三菱重工業は、2021年3月期の配当を前期比50%減の「減配」とする予想を、2020年5月11日の13時30分に発表した。これにより、三菱重工業の配当利回り(予想)は2.73%に大幅ダウンし、「連続"非減配"期間」は"10期"でストップする見通しとなった。

 三菱重工業が発表した2020年3月期の決算短信によると、2021年3月期の予想配当は中間配当(9月)が「0円」、期末配当(3月)が「75円」、合計の年間配当額は「1株あたり75円」となっている。例年実施されていた中間配当がなくなった形だ。

 三菱重工業の2020年3月期の配当は「1株あたり150円」だったので、前期比で「75円」の減配となる。今回の減配発表によって、三菱重工業の配当利回り(予想)は2.73%に大幅にダウンした。
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 三菱重工業は2021年3月期の配当予想を前期比50%減の「減配」としており、業績予想も芳しくない状況だ。また、新型コロナウイルスの感染拡大によって「⺠間航空機部⾨や⾃動⾞部品関連部⾨をはじめ⾮常に⼤きな影響を受けている」とのこと。新型コロナウイルスの影響は業績予想に織り込まれているものの、「今後、変更の可能性あり」としている。
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三菱重工業の過去14期の配当の推移は?■三菱重工業(7011)の過去14期の配当の推移期年間配当額 期年間配当額2008/360円2015/3110円2009/360円2016/3120円2010/340円2017/3120円2011/340円2018/3120円2012/360円2019/3130円2013/380円2020/3150円2014/380円2021/375円
(予想)

 三菱重工業は2011年3月期から"非減配"を継続していた。しかし、2021年3月期の配当予想「1株あたり75円」が予想通りに実施されれば、「連続"非減配"期間」は"10期"でストップすることになる。

 また、三菱重工業の年間配当額は、連続"非減配"が始まる直前の2010年3月期から2020年3月期までの10年間で「1株あたり40円」から「1株あたり150円」まで3.7倍に増加していたが、2021年3月期には1.8倍にまで減少することになる。

三菱重工業の配当利回りは?

 三菱重工業の2020年5月11日の株価(終値)は2742.5円なので、配当利回り(予想)は以下のようになる。

【※三菱重工業の配当利回り】
株価:2742.5円
年間配当額:中間0円+期末75円=75円
配当利回り=75円÷2742.5円×100=2.73%

 三菱重工業の配当利回りは2.73%。

2020年4月の東証1部の平均利回りは2.28%(配当実施企業のみ)なので、「減配」発表があったものの、それでも三菱重工業の配当利回りは「やや高め」と言える。なお、三菱重工業は株主優待を実施していない。

 三菱重工業は、三菱重工グループの中核をなす、日本最大級の機械メーカー。民間航空、輸送、発電所から防衛・宇宙システムにいたるまで、幅広い分野で事業を行っている。2021年3月期(通期)の連結業績予想は、売上収益は前期比6.0%減の3兆8000億円、事業利益および当期利益は0円となっている。
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■三菱重工業業種コード市場年間配当額(予想)機械7011東証1部、名証1部、札証、福証75円株価(終値)単元株数最低投資金額配当利回り(予想)2742.5円100株27万4250円2.73%※株価などのデータは2020年5月11日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。 
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