「中年で代謝低下」は都市伝説!?もう中年太りの言い訳にはできない

 代謝が落ちているから多少太っても仕方がない――は中年の常とう句。ところが中年=代謝の低下は都市伝説らしい。

 国立医薬基盤・健康・栄養研究所、筑波大学などが協力した世界29カ国の共同研究の報告から。

 同研究では、ヒトの加齢に伴う1日あたりのエネルギー消費量の変化をみるため、生後8日から95歳までの6600人以上の1日のエネルギー消費量を測定、解析している。

 1日のエネルギー消費量(絶対値)は、やはり男女とも10代後半がピーク。生命維持に最低限必要な基礎代謝の1.9倍のエネルギー源を必要とするようだ。

 一方、体格を考慮した場合、ヒトの生涯で最もエネルギー代謝率が高いのは1歳児で、成人より50%も速くエネルギーを消費している。生後12週で体重が出生直後のおよそ3倍に増え、大脳や神経構造が爆発的に発達することを考えれば、体重10キログラム前後の乳児が1日1000キロカロリー以上を消費するのも納得できる話だ。

 裏を返せば、この時期に十分な栄養が取れない子供は、健康に問題を抱える可能性が高い。産後の1年間は、母子ともに大事な時期なのだ。

 代謝率そのものは1歳のピークを過ぎると、その後は年間およそ3%ずつ低下し、20代で安定する。

 20~50代の代謝率は最も安定し、ほとんど変動はなかった。つまり「代謝」は中年太りの弁明にはならない、というわけ。

 増え続ける「お腹周り」の言い訳に「代謝の低下」が通用するのは、ようやく60代に入ってから。それも1年あたり0.7%の減速にすぎない。

 研究者は「中年期はちょっと予想外だった」とし、「代謝の変化は、必ずしも成長や加齢と結びつかず、細胞レベルでの原因解明が必要」としている。

 さて、代謝に責任転嫁ができないとなれば、中年太りの原因はずばり「食べ過ぎ」。摂取量が消費量を上回っているのだ。量だけではなく、お酒や揚げ物、単品の丼物が増えていないか、リモートで「ながら食い」が増えていないかなど「質」も見直してみよう。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

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