下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

 云々を“でんでん”と読んで失笑を買った安倍晋三首相だが、ついさっき(1月31日午前10時頃)も国会答弁で、トランプ大統領を“オバマ”と言い間違えてた。

無知や教養のなさだけでなく、思い込みと軽率さも兼ね備えている。

第350回(1/27~31発売号より)
1位「江角マキコ “不倫弁明”インタビューの嘘!事務所社長が本誌に『新証言メール』」(「女性自身」2月14日号)
参照「江角マキコ 『不倫別居』『引退』『あの男』について」(「女性セブン」2月9日号)
2位「SMAP中居くん大丈夫!? 『1.31緊急事態』と『海外進出』」(「女性セブン」2月9日号)
3位「やっぱり『憲法改正』は必要なかった!」(「週刊女性」2月14日号)

 先週の「女性自身」がスクープした、江角マキコの不倫と芸能界引退。その2日後発売された「女性セブン」には、江角のインタビューが掲載されたが、そのインタビューは“大嘘だ”と「自身」が噛み付いた。

 いいぞ! いいぞ! メディア同士のバトルは楽しい。

 「自身」記事によれば、“嘘その1”は江角の不倫相手A氏と事務所社長の関係だという。「セブン」の江角インタビューによれば、A氏と社長は親しい関係で、よってA氏所有のマンションに事務所を置いたとしていたが、しかし社長は「自身」の取材に対し、これを明確に否定したのだ。


 ほかにもA氏との密会時間の“差”や、スキー旅行に伴った“家族数”など細々とした江角の“嘘”が記事では指摘されているが、それらはどれも瑣末なものだ。

 これに関し「自身」も「不可解なのは、こうした細かい“嘘”を並べ立てる江角の気持ちだ」と指摘していて、まったく同感だ。記事では江角は昔からパニックになると、周囲にそれぞれ異なることを言う“癖”があることも指摘されているが、それって、何かをごまかそうとするからなのだろう。

 だが、江角はそれ以上に突っ込みどころ満載なことを「セブン」にしゃべっている。いわく、報道後A氏の奥さんから電話があり、謝罪された。また、詐欺られたはずのA氏と頻繁に会っていたのは、“弁護士から返済のためには関係を保ちながら頻繁に会うよう助言された。



 謝罪するのは、騒動を起こした江角のはずだし、詐欺の加害者と頻繁に会うよう助言する弁護士なんて本当に存在するのか。考えられない――。

 江角は、気が強そうに見えて、実は、繊細で打たれ弱かったんだな。困難から逃げてしまう。細かい嘘はそんな江角の気の弱さの現れなのか。ママ友騒動、長嶋一茂邸の落書き、そして不倫・引退。
もっと図太かったら別の展開があったかもしれないのに、残念。

 そんな残念な江角インタビューを掲載した「セブン」だが、SMAPに関し、珍妙な“見解”を引っ張りだした。

 それがキムタク以外のメンバーにとって本日1月31日が“ターニングポイント”になるのではないかというものだ。

 その根拠は香取慎吾の誕生日が31日だということらしい。SMAPと事務所の契約更新時期が9月であることは、独立騒動の際に散々報じられてきた。しかしそれはあくまでSMAPというグループの契約で、個々の契約は“多くの場合誕生日”なのだという。


 いや、そんな契約聞いたことがない。さらにもう1つの根拠として、育ての親・I元マネジャーが退社したのが昨年2月4日で、同時期に“1年の禊”が終わるからだって。

 よくぞ、こじつけた。

 またタイトルにある「海外進出」とは、I元マネが頼っている企業が、ハリウッドの映画会社を傘下に持つからだって。“ジャニーズ”御用達メディアによる、観測記事か? さらに驚くのが西麻布の焼き肉店で、メンバー4人とI元マネが昨年から数回、“一緒に食事をしていた”という情報だ。どのマスコミもキャッチできなかったらしい、この食事会。
怪しすぎる「セブン」記事である。

 通常国会が開かれている現在、タイムリーでわかりやすい憲法改正記事が「週刊女性」に掲載されている。

 記事には、安倍政権が目指す改憲の本当の目的は憲法9条にあるが、しかし国民の目を欺くために「緊急事態条項」、「家族条項」、「環境権」、「教育無償化」を前面に持ってくるのではないかということが指摘される。そしてそれぞれが“必要ない”ものとして説明されていく。その危険性もだ。こうした“改憲ありき”の危険性を、丁寧に解説し、継続して掲載する「週女」の姿勢に敬意を表したい。