<鮎川 健さんの過去記事>

道路建設の佐藤渡辺(1807)が爆上げモードに!

東京ソワール(8040)は上半期で通期の利益をほぼ達成!

オカダアイヨン(6294)はウルトラ割安銘柄だ!

株価(12/13終値):181円 予想PER:4.3倍 PBR:0.82倍
配当利回り:1.66%

買い目途:できれば170円以下で。

目標投資期間と目標株価:5年で5倍の850円!

なぜにハイテク企業は京都で生まれるの
京都の町はそれほどいいの

 任天堂(7974)、京セラ(6971)、オムロン(6645)、はたまた村田製作所(6981)……いずれも京都を本拠地に置く、いわゆる「京都銘柄」。

京都は独自の技術で世界を股にかけて活躍するグローバル企業が多いことで知られています。

 その理由として、かつて1000年以上にわたり日本の首都だったがゆえ、当時の最先端技術がこの地に一極集中したことが挙げられます。

 これらかつての最先端技術は、現在も清水焼・京友禅・西陣織といった我が国を代表する伝統工芸として存続し、その技術は今日の工業製品にも受け継がれています。

 例えば、焼き物の技術はセラミックやコンデンサ、擦染の技術は半導体や印刷等に広く応用されているのです。

 また、京都銘柄は企業の規模や収益性の高さから優良企業が多く、必然的に値がさ株が多く見受けられるのも特徴です。

 そんな由緒ある銘柄群の中に、独自の技術を有し世界を相手に活躍する、しかも低位株。そんなムシのいい銘柄は果たして存在するのか? 今回の抽出基準はなかなかハードルが高いです。しかし、しかし、見つけましたぜダンナ……! 鮎川健、今回のイチオシ低位株は京写(6837)です!

京友禅で培ったテクノロジーを
プリント配線板に応用したんどすえ

 1959年に京友禅の捺染(なっせん・顔料や染料をプリントして模様をつけ、熱処理などを施し布に染着させる)用スクリーン型の製造・販売会社として創業し、その技術を活かしてプリント配線板の製造開発に着手(67年)し、現在はそれが本業となっている企業です。伝統技術を現代のテクノロジーに応用し発展を遂げた、まさに本日のお題目にピッタリの低位株です。

 さて、プリント配線板とは一体何ぞや? それは皆さんの普段の生活に欠かすことのできないモノです。

 テレビ、ラジオ、ケータイ、ゲーム機、パソコン、DVDプレーヤー、デジカメ、さらには自動車などありとあらゆる精密機械の内部に押し込まれた金色の配線が縦横無尽に張り巡らされた平たく薄い緑色の板、といえばご理解いただけるでしょうか? 

 その活躍の場は無限なまでに多岐にわたり、それこそ家電製品においては使われていない製品を探す方が困難なまでに我々の日常生活に密接に関わるものです。

 京写は、このプリント配線板のトップメーカー、中でも片面プリント配線盤(片面のみに導体パターンを構成する製品)の分野にかけては世界首位を誇る企業なのです!

 京写が年間に生産する片面プリント配線板の総面積は550万平方メートル。

なんと、東京ドーム133個分の面積にあたるとか。生産拠点は日本、中国(広州)、インドネシア(ジャカルタ)にあり、全世界に供給しています。

ナンバー1企業の周りには
「イイ女」がぎょーさん集まります

 それでは、京写が手がけるプリント配線盤は、最近ではどういった製品に多く用いられているのか? 10月26日にリリースされた2013年3月期第2四半期決算の短信には、その名前を聞くだけで胸がときめくフレーズが随所に散りばめてられています。

スマートフォン
タブレット端末
LED照明

 ほらほら、旬なキーワードが目白押しでしょ! たとえて言うなら、合コン会場に武井咲と綾瀬はるかと上戸彩が一斉に現れた! そんな状況でしょうか? 男だったらもう無条件降伏するしかありませんよね、上戸彩は既婚ですけど(泣)。

 短信の業績報告を詳細にみると、国内はもとより、中国そしてインドネシアにおいても販売が好調と記されています。

 液晶テレビに代表される最終消費財を作るメーカーに関しては、中国における景気減速感の影響により販売不振に陥った結果、下方修正を余儀なくされた上場企業は多々見受けられました。

 しかし、京写が属する、商品を製造する過程に用いる部品メーカーについては、現時点では大きな影響がなかったことは決算の数字が示しています。

過去最高純利益の更新も
あんじょう見込めそうどすなあ

 目下業績は極めて好調です。

 第2四半期決算を前期と今期で比較してみましょう。前期純利益の1億7000万円に対し今期は2億8400万円と66.3%の伸びです。

 おっと、話はそれだけではありません。なんと、前期は決算期において京写が過去最高純益を叩きだした年度なのです!(通期純利益:6億1400万円)

 すなわち、現在京写は前期を大きく上回るハイペースで利益を積み上げており、仮にこのペースでフィニッシュを迎えれば、過去最高純益更新も大いに期待できるということなのです!

 割安度そして将来性、どちらの観点から見ても非常に魅力ある低位株が古都に存在しました。

やはりあなどるなかれ、そしておそるべし、京都。

 もちろん投資は自己責任で!

本稿の執筆者:研究員No.4
<日本海の荒波が育てた低位株王>鮎川健さん

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