二宮和也

 ジャニーズ性加害問題の影響により、のメンバーたちが大失速している。そんな中、昨年10月に旧ジャニーズ事務所を退所した二宮和也は新レギュラー番組や新ドラマ、CMの起用再開など明るい話題が続き、一人勝ちになりそうな気配だ。

 嵐のメンバーはソロでもCM人気が高かったが、性加害問題をきっかけに契約更新や新規起用を見送る企業が続出。他のタレントも同様ではあったが、事務所の顔でもあった嵐はとりわけ大きなダメージを受けた。

 櫻井翔は2022年の「タレントCM起用社数ランキング」(ニホンモニター調べ)で契約社数8社と旧ジャニーズの中でもトップクラスとなっていたが、昨年からバタバタとCM契約が終了。現在は森永製菓「inゼリー」「カレ・ド・ショコラ」、メニコン「Lactive」の3本(2社)のみとなり、MCを務めていた日本テレビ系バラエティ『1億3000万人のSHOWチャンネル』も3月に終了した。

 相葉雅紀もかつては櫻井と同レベルのCM人気だったが、ここ数カ月で立て続けにCM契約が終了。一部メディアでは、3月だけでライオン、アサヒ飲料、明治など計5本のCMが打ち切りになったと伝えられ、現在は湖池屋とAQ Groupの2社のみとなった。

また、相葉はゴールデン帯で放送されていたフジテレビ系『VS魂』の後継番組として昨年10月にスタートした『木7◎×部』のMCを務めていたが、同番組は『相葉◎×部』に改題した上で4月から「格落ち」ともいえる土曜夕方の関東ローカル枠に移動することが決定している。

 松本潤は、昨年主演したNHK大河ドラマ『どうする家康』の全話平均世帯視聴率が歴代ワースト2に。ワースト1は数字が取りにくい近代を舞台にした『いだてん~東京オリムピック噺~』であるため、実質的な歴代最低記録とも揶揄されている。大河以降はメディア露出が激減し、松本は今年3月に出演した旅バラエティ番組で「たぶんこれで(テレビ出演は)今年終わりです」と発言。一部メディアでは「今後は表舞台から距離を取り、ステージ演出などを手がけるプロデューサーに転身するのでは」と指摘された。

 2020年末の嵐の活動休止と共に無期限の休業に入った大野智は、復帰の兆しすら見えていない状態。

今年11月にデビュー25周年を迎える嵐の再始動のめども立っていない。

 そんな中、一人だけポジティブな話題が多いのが二宮和也だ。CMについては同じように性加害問題の影響で激減したが、二宮を起用していたスマホゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」の運営会社「ガンホー・オンライン・エンターテイメント」は「二宮さんは単なるCMのイメージキャラクターではなく、余人を持って代えがたい同志である」として契約の継続を発表。

 さらに今年3月28日、一時CM起用を見送っていたJCBが「二宮さんはJCBにとって長い間共に歩んできた大切なパートナーであり、独立して新たな一歩を踏み出しチャレンジを続ける二宮さんを、今後も応援してまいります」として、起用再開を告知した。これに続いて、他の企業も起用再開や新規起用に動く可能性がある。

 テレビ番組においても、活動を休止したダウンタウン松本人志の代役として先輩の中居正広とコンビを組んだ『だれかtoなかい』(フジテレビ系)の司会ぶりが好評に。

同番組のMCは3月いっぱいで卒業したが、これは7月期にTBS系「日曜劇場」枠で放送される主演ドラマ『ブラックペアン』シーズン2の撮影に集中するための前向きなものだった。

 新ドラマに加えて、4月5日からは深夜帯のクイズ番組『クイズ 多い方が勝ち!』(日本テレビ系)のMCを務めることが決定しており、安定した人気を誇っている同局系バラエティ『ニノさん』やYouTubeチャンネル「よにのちゃんねる」も変わらず好調だ。

 二宮が上り調子になっている背景には、昨年10月の「退所」の決断があったとみられている。嵐のメンバーは「ジャニーズの顔」のイメージが強いがためにスポンサー企業やテレビ局から敬遠されやすくなっていたが、退所すれば「旧ジャニーズとは無関係」となるので問題はなくなる。

 となれば、他のメンバーも退所すればいいように思えるが、2人以上が事務所から離れると嵐の再結集は絶望的な状況になるため、簡単に決断できるものではないだろう。結果論ではあるが、「一抜け」した二宮の一人勝ちという状況になっていきそうだ。