事務所の新体制への移行に伴って去就が注目されていた嵐が10日、メンバー5人全員で新会社を設立したと発表。さらに、櫻井翔が「仕事の依頼や問い合わせ窓口」となる個人ホームページの開設を報告し、活動再開を含めた大きな動きを予感させている。

 嵐の新会社設立は、ジャニーズ事務所からマネジメント業務などを引き継ぐエージェント会社「STARTO ENTERTAINMENT」の公式サイトで告知された。相葉雅紀松本潤二宮和也大野智、櫻井翔の5人の連名で「この度、我々嵐は5人で会社の設立を致しましたこと、ご報告申し上げます」と発表された。

 設立の理由や経緯として、「1999年にデビューし、この2024年は25周年の年にあたります。メンバーも全員40代を迎えました。これまで以上に主体性をもち、これまで以上に主体的に判断をし、これまで以上に主体的に行動したい。そして何よりも、日々応援して下さるファンの皆さまに、より近くに感じてもらいたい。

より積極的でありたい。そんな想いから5人で何度も何度も話し合い、会社を設立致しました」と説明。

 さらに「一方で、我々5人だけで出来ることには限界もあります。これまで共に歩んできたスタッフの力も時に借りながら、未来を描くための準備を進めていけたらと思います」とつづり、デビュー25周年への言及や「未来を描く」という言葉からは、ファン待望の「活動再開」を含めた今後の新たな展開を予感させる。

 同日、櫻井は同じくSTARTO社の公式サイトで「私、櫻井翔はこの度、ホームページを立ち上げますことを、ご報告申し上げます」と発表。「本日4月10日、正午に開設致しますが、このホームページは”お仕事の依頼や問い合わせ窓口”としての機能のみを有するものです」とし、個人ホームページはあくまで仕事の窓口の役目で、ファンに向けたお知らせや個人ブログは今までどおりの形式だとしている。

開設された個人ホームページには、全身黒でそろえたスーツ姿のアーティスト写真などが掲載された。

 嵐が5人で新会社を設立しただけでも大きな動きといえるが、櫻井が「仕事の依頼や問い合わせ窓口」としての個人ホームページを立ち上げたというのは意味深だ。旧ジャニーズ所属のタレントがSTARTO社とエージェント契約を交わし、STARTO社が新たな仕事の窓口になるとみられていたからだ。

 櫻井が仕事の窓口として個人ホームページを開設したとなると、事実上の独立状態になるのではないかとも想像される。すでに二宮は嵐に所属したまま昨秋に独立しているが、他のメンバーたちもSTARTO社ではなく新会社を基盤として今後活動するのではないかと指摘されているようだ。

 ただ、完全に独立してしまうと「嵐」の名前が権利上使えなくなるとみられる。

実際、Kinki Kidsは堂本剛が3月いっぱいで事務所を退所したが、相方の堂本光一はトーク番組で「2人とも退所すると権利の問題でKinki Kidsの名前は使えなくなる」と明言していた。Kinki Kidsは光一が事務所に残留したことで、グループとして現在も存続している。

 嵐についても、櫻井や相葉がジャニーズ性加害問題の影響で仕事が激減したこともあり、ソロ活動では事実上の独立という形を選ぶ可能性がある。一方、松本はSTARTO社の船出を記念したドームコンサートで演出に名を連ねており、そのまま新会社に加わるのではないかとみられている。そうなれば、嵐をグループとして残すことは可能だ。

 複数のメンバーが独立状態になると嵐の活動再開が難しくなりそうだが、5人で新会社を設立したのはメンバーたちが「嵐の復活」を見据えている証拠だろう。

長らく休業中の大野も加わっているのだから、活動再開への思いはメンバー全員の総意といえそうだ。

 一時は絶望視されていた嵐の再結集だが、デビュー25周年を迎える11月3日あたりに大きなサプライズが期待できるかもしれない。