし、いいことをいう。

 しかし、小劇場から燃え盛った人気は関西を席巻し、1987年4月、ダウンタウンはレギュラー番組『4時ですよ~だ』(毎日放送)を獲得し、全国区へと広がりを見せていく。

 東京進出の足がかりとなったのは、1988年にスタートした『夢で逢えたら』フジテレビ系)。ウッチャンナンチャンと共演し、今や伝説と化しているバラエティー番組である。

 当時、松本は東京に居を構えたが、プライベートは大阪にも軸足を置いた。

 後輩芸人たちによる松本への上納システムの原点は、この大阪時代に遡るという。

 1990年の夏、松本や後輩芸人たちのたまり場になっていたのは、東大阪市内のラブホテル「S」だったという。

 そして、ダウンタウンが栄華を極める一方で、マネージャーの大崎洋も歩調を合わせるかのように出世を果たす。2001年に役員となると、専務、副社長を経て、2009年には社長に就任する。

「映画撮影など、松本の希望は何でも通り、彼に異を唱える芸人、社員はますます減っていった」(元社員)

「一方、松本の女性関係はより淡白で刹那的になっていった。言い換えれば、より効率的に多数の女性と関係を持とうとしたのだ。

『松本さんを頂点とする上納システムが構築されたのは二十年以上前。当時、私は売れるために松本さんに女性を調達していました。ところが、それは簡単なことではない。後輩芸人たちは、『女の子が集まらなくて、しんどい』と愚痴を言い合っていました』(元芸人) 」(文春)

 松本を知る元吉本社員は次のように喝破した。

「モテモテだった2丁目劇場の時代から時が止まっているのではないか。齢五十を超え、システマチックに二十代の一般女性を相手にしていれば、トラブルは必然でしょう。彼らはダウンタウンの全盛期を知らないわけだから。お笑いのキングが聞いて呆れる。芸人なら、まずはその場で笑わせろよって話ですよ」

 たしかに、文春の報道によれば、被害女性たちはほとんどが、松本から恐怖感や圧迫感は覚えたが、笑わせてもらったことはないと証言している。

 先の木村は、吉本興業の構造的な歪みを指摘し、「ダウンタウン株式会社」と表現する。

「今の社長、副社長は、松本の元マネージャーであり、力関係で言えば松本のほうが上です。彼らは松本に意見なんてできません。今回の問題にしても『やめたほうがいいんじゃないか』と苦言を呈する人がいなかった。それが不幸ですね」

 下積み時代を支えたママは、
「あの頃と今と、どっちが幸せなんやろうね……」

 そういって、松本の芸人人生に思いを馳せたという。

 裁判が始まっても、松本人志が出廷するのは来年になるとスポーツ紙が報じている。(文中敬称略)

【巻末付録】
 まずは現代からいこう。
橋本環奈 地中海の風に誘われて」「教育番組の元ジュニアアイドル 紫藤るい」
「上田操『マッチ』したかも…」。少しグラビアページが増えたな。

 お次はポスト。
「ときちゃん旋風到来! 限界に挑んだ初セミヌードをアンコール掲載」「甘美な濡れバストの舞姫 もも」
 袋とじ「赤い逃避行 新藤まなみ」

 私の好みは上田操だな。ときちゃんもいいな!